ダンジョン三日目。
起床。
布団から出る。
体を揉み解す。
今日も一日タマと一緒に頑張ろう。
ニュースを確認すると昨日のダンジョンセンターでの記事を見つける。
なんか大事になってた。
なんでも、あの後警察と探索者協会?だったかの上位の探索者が駆け付けたらしいが現場検証している最中に襲撃があり、周りにいた野次馬もろとも200名以上の方が帰らぬ人となったそうだ。
ネットでは襲撃時の動画も上がっていた。
見てみると何だか分からないうちに警察官と探索者達が細切れになり、足元から湧いてきた毒沼みたいな大量の液体に飲まれていった。
今現在もダンジョンセンター周りは毒沼みたいな液体で覆われており、ついでとばかりに周りの建物が放火され、現在進行形で消火作業中、毒沼?は撤去の目途が立たないらしい。
「やっっっば。」
良く生きのこれたなぁ、自分。ほんとに。
もっかい感謝しておこうと香り箱座りのタマに手を合わせる。
ありがたや。ありがたや。
心の中で宗教法人[白光のタマ]を創設。
現猫神タマ様の豪奢な御殿を建築しようと考えるも
今日のくいぶちにも困っていたことを思い出し、即時解体爆破。
取り合えず今日の夕飯のため、お金稼ぎに行くことにする。
タマと一緒にアパートを出る。
昨日立てた予定どうりに電車を30分程乗った先にある、ちょっと遠めのダンジョンセンターに到着。
いつもの流れで探索許可証をもらい、矢印や看板に従いダンジョンの入り口へと歩いていく。
目の前に現れるほらあな。岩肌が緑色。
トラックが二台並んで通れそうで結構大きい。
ここの入り口は門じゃなくて穴なのか。へー。
関心しながら警備員さんに許可証を見せ、タマと一緒にダンジョンに入っていく。
洞窟を歩いて行くと一分程で視界が開ける。
青空に一面の竹林。同時にポップする入場ボーナスウインドウ。
待ってましたと言わんばかりに受け取るボタンを押す。
ぽちっとな!
ウインドウから青色のカプセルが転がり出て来る。
開けると中から黄色くキラキラ光るカードが出てきた。
横に表示されている解説に目を通す。
何とかなるカード[6]
手に持ち心の中で「なんとかなる」と3回唱えるとダンジョン内で起きたそこそこの問題がなんとかなる魔法のカード。残り使用回数 6
はぁ?
そこそこってなんなんだ?
良く分からないので検証したいが、使用回数6とあるので止めておく。
まぁ、損する物でも無さそうなので、ヨシ!
本来の目的、魔石集めに意識を移す。
昨日調べた限りでは、ダンジョンは全3階層でタケノコ型のモンスターが出現し、スライムと同じく一級魔石を落とすとのこと。稀に竹の皮を落とすが買い取ってはくれないらしい。
今日もタマの後ろをついていく。
そよ風とともに流れてくる葉音。心が安らぐ。
鼻歌まじりに歩いていると前方にタケノコを見つける。
これがモンスターかな?と近づいていくと、スポッ!という音ともにタケノコが立ち上がり、トテトテと近づいてきた。
足が生えている。
なんかカワイイ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます