第2話 ファミレス
大盛りポテトを食べ終わる頃やっと『瞬歩SP50』『鑑定SP50』と『雷魔法SP20』『生活魔法SP5』を選びまだあるSPは取っておこうと思った。
まだまだ取れるが、必要になった時でいいだろうと、一応頭の中に入れておく。
「おーいおっさん、何、黄昏てんだ?俺らに金を恵んでくれよ?」
とここでヤンチャボーイが俺にたかってくるが、まぁ軽くあしらおう。
「お、俺?か、か金なんてないぞ?ブラック企業だからな!」
「吃りすぎだって!おっさん一万くらいはあるだろ?それを出せって言ってんだよ」
「そ、それは」
俺が財布に手をかけた瞬間、
「キャアァァァァ」
俺はまたかと思い瞬歩でその場に急ぐと、やはり小人が剣を高く掲げていたので、収納からダガーを取り出し小人を突き刺す。
「はぁ、はぁ、大丈夫かい?」
「あ、あ、ありがとうございます」
と手を取って立たせるが、震えているのかこちらに寄りかかる。
収納で剣と黒い石(鑑定すると魔石らしい)を取っておく。
「まぁ、あんな化け物が出る国になってしまったみたいだな」
「え?は!おっさん!は?なんでそんなとこにいるんだ?」
「あ?ああ、これでも少しは出来るおっさんだからな」
「げっ!ヤベェまじかよ」
「あぶねーからやめとこうぜ」
とヤンチャボーイは自分の席に戻って行く。
「あ、あの、ありがとうございました」
「いえいえ、それじゃあ私はお会計をして帰りますね」
と自分の席に行こうとすると、
「ま、待ってください!あ、あの送ってもらえないでしょうか?」
ふむ、また襲われたらという事だな。ならしょうがない。
「分かりました、では一緒に行きましょう」
今度こそ自分の席から紙を持って会計をする。
女の子達も会計を済ませると、私についてくる。
「あの、私達も」
「そうですね、危ないですから近い方から送りますよ」
「「「はい」」」
と言って送って行くことになった。
外に出ると普通の風景だ。別に化け物が出る様な気配はないな。
先頭を歩くのはショートボブで金髪の女の子だ。
「あたしの家が一番近いんだ!おにーさん名前は?」
「私は時雨涼都と言います」
「へぇ、かっこいいね!スズトね!あたしは玲奈、
「へぇ、ハーフですか、だから可愛らしいんですね」
小柄なレイナは顔を赤くしてパンチしてくる。
「この!この!」
「あはは、痛いですよ」
「あ、次は私ですね、私は
「ミオさんですね、いい名前ですね、よろしく」
黒髪おさげで眼鏡をしている。
「最後は私で、さっき助けてもらった
「はい、カオルさんはすごい苗字ですね」
「あはは、なんたって「こら!」ぶー」
レイナのお喋りを遮ってコラと言うカオルは軽い茶髪のロングヘアーで目の色素が薄いのか少しブルーがかってますね。
「ハーフか、クォーターですか?」
「クォーターです」
「そうですか、可愛らしい子ばかりだと帰りは危ないですからね」
と言うと3人とも顔を赤くしている。
「あたしら女子校だからそう言うこと言わないの!」
とレイナに足を蹴られる。
「あはは、本当のことを言っただけですよ」
と、本当に近くだったみたいで家の中に入って行くレイナに別れを告げ帰ろうとすると、
「キャアァァァァ」
と声がしたのですぐに戻り玄関を開ける。
「スズト!」
「大丈夫!おらっ!」
とダガーで斬り裂くと消滅する。
(鉄の剣と魔石は収納しておくか)
「ママ!!」
「れ…レイ」
(こりゃやばいな!)
すぐに回復魔法をSP100で取り、
「ヒール」
「れ、レイナ」
と言うと倒れてしまったが息はしているみたいだ。
「スズトありがとう!」
「あぁ、でもどこから?」
レイナが部屋の中に入ると、
「窓が割れてるからここから入ったんだ!」
「そうか、じゃあ二階にでも隠れておけば大丈夫かな?」
「あ、連絡先交換しよう!うちのパパは自衛隊だから何かわかるかも?」
「分かったよ」
と四人でLUINを交換する。
「何かわかったら連絡するね!」
「わかった、それより護身用だ」
と言って鉄の剣を渡してレイナと別れる。
「つ、次は私の家です!」
「そうだな、急ごうか」
ミオの家に着いて家の中からお母さんが出て来たまでは良かったが、
“ガシャン”と音がして何かが入ってきた気配がする。
「ちょっと失礼します!」
「なに?なんですか?」
音がした方に行くとガラスが破られていて三匹のゴブリン(と言うらしい)が入ってきていたので三匹とも倒す。鉄のダガーと鉄の剣、魔石が三つあったので収納する。
「あ、あれは一体!?」
「危険ですから窓のある一階の部屋にはいないでくださいね」
「お母さん、二階に行ってようよ!」
「そ、そうね」
腰の抜けたお母さんを必死に動かそうとする。
でも玄関なら大丈夫だろう。
ミオにも剣を渡しておく。
「最後になってしまったな、カオルのとこに行こうか」
「はい!」
走っているとゴブリンがそこかしこにいるのがわかる。邪魔なのは斬って倒して行く。
「わ、私にも剣を」
「わかった、重いぞ?」
「うわっ、でもこれなら!」
とゴブリンを倒した。
収納に魔石を入れようとすると、
「これ、私に下さい」
「あぁ、いいよ」
なんに使うかもわからないからな。
「後少しです」
「よし、走ろう」
と走り出すと黒い車が止まり、
「お嬢様!お乗り下さい」
「
「へ?わ、わかった」
と言われるがまま車に乗り込む。
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