第24話レンガ倉庫にて·神奈川県中区

ホテルをチェックアウトした古賀は、電動バイクに乗って赤レンガ倉庫へ向かった。

そもそも赤レンガ倉庫は、明治末期の1911年に建てられたもので、当時開国したばかりの日本が外国との貿易拠点として、輸入品を一時保管するために建てられたのだ。今の赤レンガ倉庫が有名なのは、2002年にショッピング施設に改装したからで、今で言う古民家カフェの走りのようなものだ。

ホテルから走らせること十五分で到着、大きな倉庫が歴史を感じさせる建物だ。

「本当に大きいな……。」

古賀は赤レンガ倉庫の中を歩いていた、目につくのはいろいろなショッピング施設。すると古賀の足元に何かがぶつかった。

「なんだ……子ども?」

そこにいたのは、五歳の男の子。古賀の顔を見ると泣き出してしまった。

「大丈夫か!?これ、迷子だよな……。」

古賀は男の子の両親を捜して当たりを見回したが、そんな気配は無さそうだ…。

「困ったな、早く親御さんを見つけないと…」

古賀はほっとけなくなって、男の子の親を探し始めた。

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