第4話 君が見ている景色

 君はあの景色を見ている。

 僕とは違うあの景色を。

 なんで僕には見えないのだろう。

 なぜ君には見えるのだろう。

 その謎を延々と私は考えている。


 僕は十分頑張ってきたつもりだ。

 汗水を流して。

 しんどくても頑張って。

 泣きながら頑張ってきたのだ。

 だが、君にはどうしても追いつけない。


 この世には天才があるんだなとは言いたくなかった。

 才能のせいにはしたくはなかった。

 でも僕の練習不足だとは認めたくなかった。

 教えて欲しい。

 私はどうしたらいいか。


 もう、辞めようか。

 何度思ったことか。

 もう諦めようか。

 何度思ったことか。


 でも諦められない。

 仕方ないそれが人間のエゴなのだから。

 僕は彼に負けている。

 だけど、諦めずに走り続ける。

 いつか君に勝てるために。

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