四つの風
風呂を上がる。
「百美...なんでお前入ってたのかよ...」
葵は驚いた。
「ま、そう言う頃でしょ。」
綾は笑って俺の顔を見る。
(恥ずかしー。)
「なぁ、思ったことあるんだが...」
「健次郎君、どうしたの?」
綾が返す。
「ここ和室だから布団だけど、俺の隣誰が寝る?」
「あ。」
四人は口を揃えていった。
ー夜ー
...俺は隅っこで葵の隣になりましたが、なんか離されました。
「すぅ...ふん...ぅぁ...」
なんだ...葵が寝返っただけか。
にしても、葵の寝顔可愛いじゃん。
葵だけならずみんな寝てる。俺も早く寝ないと。明日早いしな。
ー翌朝ー
ん...あぁ...
もう朝か、、、にしても、俺の胸に違和感を感じる。
なんだろう。やわらかいって言うか...
...っ!
葵が寝返りを繰り返して...む、胸が俺に当たってる...!気づいてない...
「おい。おきろ。」
俺は静かな声で起こした。
「んん?うわあ!?」
葵は叫んだ。
「け、健次郎!僕の布団...じゃない...」
「俺のところに寝返ってきたんだよ。」
(健次郎に自分の胸当てちゃった...
健次郎の前ではどうしても...どうしても...)
ー浜松駅ー
「昨日、今日はありがとな!」
「北西さんこそ!ありがとうございました!」
加奈が返す。
ー連休明けー
キーンコーンカーンコーン
いやなチャイム。頭が痛くなる。
連休は不思議な体験をしたな。
あれ?いつもの四人が三人しかいない。
「おい、お前ら。綾は?」
「あ、綾ですか?」
加奈は返した。
「綾ちゃんは今日熱を出したんだって。」
「百美、加奈ありがとう!」
俺は席に着く。
ー放課後ー
あいつ...心配かけやがって。まあいい。俺の数少ない友達だからな。
ドアを開ける。
「あ、健次郎君。来てくれたんだ。」
「なんだよ。昨日はあんな元気だったじゃねぇか。
」
俺は綾に聞いてみる。
「あ、忘れてた。これ。コンビニのやつだけど栄養ドリンク。ごめんな、これぐらいしかできなくてよ。」
「じゃあ俺は...」
「待って。」
綾は俺を引き止める。
「...なんだ?」
「まだ。いてほしい...」
「な、なんでだよ。」
「健次郎君が隣にいると...安心する。だから...いいよね?」
「ま、まあいいだろう。」
俺は聞きたかったことを聞いてみる。
「あのー。」
「健次郎君。言いたいことはわかってる。
私、昨日...こんなことがあって、、、」
ー綾の回想ー
いつも通り帰ってた。だけど家のすぐ近くに泣いてる子供がいて、、、
「ねえねえ、君。どうしたの?」
「お財布を川に落としちゃったの!」
「わかった。お姉さんが取りに行ってくるから待っててね。」
私は小さい頃に水泳に通っていたから泳げはするの。だから服着た状態で馬込川に飛び込んだの。
拾えはしたんだけど。私はびしょひじょで。服の下が見えるほどスッケスケだから上着を来て走って帰って今に至るの。
「別に隠さなくてもお前は絶壁だからいいじゃん。」
「なんなの!失礼ね!」
「まあでもいい。お前のそういう人助け。将来に活かしな。」
健次郎君...
「じゃあ、俺は帰る。お大事にな。」
健次郎君がいないと寂しいよ...
「綾...人の役に立てることをやり遂げろ。」
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