私だけのご主人様だから(マロンの場合)
クラスの男子たちに囲まれ。私とふゆと茉莉は少し困惑をしていた。
何の些細な事ではない。会話のびくびくと怯える。私と寒さで
震える。ふゆと天真爛漫な笑みで、男子たちとの会話を楽しむ。
茉莉の姿が眩しかった。思えば。私たちが犬だった頃もそんな
感じだった気がする。いつも、散歩の途中で立ち寄る。
近所の公園で。私たちは、旬くんとじゃなくて・・・・・・。
ご主人様と遊ぶのが好きだった。「よーし。今から
ボールを投げるから。誰が、早く持ってこれるかな?」
高く投げられる。ボールをめがけ。真っ先に、駆けだす。
マリとそれに喰らいつくふゆとその後ろを追う。私は
いつも必死だった。私は、あの二匹よりも早く。
あのボールを持って帰る。いつも思っていた。でも
ご主人様の投げた。ボールを一番に持ち帰るのは。
いつもマリだった。それが、犬の時は悔しかった。
私は、今度こそは絶対に、マリより先にボールを
ご主人様の元に持って帰る。そう思っていたけど。
公園に向かっている途中に大型トラックに轢かれ。
私たち三匹は死んでしまった。でも、なぜか
私たちは生き返た。しかも、犬としてではなく。
人間で、しかもだよ。ご主人様と同い年の
人間として。生き返た。これは奇跡?って
言うらしい。人間として生き返り。ご主人様と
会話ができるようになった。これは、チャンスだと
その時思った。人間として生き返り。人の言葉も
話せる。これは、私にとっては。大チャンス到来だよ。
今度は、絶対に負けない。茉莉にもふゆにも
この二人には。ううん。それは違うかな。これから
旬くんの人生で現れるだろう。他の雌には
負けたくはない。私が、旬くんにとっての
一番だもん。私のご主人様は。私だけの
ご主人様にしたいから。私は、クラスの男子の
質問で「ねぇ、三人はどの部活に入るか。
もう決めた?」その質問で、私は「う~ん~
私はーねぇ~旬おにーと一緒の部活動がいいかな」
私も旬くんと同じ部活がいいと言った。旬くんを
ご主人様を私だけのご主人様にする為に。
私は、旬くんと同じ家庭科部に入部届を提出をした。続く
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