第8話 読み専からフォロー以上の反応を得る
先に言い訳しますが、
こちらも一応、仮説です。
私ができてなかったことから、推測しているにすぎません。
でも、多分これじゃないかなぁというのを、
自分の経験と、周囲の★もらえてる人達を観察して、思ったことになります。
⚠多分今までで一番エグくてツライ話になります。
・読み専から★をもらいたい場合、キャッチの工夫だけでは不十分
読み専からのフォローと、★は少し違う要素なのではないか。
ホームレスラブコメを完結させた際、私はそう思いました。
ホームレスラブコメが完結した際、
完結ボーナスみたいに★がもらえるのかしらと思っていたのですが、
マジでガチほぼ、もらえなかったんです。
はぇ〜そうなんだ、と思いました。
原因は、もちろんいくつか上げられます
①シンプルにおもろくなかった
②読み専のなかで★をくれる人はそもそも希少だからこんなもん
③完結まで読んでくれる人は、既に★をくれている
①は、個人的には否定したいところですが、わかりません。
②は、周りを見るとフォローに対してもっと★をもらえている人がいるので、コチラの努力でもう少し変わる気がします
③は、PV数とフォロー数の兼ね合いから、そう断言もできない。
①〜③、すべて混在している複合的問題だとは思います。
が、私の頭には、それをまるっとまとめた上で、ひとつの仮説が立ちました。
【読み専からの★は、序盤にしかもらえないのでは……?】
もちろん、極端な言い方です。
途中でくれる人もいます。
でも、マクロ的に大きく見たら、
★をくれる人の大半は、序盤でくれる
逆に言えば、
★は序盤の展開にしか貰えない
のではと思ったのです。
たまによくありますよね。
第一話しか出てないのに、めちゃくちゃ★が集まっているもの。
有名作家の作品群や、バズったものに起こるアレです。
「第一話で評価するって、なに……?」
小説に真剣な人ほど、この行動は理解し難いかと思います。
でも、自分が消費者になる分野、例えば飲食店を選ぶ際の基準を思い出すと、わかるのではないでしょうか。
一般客が店内ガラガラのお店に入るのは、やっぱり勇気が必要です。
それより、人入りが多く、繁盛してるチェーン店のほうが心理的ハードルは低くて、安心して行きやすい。
そこで、みんなが「おいしい」って言ってるなら、自分も言いやすいですよね。
この店、人が集まってるなぁ
→序盤だけ食べたらおいしいじゃん
→みんな評価してるし評価しよっと
読み専の★とは、恐らく、これくらいの気楽さではと考えます。
とすると、
【読み専の★の数は、作品への評価というよりは、★がつけやすい環境かどうか】
この面が大きいのではないかと思いました。
もちろん、極端な言い方です。
でも、少なくとも
「中身がいいから★がもらえる」
という考えは、
もし、アナタがウェブで上に行きたいのなら、捨てたほうが恐らく良いと私は推測しています。
後述しますが、
★を貰える貰えないを左右する一番の要因は、結末等の良さではなく、
【いかに序盤を維持させて、読者の求めに応じるか】
に尽きると思ったからです。
・★評価における序盤の大事さ
恥を忍んで共有しますが、
こちらがホームレスラブコメのアクセス数です。
https://kakuyomu.jp/works/16817330667699583631/accesses
私にしてはかなり良い方です。
が、第二章が始まる8話以降になると、減少傾向が始まって、十話くらい先でなだらかになります。
物語的には、むしろ謎と動きが出る場所です。
ストーリーにこだわりがある人なら、ここからじゃん!と思う場所で、皆さん落ちていきます。
勉強のため、他の人の
「フォローに対して★の比率が高いラブコメ作品」
を見てみました。
かなりの維持率でした。
30話くらいPV数を維持してたりします。
中身を見ると、
ずっとエロでした。
ラブコメだからもありますが、物語はとにかく横に滑り続ける感じですね。
起承転結がすごく短い、オムニバス的な感じをイメージしていただけるといいかと思います。
序盤の時点では、10万字単位での起承転結はあまり考えていないようでした。
私はもう一回、はぇ〜そうなんだ、と思いました。
ここからは推測ですが、
ウェブ小説の読者は、自分が求めてるものが提供され続けた場合にのみ
「ここまで面白かったから★をつけようか」
という観点でつけるのではないか。
(そして離れる人は離れ、残る人は残る)
であれば、★をもらいたい作者としては、
①起承転結の起を、同じ展開でもいいからできるだけ長引かせて、
②★をくれる潜在的読み専が、すべて★を吐き出すのを待つ。
これが、ウェブ小説で読み専から沢山★をもらう方法なのではないか。
そう思ったわけです。
私は二重思考をしがちな人間なので、この手法にそんなに忌避感は覚えません。
合理的だなと思いましたし、システムがそれを求めている以上、システムハックは起こるもの、と思っています。
それに、別に★をもらいきってから、残りの承転結を書けばいいわけです。
だから、読者に不誠実ともそこまで思いません。
むしろ、その長い起にしれっと伏線でも仕込んで、後で回収しておけば、ウェブの大名作と言われること間違いなし。
ようは使い方かなと。
ただ、ですよ。
その手法をアナタが取るべきか。
そこが問題です。
・じゃあ結局どうするか
超エグい話ですが、
ここまでの話を総合すると、
・とにかく目を引くキャッチを作り
・永遠に展開しない文章を、★が切れるまで続けて
・★が切れたら打ち切って次の作品に行く
というのがウェブでの最適解となります。
なんか、上位層はやってますよね。
序盤出して反応見て打ち切るってやつ。
先述しましたが、それが悪いとかは、個人的には全く思わないです。
ただ。
……それ、やる意味ある?
とは思うわけです。
いい悪いじゃなくて、単に投資先としての費用対効果の話で。
・労力に対して、得られるお金の期待値が低すぎる
・履歴書に書けるような潰しの効くスキルでもない
・文学賞みたいに自分に箔がつくわけでもない(ウェブ小説で沢山★をもらったところで、飲み会の自慢にもならないどころか、同じネット空間のツイッターでさえフォロワーつかないって……)
・そのくせ、労力はしっかりかかって、余暇時間を消費する
・こまめにランキング確認して消耗する(この消耗舐めちゃダメです、簡単に人を殺します)
・そこまでして、自分が書きたいものさえお客さんの反応を見てしか書けない
それが、最適化されたウェブ小説で得られるリターンです。
アマチュア作家としてというより、社会人として思います。
投資先として、キツくない……?
もちろん、書籍になったり広告収入でお金になりますってのは、絶対値で言えばそうです。
だから程度問題であって、アルバイトしかできない学生さんとかは狙ってもいいと思います。
でも、社会人であれば、当然天秤が頭に浮かびますよね。
これ、別のなにかに時間投下したほうが未来あるくない? って……
正直、こんなにリスクに対するリターンが少ない業界、私は他に知りません、ガチで。
youtuber目指したほうが、期待値的にはよっぽどマシな気さえします。
あっちは少なくとも、うまく行けば生計が立つレベルじゃないです。
しかも、今の時代、バズを起こせる人材は会社が求めますから、意外とつぶしが効くスキルだとも思います。
翻って、こっちは上位1パーくらいになって初めて、お小遣いがもらえるだけです。
それ以外は、ほぼなにも残らない。
ここまで努力して、時間を使って、心を削っても、それ一本では生計が立たず、
しかも、好きなものさえ書けない……?
ここに、趣味として始まったはずのアマチュア小説の主客転倒を見る思いがするのです。
なにか目標があってウェブ小説に関わるならいいのです。
夢や趣味は、お金では代えられません。
私もそのひとりです。
でも、
読まれない(or 小銭が欲しい)
→アルゴリズムのハックにフォーカスし始める
→手段に飲み込まれて精神を病む
なんてなっては、本末転倒です。
自戒を込めて、言わせてください。
【今まで話したことすべて、あなたの目的のために使ってください】
悪魔的キャッチコピーを考える前に、中身に真剣に向き合うほうが健全です。
キャッチコピーはアナタの素晴らしい小説をより広めるための「道具」に過ぎないからです。
序盤を長くして★をもらおうとするなら、なにがアナタのゴールなのかをまず考えるべきだと、私は思います。
ゴールも決めずにハックに終始しても、得られるものは一時的な承認欲求の満足以外にはないからです。
それは、麻薬のようにいつか切れて、逆に人を苦しめます。
アナタは、なぜ物語を書き始めたのでしょうか。
アナタは、どんな世界を描き出したいのでしょうか。
アナタは、創作することによってなにを得たいのでしょうか。
どんな場所でもシステムハックが席巻する昨今、
本来はハックと真逆の存在であるはずのアマチュア小説がこんな小説外の競争に呑まれていること自体が、私には解せません。
どうかアナタだけは、道に迷わないように。
念願してこのエッセイを終わります。
――
もし質問等あったら、アマチュアの答えになりますが、コメントもらえたら。
それでなんか補足することあるなって思ったら、このエッセイ更新する、可能性が、なきにしもあらず。わからんけど。
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