散文詩『Coffee diver』
飲みかけのまま冷めている
踊らない会議
人生が50分失われた実感
マスクに滞留する溜め息
走塁拒否のボールペン
全身の細胞が複数個壊死
葬列するゴルジ体
飲みかけのまま冷めている
置き去りの缶
スペースコロニーの模型
缶の中透かし見れば
三分の一が黒く
三分の二が黒い
その境目に国境はなく
シームレスな闇
夜と宇宙くらい馴染んでいる
『えー、ですから来期こそは』
喉を焼き尽くすほど
熱い闇
飲み干したい
あの天国のような苦味で
心を殺菌したい
それが叶わぬならいっそ
三分の一の闇で溺れてやる
『三分の一の純情な暗黒』
サインを無視してペンが走る
冷め果て北欧暗海となった闇に
5mmの俺が飛び込む映像
プルトップに腰掛けストレッチしてる
次に発言を求められたら
それを合図に飛び込むぜ
俺の名は珈琲と相性がいい
飲みかけのまま冷めている
はいそうです
僕の人生
残り三分の一の闇に
喉を焼き尽くすほどの熱を取り戻せるだろうか?
「佐藤君何か意見はありませんか?」
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