⑧魚人vs忍者
次第に言い合いとなり、ひとりがレイラの腕を強引に掴んで、どこかへ連れて行こうとした。
しかしそんな暴挙をネズミが許すはずもない。
一条の細い光が夕闇にきらめき、磨きあげられた小さな剣が、
相変わらず素早い身のこなしである。
引き
すると彼女は、恐怖で顔をこわばらせながらも、タコ人間へむかって
ゴッ、と予想外な重い音が鳴り、タコ人間が吹き飛んだ。
どよめきが走り、他の仲間たちがぎょっと身を引く。
彼らだけでなく、トトも
「……あのお
くわばらくわばら、と
そりゃあ繰り出される拳も軽くはあるまい……。
しかしそれは持って生まれた体質の話であって、彼女自身が戦いの場にむいているかどうかとは別問題である。
遭難して五日目、疲労も空腹も限界に達している。加えて多勢に無勢では、彼女らだけで切り抜けるのは厳しかろう。
かくいう
ひゅっ、と風を切って無数の影が飛んだ。
石は針の穴を射抜くような正確さで、
突然の襲撃に彼らは
しかしどこにも乱入者の姿はない。
石は、広場のまわりに乱立する岩場のあちらこちらから飛んでくるのだ。
彼らは、自分たちが大勢の何者かによって包囲されているという
もちろん仕掛け人は
彼は
たまにわざと岩場へぶつけ、
ちなみにこの石を投げるという行為、一見地味で格好悪い印象を持たれがちだが、実際は刀を振りまわすよりも楽に人を
生きて情報を持ち帰ることを
そうして生み出されたのが手裏剣である。
しかしアレは、里の
そのため数に限りがあり、もっぱら身分や
加えて形状が特殊であるため、所持しているところを見られれば即刻出身がバレてしまうという
ましてや、
その反面、石ならばどこにでもタダで転がっている。
彼が
先ほど、ヘドロの化け物の
しかし、
石の襲来を受けた化け物たちは、あっさりと地面へ引っくり返り、いつまでも痛みに
広場は、さながら港の
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます