第27話 ある日、森の中
「南の森の中に遺跡があるって?」
「ええ、情報収集用小型ゴーレムの開発に成功したのでドワ郷周辺での試験運用が済ませた後に監視網を広げたら引っかかりました」シレッとハイテクアイテムを開発してるザッキー。
「ちなみに距離はどれ位?」
「ちょうど海岸との中間地点あたりですね」
そしたら我が軍の諜報網は既に帝国やニシノマチにも手が回っているとゆー事だね、仕事が早いねー、ってゆーか技術がブレイクスルーしたらアッとゆーまかw
ちなみに情報収集用小型ゴーレム、通称メタルインセクトとは虫に擬態した小型ゴーレム郡であり大気中のマナを取り込んだりして活動する夢の半永久機関チックなゴーレムなのである。
それ自体が情報伝達
え?
こいつらがスパイダーを中心に
さておきコイツらは市街地での活動を目的にして設計されてる為、モンスターが住み着いてる様な場所の探索には向いていないのである。
そう、モンスターの奴、遺跡に住み着いてるんだってよ。
まー、それだけなら別にフーンって感じでスルーするんだけどね。
ザッキーさん周辺の地脈分析とかしてるじゃない?どーやら遺跡の地下にダンジョンがあるらしいのよ。
そーゆーワケで俺ちゃんとパイセンが調査に向かう事になったのである(でででん)。
――――――――
〈なんで「一滴マウス」流行らないん?〉
〈それは本気で言っているのか?www〉
〈バズれば版権とかでウハウハじゃね?…あ、著作権的な届け出してなかったわw〉
〈ダメじゃん、色々ダメダメじゃんwww〉
森の中、熊さんと出会って普通にシバいて道なき道を拓いていても相変わらずの
大体マップ機能のせいなのである。
[トリニティ・インテグラ]により三人のUIは統合されているのだが、厳密には共有化されてる機能は夫々の能力で出力が変わっている。
例えば念話機能に関していえば俺ちゃんはテレパシー能力で、パイセンは携行してる小型無線機のバースト通信で、ザッキーはスペオペスーツの通信機能で、夫々念話を飛ばせる距離が違ってくる。
マップ機能も俺ちゃんはテレキネシスに起因する空間把握能力で大体半径10m、パイセンはヘッドギアの探知能力で半径30m、ザッキーはスペオペスーツの分析力で半径20mが目安といった処、精度は物理的な形状把握は俺ちゃんが一番、パイセンは動的反応を拾うのが得意でザッキーは科学的魔術的反応を探るのに秀でている。
勿論視線が通っていれば地形データはもっと広く、見える範囲で拾えるのだけどね。
そして念話が届く範囲にお互いが居るとサポートA.I.達がリアルタイムで更新してくれるスグレモノなのだ。
さて、ここで問題です。
Q:メタルインセクトの活動範囲内だと共有情報はどーなるでしょーか?
A:そーです、マップがかなりオカシイ範囲でクリアになるのです。
只でさえ角刈り天才狙撃手ばりに背後を取るのが難しい連中に超文明技術の監視網バックアップ付きですよ?そりゃー不意打ちされろってのが無理な相談ですよ。
特に気配は消してなかったけど、迂回しようとした俺ちゃん達にわざわざ突っ込んできた熊さんが不注意なのである。
モンスターのサガって悲しいね。
――――――――
〈そんなこんなでやってまいりました遺跡前!〉
〈誰に向かって実況してんの?www〉
〈第四の壁の向こう側?〉
〈回答がエスパー過ぎるwww〉
俺ちゃんの華麗な狂言回しで場を和ませて、入るは前人未踏の謎の遺跡。
遺跡だから前人未踏じゃないのはキミと俺ちゃんとの秘密だぜ?
中に居座ってたモンスターはハウンドドッグにフォーゲルバードとグーテンモンキーと言ったラインナップ。
ちなみにモンキーは投げてこない類いのモンスターでした、良かったね〜。
尚、オーガも奇抜な少年も居なかった模様、それよりも犬と猿って連携取れるのか?
モンスターをシバき倒しながら遺跡内の探索を進める俺ちゃん御一行様。
絵に描いたような意味ありげな象形文字っぽいのが意味ありげな絵とともに壁面に描かれていたり(あ、絵に描いてんじゃんw)、生活しにくいよねーそこら辺マジ謎だぜとゆー迷路めいた謎の間取りだったり、遺跡マニア納得の物件である。
粗方探索したところで、踏破済みエリアにはメタルインセクトが入り込んで順次マップ更新されるけど、オカワリで入り口から入り込んでくるモンスターは居ない。
それよりも何よりも遺跡の全体像と内部マップにギャップがあるんすよねー。
〈コレって絶対隠しエリアあるよねーw〉
〈迷路じみた構造は隠しエリアの存在から注意を逸らしたかったってワケねwww〉
〈利便性を考えれば入り口脇の袋小路か入り口正面の突き当りかな?〉
〈正面は出入りを目撃される恐れがあるから袋小路が本命っぽくね?〉
どうやら舞台は第二幕に突入のようである。
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