手作り弁当後のデザートの味
「ふぅーうまかった」マロンの人生?初手作り弁当を美味しく
完食して。自分の席から見える。青空を眺める。窓際の席の
特権を存分に利用する。午後のちょっとした至福の時間を
過ごす。「いやーまさか。マロンが、料理上手とは思わなかったなぁー」
俺の所から離れようしなかった。トイプードルのマロンが、母親が
調理をする時だけ。俺の所から離れ。母親のいる。台所に行き
母の作る所を見ていたとは、あの時の俺はそんな事思って
いなかったよ。まぁ、たぶんだけど。誰もそんな風に
見ていないと思うけど・・・・・・。「しかし、見ていただけで
こんなにうまいものが作れるのか?」俺の母親は、特別料理上手では
ない。普通の一般主婦だけど。今日、マロンが作った。
この弁当は、いつも母親が作る。弁当より。美味しいと感じた。
「この美味しさの秘密は、一体・・・・・・」窓に映る。
青空を眺めながら。しばし、考えてみた。だが、いくら
考えてみても。全く解らず。俺は、考えるのをやめていた。
「まぁ、美味しければ。それでいいか~」自分の中で
この疑問を終わらせ。残り少ない。昼休みを空を
眺めながら。一休みをする。こんな穏やかな時間の使い方を
学校の昼休みで過ごせるとは。そんな穏やかな時間は
数秒で終わりを告げた。「あぁーご主人様ーもう、お弁当
食べたですか?」明るい声のする方に、顔を向けると
そこには、
「茉莉。学校では、ご主人様って呼ぶなって言っただろう」
「あぁ‼すいません。つい、いつもの呼び方で呼んでしまいました」
茉莉は、あきらかに萎れた顔で俯いた。これは、犬の頃に
俺がしつけで軽く怒る時と同じ顔を人間の時でもして言った。
こういう所は、変わらないだなぁ。俺はボソッと呟く。
そこに横の立つ。ふゆが、落ち込む。茉莉の背中を優しくさすった。
「よしよし。茉莉は、いい子、いい子だよ」「うう・・・・・・
ありがとう。ふゆちゃん」ふゆに背中をさすってもらって。涙する。
茉莉だった。「まぁ、今度からでいいから。気をつけてくれよなぁ」
「はい。以後気をつけます・・・・・・」しょぼくれた顔で
茉莉が言う。それを優しく茉莉の背中をさする。ふゆの
口元を見つめれる。俺の頬が赤く染め上がる。俺は、あの日の
ふゆとの出来事を思い出しっていた。あの日、俺の部屋で
俺とふゆはキスをした事を・・・・・・。頬を赤く染まる。
俺の事を見つめる。ふゆと目が合う。俺は、プイと顔を
ふゆから逸らす。ふゆは首を傾げ。茉莉の背中をさすり続ける。
マロンが初めて作った。弁当の美味しさを感じていた。
俺は、とびきりの甘酸っぱいデザートの味を思いだしていた。
続く
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