第18話

六節




 フレットは機嫌良く山中を探索していた。

 数日前に召会で新種のアンデッドを報告した時のことを思い出すと、今でも顔がニヤケてしまう。

 召会員や冒険者たちの驚愕の表情。それが、だんだんと感心や尊敬に満ちたものに変わっていき、まるで英雄を見るような輝きを宿した目になっていく。声色も変わり、態度も変わり、自分たちの扱いが変わっていくあの光景は、昨日のことのように思い出せる。

 今回行っている後詰めの確認も、自分たちで行うと申し出た。シュトラウスとの約束もあったので当然のことだったのだが、召会や他の冒険者たちからはますます好意的に見られた。

 その時だった。この依頼を達成したら、自分たちを銀等級に昇格させてくれるという確約が出たのも。

(これも全てシュトラウスさんとゼリエスさんのおかげだ。まずはシュトラウスさんに恩を返すため、何が何でも手がかりを見つけよう……!)

 フレットは気合を入れ直し、目を皿のようにしてアンデッドとハーシーの捜索を続けた。

「フレット、ゼリエスさん。ちょっと見てくれ」

 山頂に近づいてきたところで、プローフが足を止めた。ちょうど森と岩肌が入り混じるような、境目付近でのことだ。

 プローフが指差した方向を、フレットが目を凝らして見ていると、険しい視線を送っていたゼリエスが先に答えた。

「……洞窟か?」

「ああ、多分。いかにも、って感じだろ?」

「確かに。……プローフ、ゼリエスさん。先行偵察を頼めますか?」

 二人はほぼ同じタイミングで頷き、静かに前進していく。

「私とヤーデンで前方、洞窟周辺の警戒をします。皆は周囲の警戒を続けて下さい」

 フレットたちは警戒態勢を取り、二人の動向を見守る。その二人は間隔を空けつつ、ゆっくりと洞窟に近づいていった。

 遠目に見ると、切り立った岩壁の下に自然とできた洞窟に見えるが、プローフに言われるまで気づかなかったほどの地味さだ。左手の木々が自然に被さって影を落とし、山頂付近から転がってきたであろう大きな岩々が視界を塞いで、上手くカモフラージュされている。まるで、洞窟ではなくただの横穴か大きな岩陰に見える。

 フレットが周囲を注視していると、二人が静かに戻ってきた。

「当たりだな。上手く隠されてたが、何かを引きずった跡が入り口近くに残ってた」

「洞窟内からも微かに腐臭がした。恐らく、あの中でアンデッドが生まれたのだろう」

 二人はそう結論づけた。

 それを受け、フレットは少し考えた後、決断する。

「確認しに行きましょう。危険ですので、充分警戒しながら」

「了解!」

 皆が口々に賛同し、戦闘準備を整えて洞窟に近づいていく。

「では、隊列は変わらず、我々が前方を。後方をゼリエスさんたちにお願いします」

 フレットは引き締まった表情で皆にそう告げた後、手に持っていた枝の束に火を点け、それを洞窟内に投げ込んだ。

「何も来ない。煙も無し。罠は……判んねー」

「分かりました。……では、行きましょう……!」

 一人一本ずつ、全員に松明が行き渡ったところで、隊はプローフを先頭にして洞窟内へと進入した。

 静まり返った空間に、フレットたちの足音だけが響く。生き物が居ないどころか、アンデッドすら居なさそうな雰囲気を感じる。

 不気味な静寂なのか、ただの洞窟なのか。その判断がつかないまま、人が五、六人通れるかどうかといった幅の一本道を進んでいく一行。

 すると、前方で影が分かれていることにプローフが気づいた。

「分かれ道だ……」

 静寂に耐えかねたプローフは、自分のすぐ後ろを歩くフレットに小声で伝えた。

「どちらに行くべきか……。何か印か、手がかりとかは……」

 フレットがそれらを探そうと壁際に松明を近づけた時、プローフは既に動いて手がかりを見つけていた。

「皆、見てみろよ。灯りだ」

 プローフが指差した右の道の天井には、よく見るとランプが取り付けられていた。小型なので気づきずらいが、街灯でよく見かける発光石を使うタイプの物だ。

「少なくとも、人が居たことは確かですね……」

 フレットはそう言いながら松明を掲げて、左の道の天井も見てみる。すると、そちらにも同様の物が奥まで続いていた。

「合流地点で途切れているのは何故なんでしょう?」

「今日みたいに天気が良けりゃ、ここからでも入り口が見えるからじゃねえか?」

 プローフの言う通り、振り返れば入り口から外の光りが見える。

 この洞窟は足元の凹凸が少なく、天井も高い。なのでここからならば、注意すれば松明が無くとも外を目指せる。

「もしくは、人為的な洞窟だと一目でバレたくなかったから……?」

「確かに、どちらもあり得ますね……」

 ドンストンの予想が当たっていた場合、この奥には隠しておきたい何かがある、もしくは隠れて何かをしていた、ということになる。

「引き返すか否か、か?」

 悩んでいたフレットにゼリエスが声をかける。

「……その通りです。危険を承知でこのまま進んで確証を得るか、場所を押さえたので戻って援軍を頼むか……」

 フレットは皆の顔を順番に見つめ、意見を伺った。

「進んでいいんじゃねえか? まだ一本道だし、この間みたいにヤベー奴が出てきたら、すぐ逃げられるぜ?」

「俺もそう思う」

 ヤーデンは短くプローフに同意した。

「私も進んでいいと思う。増援に足る確証を見つけなければ、せっかく上がった名声に疑問が付きかねない」

「俺も……そうだな、進んでいいと思う。慎重に……!」

 こういう時、いつもは乗り気で猪突猛進気味なウェリアだが、数日前の戦いの影響で慎重派になっている。なので、いつもは控えめなドンストンの野心に満ちた発言が目立つ。

 そうして陽光の意見が出揃った時、ゼリエスが静かに口を開いた。

「俺たちはお前たちに従うが……俺も進んでいいと思う。生き物の気配が無いのは不気味だが、それもアンデッドの生息域、生成地と言えば納得できる。もし、あれが発生源でないならば、早急に発生源を特定しなければならない」

 ゼリエスは闇を見つめながら、そう言った。

 その姿を見たフレットは、彼は自分と同じことを考えている、と気づいた。

 ここで話しをしていて、奥で何かが反応すればそちらの方へ。ともすれば、こちらへ出てきてくれることをフレットは期待していた。だが、そう上手くはいかない。

「では、どちらに進むか、ですね……」

 話している最中も、皆が何か痕跡がないかどうか探してくれていた。だが、どちらの道の入り口にもアンデッドの痕跡は見つからない。

 あの「スラーム」が痕跡を消せるとは思えない。フレットはそう考えていた。

(多数決……するべきではないか……。隊長の私が決断を……いや……ここは皆の感覚を信じて……)

「多数決をしましょう。直感で選んでください。より危なくなさそうな方を……!」

 全員がジト目でこっちを見ている気がして、フレットは居たたまれない気持ちになった。

「いや、まずは危険の少なそうな方から潰していきたいじゃないですか? 一つ一つ、着実に……!」

 別に何も言っていない皆が、うんうんと頷いて多数決に賛成した。

 その結果、五対三で左の道を進むこととなった。正直な話し、フレットは右を指したゼリエスの直感を信じたかった。だが、自分で多数決と言った手前、それが許されるはずもない。ちなみにフレットも右を選んでいた。

 そこからは再び息を潜め、厳戒態勢で左の道を進んでいく。

 天井のランタンを除けば道幅が少し狭まったくらいで、構造は入り口からの延長線上といった具合だ。

 そうして分かれ道から数十メートル程歩いた頃。先頭を行くプローフの足が止まった。

「広い空間がある」

 プローフは聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で、フレットに情報を伝える。

 フレットは頷くと、プローフに前方を探るようハンドサインで指示を出した。

 それに従い、プローフはゆっくりと松明を前に突き出し、前方の空間に近づいていく。

 そこそこ広いスペースなのか、大空洞になっているのか。フレットたちの位置からでは奥まで灯りが届かないため、確認できない。そしてそれは、松明を掲げて前に歩み出たプローフでも同じようだった。

 プローフは振り返り、軽く首を振った。それを受け、フレットは戻ってくるようハンドサインを送る。

 プローフが静かに戻ってきたところで、フレットは皆に向かって自分の松明を前方の空間に投げ入れるジェスチャーを取る。

 それに対し、皆から異論は出ない。それを確認したフレットは一つ頷き、やや大きめのモーションで松明を前方に投げた。

 くるくると宙を舞った松明が、通路の先の地面に落ちる。

 フレットの思った通り、大空洞にはなっていなかった。だが、宙を舞った松明の灯りが一瞬見せた、広間の奥の大きな影、もしくは巨大な何かに、途轍もなく嫌な予感を覚える。

「……見えましたか?」

 今は暗闇と同化しているそれについて、フレットは誰にでもなく問いかけた。

「見えた……。あと、鎖っぽいものが地面に」

 プローフが引きつった顔で答えた。

「あの影は……大きな獣か?」

「俺にもそう見えた」

 ヤーデンとゼリエスも続いて答える。

 三人の返答を聞き、進むか退くかを考えていたフレットの耳に、チャリチャリと鎖が擦れるような音が届いた。それが空耳ではないことは、皆の反応で判る。

「気をつけて……後退の準備を――」

 そうフレットが言いかけた時、巨大な獣腕が闇を突き破るように明るみに出てきた。

 大きい。腕だけで成人男性の胴以上の太さがある。毛並みは血の気のない灰色。爪は刃物の様に鋭く、そこに赤黒い血糊のようなものがベッタリと付いている。

 間違いなくモンスターがアンデッド化したものだと、フレットは判断した。

「撤退!!」

 フレットの大声が洞窟内に響いた。その声と同時に、最後尾のハモニとミストリが振り返って駆け出した。

「殿は俺が務める! 走れ!」

 フレットとプローフの前にゼリエスが躍り出た。

 その直後。ゼリエスの大きな背と比較しても、なお巨大なものが闇から現れた。

 全長五メートルは超えるであろう灰色の巨躯。それを支える太い四肢。その身体には、所々継ぎ接ぎのように違う動物の皮が縫い合わされたような痕があり、疎らな毛並みからそれが見て取れる。頭部から背中に亘っては逆立つ黒い鬣が生え、その頭部からは一本の大きな黄色い角が突き出ている。そして、赤く白濁した眼と、裂けた口に並ぶ鋭利な牙。そこから漏れ出る腐臭と、低い唸り声。

 それはまさにアンデッドの魔獣と呼ぶに相応しい、悍ましき姿をしていた。

「ベ! ベヒモアッ!?」

 ハモニとミストリの後に続こうとしていたドンストンが、その姿を見て驚愕している。

「マ……マジかよ……」

 プローフたちも、そのモンスターの名前は知っている。

 生きているうちに出くわすことはないであろう、半ば異国の猛獣が目の前に現れたかのような非現実的な恐怖感が、彼らの思考を鈍らせる。

「油と火の用意!」

 ゼリエスの号令が轟いた。

 それに呼応するように、耳を劈くような咆哮が洞窟内を軋ませる。

「は、走れっ!!」

 誰も彼もが苦痛に耐える顔で足を竦ませる中、ゼリエスは自らを、皆を動かすように声を荒げた。

 続いて、ガシャン! とガラス瓶が思い切り割れた音が響いた。プローフがゼリエスの声に反応し、広間入り口に向かって油瓶を投げつけたからだ。

「に、逃げろ! 早くっ!」

 その音と同時に、皆は脱兎の如く駆け出した。

 それを見たゼリエスも、自分の松明を割れた油瓶の上に投げた後、最後尾を走る。

 松明が油に着火して一気に燃え広がり、扉の様に燃え立つ炎を形成したその向こう側では、ベヒモアゾンビがフレットの投じた松明を執拗に踏み砕いていた。

「あれで足止めになるのか!?」

 火への信用を失くしたプローフが叫んだ。

「判らない! アンデッドといえど、あの巨体なんですから!」

「ベヒモアは火に耐性を持つと言われている! それを引き継いでいるなら、不味いかもしれない!」

 プローフとフレットの疑問に、ドンストンが振り返らずに全力で走りながら答えた。

「こういう時こそ、これを使えば……!」

 フレットは腰に巻いた黒いポーチに手を当てる。

「魔力弾一発いくかいかないかの威力で、ホントにあれを倒せんのかよ!?」

 陽光ならば銀等級にも通用する、というプローフの自信は、ベヒモアゾンビによって粉々に踏み砕かれていた。

「どうすんだ!? 分かれ道まで戻って来たぞ!?」

 ウェリアが速度を緩め、振り返りながら叫んだ。

「止まるな! 走れ!!」

 ゼリエスの声に振り返ったフレットたちは、恐ろしい光景を目にした。

 未だ燃え盛る炎の中から、まるで障子を突き破るように飛び出てくる巨腕。

 それはそのまま振り下ろされ、轟音と共に地面を抉る。その一撃により、火の勢いは瞬く間に殺されていった。その風圧がこちらまで届いているような錯覚と熱気さえ感じる。

「き、きいてねーぞ!!」

 ウェリアは悲鳴を上げて、再び全速力で走り出す。それを見ていたハモニとミストリは、既に駆け出していた。

 そこにドンストン、ヤーデンを加えた先頭集団は、入り口の光に向かって一直線に走る。

「プローフ! もう一度油を撒く!」

「えぇ!? 効いてねーのにか!?」

 器用にもプローフは振り返りながら速度を落とさず、ゼリエスに返事をした。

「何故か火を消すのに手間取っている! これなら時間を稼げる!」

「やりましょう、プローフ!」

 フレットも必死の形相で賛成している。

「わ、わかったよ! じゃあ、先に行っててくれ」

「松明の予備、使ってくださいっ」

 フレットは予備の松明をプローフに渡すと、先頭集団を追って先に走り出した。

 そこにゼリエスが交替するように駆け込んでくる。

「少し手前に撒いてくれ。松明は俺が持つ」

 プローフはゼリエスの指示に頷き、即座に行動に移った。

 ゼリエスに予備の松明を渡した後、油を左の分かれ道に入ったところに素早く撒いていく。その間、ゼリエスは予備の松明にも火を移す。

「終わった! 全部撒いた!」

「よし、走れ!」

 左の道の奥の方に見えていた火が消えたことから、プローフは慌てて瓶を投げ捨てた。それに合わせ、ゼリエスも同じように松明を二本とも放った。

 先程より横に燃え広がり、道を塞ぐように張られた炎のカーテンの向こうでは、ゴリゴリゴリゴリと荒々しい地鳴りが響いてくる。まるで重機が迫ってきているかのような音だ。

「アイツ、火を嫌がるどころか、念入りに消してたよな!?」

 プローフは自分に追いついてきたゼリエスに、信じたくない事実確認をする。

「もしかすると、生前の記憶があるのかもしれん! または、自分の脅威になり得るものだからか! どちらにせよ、時間は稼げる!」

「でも、時間稼いでどーすんだよ!?」

「奴を倒す策を練る!」

 ゼリエスは険しい目つきで言い切る。

「あんなの倒せんのかよ!?」

「……わからん! だが、倒さなければならない!」

 今までの静寂が嘘のように、喧々諤々に近い勢いで議論する二人。

 その論勢は、入り口付近にも飛び火していた。

「生き埋めにしたところで這い出てくんじゃねーのか!? あの図体だぞ!?」

「仮に奴が生物か光に反応して活動し始めたのなら、暗闇に戻せば停止するかもしれない」

「なるほど、試してみる価値はありそうですね……」

「確かに、ドンストンの言うことは一理ある。だが、一度動き出したアンデッドがそう簡単に止まるのか?」

「奴は人形ではなくアンデッド。一度動き出してしまえば、あの軟体のように邪悪な本能のまま、外に出てくる……と思う」

「自分もヤーデン殿とハモニの意見に同意だ」

「だから、何としてでもここで倒したい……!」

 フレットたちの許に到着したゼリエスは、開口一番不可能に近いことを言った。

「それは……できることなら、私たちもそうしたいですが……」

「唯一効きそうな攻撃が、フレットの持つ簡易魔法弾一発のみ。流石にそれだけで討伐は無理だ……」

 ドンストンが苦虫を嚙み潰したような表情で言う。

「その通りだ。だが、それは当てる場所による」

「まさか、魔力核を? でも、それがどこにあるかなんてドンストンでも判りませんよ。前回の時は見えていたから何とか判ったようなものですから……」

「ああ、解っている。だから魔力核ではなく、頭部を狙う」

「そうか! 魔力核の場所が判らなくても、頭さえぶっ飛ばしちまえば倒せるかもしれないってわけか!」

 ウェリアは名案だとばかりに松明を振るった。

「だが、どうやって確実に頭を狙うんだ? 俺の矢では難しいぞ……」

 ヤーデンはフレットの方を見ながら言った。

 簡易魔法弾は成人男性の拳大程の大きさがある。それを矢に付けて飛ばすには、ヤーデンのロングボウでは威力が足りずに飛距離が出ない。

「俺が至近距離で、奴の口目掛けて投げる」

「なっ!?」一同は驚愕した。

「駄目です、そんなこと! あなただって無事じゃすまない! それに、あれと近距離で戦うなんて……」

 今はまだ、ベヒモアゾンビが執拗に火を攻撃している音と姿が遠くにある。だが、それが近づいてきて、剰え接近戦をしようなどと想像したら、フレットは身震いを起こしそうだった。

「もう時間がない。奴がこちら側に来たら、移動速度が速まるだろう。だが、洞窟内ならば機敏な動きは取れない。ここでやるしかないんだ」

「……逃げましょう。あなたを死なすわけにはいかない。入り口を塞ぐように起爆して、時間を稼ぎます。その間に森に油を撒いて燃やし、出てきた奴の行動範囲を狭めます」

 早口で述べたフレットの意見に、度合いの差はあれどゼリエス以外が頷いている。

「……俺の住んでいる場所は、ここから北にある大森林なんだ。ここで奴を食い止めなければ、俺の大事な家族が危険に晒されるかもしれない。そしてそれは、ユナイダムやプレトリットに住む人々にも言えることだ。……援護してくれとは言わない。先に森に火を放って、撤退してくれて構わない」

 ゼリエスはそこまで言って、覚悟と決意を込めた眼でフレットに手を伸ばした。

「……。……せめて、シュトラウスさんがいてくれれば……!」

 フレットは悲痛に満ちた顔で黒いポーチに手をかけ、表面に紫色の魔法文字が刻まれた漆黒の球体を取り出した。

 簡易魔法弾が、本来よりも重く苦しい圧をフレットの手に掛けた、その時。

「呼んだかい?」

 背後から、この空気に似合わない軽い口調の声が響く。

「よぉ。俺もパーティーにまぜてもらうぜ」

 男は洞窟の入り口から差し込む光を後光のように受け、仁王立ちしながら宣言した。

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