そくおり。

 進む進む進む。

 どんどん進む。


 暗記した一階層の道を

 駆け足で進む。

 遮るもの全て打ち払い

 魔石拾いもほどほどに

 階段まで速やかに到着。


 下へ降りる。

 

  2階層からはタマに先導してもらう。


 ソニックバットの存在も

 アイアンの前ではスライムと同じ。

 稀に落ちてくるデカヒルだけが

 驚きの種。


 丁寧にアイアンが倒して進み

 何事もなく3回層へ。


 ここからは少し注意しよう。

 タマに確認したら、蜘蛛の大群はもういないそうだ。

 何かしらのレアイベントだったんだろう。

 

 もしかしたらどっかに巨大な蜘蛛がいて、

 倒せばレアアイテムが手に入ったかもしれない。

 

 そう考えると撤退の判断は間違っていたように思えてきた。

 

 まぁ、過去のたらればは、お酒を飲んで

 さっと忘れる。



 休憩がてらアイアンと食べているウニ煎餅が思いのほか美味しい。

 

 ウニの味は何もしないが、甘辛くてお酒がすすむ。



「美味いなぁ、これ。ここ最近だと一番の当たりかも。」


「ぎゅあ!、ぎゅあ!。」


 

 アイアンも気に入ったようだ。

 笑顔でウニ煎に猫の手が伸びる。


 パリパリ、むしゃむしゃ。

 やべぇ、とまらねぇ。



 美味しくて美味しくて

 気づいたら全部無くなっていた。


 帰りに寄ってまた買おう。


 お酒を飲み干し立ち上がろうとすると、近づいてくる2匹の大きなネズミ。

 石トカゲの3倍ぐらいの大きさ。

 くすんだ鼠色で尻尾が体より長い。


 廃坑ネズミだ。

 

 事前に動画で知ってはいたが、なかなかの大きさに、感嘆の声がでる。

 


 「おー、でっかいね。」



 即座にアイアンが反応し、距離を詰め、猫パンチで一撃。

 もう一匹を譲ってもらい、バールで叩く。こちらも一撃。


 黒い粒子に変わり、魔石を二つ残していった。

 体が大きい分攻撃が当てやすい。


 初見ではあったが簡単に対処ができた。

 肉質も柔らかく、石トカゲより倒し安いと解説されていたが、その通りなんだろう。

 ワンパンだったから分からないけど。


 魔石を拾い、ひんやりとした砂利道を、駆け足で進む。

 階段最優先で進んでいるからか、殆どモンスターに合わない。

 

 今の所魔石は12個なので、もう少し稼ぎが欲しいかな。

 次の階層から宝箱が出始めるから、それに期待しよう。


 そうこう考えているうちに4階層への階段に到達。


 今までより傾斜のある階段を、ゆっくりと降りる。


 ひょいひょいと難なく降りる

 タマとアイアン。


 これが猫のちからなのかな? すげぇ。


 降りた先で待っててもらい、転ぶこと無く無事に到達。

 すぐに目につく人、人、人。


 初めて降りた4階層は、情報どうり、人で賑わっていた。




 


 

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