バルメオスの靴。
ガチャ券を両手で掴み取る。
訪れる歓喜の念。
やったね!。
「SRガチャ券GETだぜ!」
「ぎゅあ!、ぎゅあ!。」
笑顔でこぶしを振り上げていると、アイアンも飛び跳ねて一緒に喜んでくれた。
一週間ダンジョンに通い続けて、終にお目当ての物を入手。
前に手に入れたSRレアの指輪は滅茶苦茶強かったし、今回も凄く期待している。
待ちきれないのでこのまま引いてしまおう。
ガチャを引こうと考えた瞬間、ウインドウが手元に現れる。
SR確定ガチャ券を使用しますか?
▷はい いいえ
YES。
そのまま はい の選択肢を軽やかにタッチ。
すると何処からか音楽が流れ始める。
田舎の町を想わせる優しい曲。
聞いたことは無いが、なぜだか懐かしい。
音楽と共に目の前に粒子が集まり、一抱えぐらいの厳かなお屋敷が出現。
鐘の音が鳴り響き、お屋敷の門がゆっくりと開かれ、ポン!と紫色のカプセルが飛び出してきた。
なんか演出が豪華になってる。
SR確定ガチャ券だとこうなるのかな?
カプセルを両手で受け止めると、今までの物よりちょっと大きい。
重さもそこそこ。
結構な力を入れて ガパリ と開ける。
中から丈夫そうな駱駝色の半長靴が出て来た。
バルメオスの靴
溶岩毒魚バルメオスの頭皮で作られた靴。
非常に耐久性が高く、魔力を込めると自動で修復する。
いいねいいね。
説明ウインドウにこれといって強そうなことは書かれて無いけれど、もう石トカゲに靴をズタズタにされ、裸足で帰るようなことは無くなりそうだ。
下の方に読めない文字で何か書かれているが、分からないものは放っておく。
早速今履いている靴を脱ぎ、バルメオスの靴とやらの履き心地を確かめる。
サイズはピッタリ。
重さはそれなり。
走れないほどではないが、なかなか慣れるまで時間がかかりそうだ。
もしかしたら、自分がずっと軽い靴を履いて来たから重く感じるだけで、探索用の靴とすればこのぐらいが普通なのかもしれない。
今まで履いていた靴をリュックに入れ、探索を再開。
新しい靴での踏みつけ攻撃を試してみたいので、タマに石トカゲまで案内してもらう。
他の探索者とすれ違いながら2分程砂利道を進むと、石トカゲ3体と遭遇。
2体をアイアンに任せて、残りを踏みつけて攻撃。
踏みつけられた石トカゲがそのまま粒子に変わり、魔石を後に残した。
なんと一撃。
バールのようなもの での追撃がいらない。
やっぱSRって凄いじゃん!
これで自分もアイアンと同じワンパン仲間だ!
「ぎゅあ!ぎゅあ♪。」
一緒に喜んでくれるアイアンと、小踊りしながら魔石を拾う。
暖かい目で見守るタマ。
自分の力では無いが、おタカラを手に入れて少し強くなれたので、今の自分はご機嫌だ。このままスケルトン周回を始めるとしよう。
今日もよろしくお願いします。タマ。
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