第37話 中佐登場


 ライトニング=サンダーボルト中佐、通称“中佐”。

 ちなみに「ライトニング=サンダーボルト」は本名では無い。

 もちろんコード・ネームあだ名に決まってい〜ます♪という設定だ。

 こちらも「ときめきバトルロワイヤル gotta 2」のプレイアブルキャラであり堅実な戦い方が求められる性能は、中堅から上級プレイヤーに好まれた。

 拳に電撃を纏い突進して殴るライトニング・ナックルはダメージと副次効果が良好ではあるが、単純に突っ込んでもカウンターの餌食になるだけなので戦闘プランの組み立て、間合い管理やゲージ管理などが出来てないと中々勝てないキャラなのだが、逆に其の辺が修得出来てると途端に倒されにくい壁として立ちはだかるのである。

 特にシングルプレイの場合に敵として出てくると、CPUのレベルが高い時には中々崩せずジリジリとした長期戦になりやすく、隙を突かれると条件が合えばスタンからスタンに繋ぐエグいコンボが待っているのだ。


 さて、そんな中佐の中の人となるのは「マッド・ギア・ストーリー外伝 パイソンズ・ストーリー」に出てくるトム中佐である。

 作中では無線でパイセンをバックアップしてくれる頼りになる上官なのだが、生憎アクションシーンなどの出番はなく過去の活躍のみがエピソードとして語られるのみである。

 パイセンが属する非公式存在しない機関F.O.G.sフォッグスの前身に当たる諜報機関での元エースであり、いかなる絶望的な状況下に於いても必ず生還してきた“帰還者リターナー”トーマス中尉(当時)は数々の伝説を打ち立てた時代の影にひっそりと佇む英雄であった。

 その冷静な観察眼と分析能力、そして大胆な作戦立案能力は度々パイセンの窮地を救ってきた。

 そんな百戦錬磨の中佐の頭脳は、サポートA.I.“T.O.M”として完全再現されており正しく隙のない構成である。


「ライトニング中佐の戦闘能力を持つトム中佐とかマジ昂るわw」マイ・フェイバリット・キャラクターでは無いにしろgotta 2ごった煮の中でも、使いこなせれば文句無しの強キャラなのである。


「情報戦も出来るワンマンアーミーとか反則すぎるわwww」パイセンが慄くのも納得だ。


「宝の持ち腐れかも知れないが、基本的に後方支援あるいは潜入捜査を主として担当させてもらうよ。ま、有事の際には戦闘力としても期待してくれて構わないよ」ナニコレ、声まで渋くて完璧超人さんじゃないヤダーw

 これで女の趣味がよろしくないのが玉に瑕ってやつらしいけど…いやー、頼もしいですわー。




 七輪とイカとお銚子と温燗セットを乗せた座卓を囲むのは変態三人と横綱と秘書と軍人…中々にカオスだが少し気になる事もある。


「しかし、まー、他のキャラの義体とかも作るの?」ご挨拶のお酌は一杯まで、それ以降は手酌がマイ・スタイル。


「無敵の軍隊作っちまうか?www」パイセンはぐい呑み派だ。


「造りたいのは山々なんですが、生憎と特殊な材料が足りません」ザッキーは出汁割りだと!?…中々渋いところツイてくるな、後でご相伴に預かろうw


 ツラツラと飲みながらの話を纏めると、ライデンのメインコアの材料は俺ちゃん達が倒したゴーレム・ダンジョンのラスボス「アダマンタイト・ゴーレム」のドロップなんだけど、それが結構なレアモノだったらしい。

 俺ちゃん達がドワ郷を拠点としてからザッキーは戦闘用ゴーレムの群れを放って物量戦でゴーレム・ダンジョン攻略させてたんだけど、予想より遥かに損耗率が低くて一度攻略ログを精査したらしいんだけど、なんかラスボスが想定外に弱かったんだってさ。

 賢者の遺産を分析したところ、その昔、賢者が実験的に造った試作機をデータ取り目的でダンジョンに放った個体がラスボスまで辿り着いたらしいのよ。

 んでもってその試作機がラスボスに倒されて取り込まれたって事があったらしい。

 どーやら俺ちゃん達が倒したアダマンタイト・ゴーレムが賢者の試作機を取り込んだ特殊個体だったらしいのよ。

 どーりで動きが滑らか過ぎると思ったワケよ、ザッキー曰くレアボス扱いで低確率でリポップするかも?だってさー。


 んでもって地味子と中佐の義体は賢者謹製のホムンクルス、ショートヘアーとジャーヘッドがベースになってるので同等の素体を準備するとか結構ムリメな話らしい。

 一点物ワンオフに凝るよりも量産機マスプロのレベルを上げる方が現実的だし効率的なんだそーな。

 それでも「特別機ってのはロマンですからねぇ…それに実証機があるからこそ量産機へのフィードバックにより全体のレベルが上がるんです!あぁ、飛空船に変形機構組み込みたいなぁ…重力下で人型ロボットがあってもいいぢゃない」とか朗唱みつをしてたから今後も機を見ては投下してくるんだろーなーw



 

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