第7話 『世界観構築』の勧め
六月になりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今日はちょっと世界観の構築、世界観の設定について考えてみようかと思います。
世界観の設定とは何なのか。僕が思うにそれは物語を作る上でのメモでしかありません。ですから、作者が必要を感じない設定については後回しでも良いと思っていますし、物語を作るために必要な設定だけを作っておけば良いのではないかと考えたりもします。
こう言ってしまうと、そこで話が終わってしまいそうですね。ですから、もう少し僕の考えを語りたいと思います。
世界観の設定というと、ファンタジー世界やSFの世界について、独特な設定を考える。というようなものを想像するかもしれません。ですが、現代ドラマや恋愛ものでだって世界観という話は無縁ではないのではないでしょうか。
『世界』という言葉を使うと、どうしてもマクロなスケールで考えてしまいますが、もっとミクロに考えても良いのではないでしょうか。
例えば主人公はどんな家に住んでいて、家族構成はどんなもので、お隣さんはどういう人か、そこら辺を考えるのも立派な世界観の構築でしょう。
先ほど僕は物語に登場するものだけを設定すれば良いのではないかと言いました。言い方を変えれば、主人公が関わり、見聞きするものだけを設定すれば良いのではないかと言っていたわけですが、その見聞きする範囲とは主人公の生活範囲なのではないでしょうか。
世界をまたにかけるような人物であれば生活の規模はまさしく世界範囲ですし、逆にある地域でしか生活しないという人物もいるでしょう。
思うに、世界というものは、ある人物が感じられる範囲なのだと思います。ですから物語の主人公となる人物に感じられないものは、その世界には存在しないのと同じではないでしょうか。
僕なりの主張をのべたところで、世界観を作る時に楽しかったことなど語りたいと思います。
とあるファンタジーを作った時です。その時は異なる世界からやって来た主人公が、とある世界を旅する物語を考えていましたから、話を書く前の設定も、結構色々考えていました。
まず、異世界の土台となる大陸を想像し、その地に存在する国々を考えました。主人公が立ち寄る上で重要な土地は細か目に設定し、おおまかなじんこうや、そこで有名なランドマークなどを考えました。そうした作業は人にもよるのかもしれませんが、僕には楽しい作業でした。
他にも考えたものは多くあります。土地のおおよその位置関係を把握するために簡単な地図を作り、土地ごとの名物だとか、人々が信仰する神様なんてものも考えました。
そして、何よりも大事だと思っていたのは主人公が出会う人々。キャラクターです。物語に登場するキャラクターを考えるのは大事かつ、とても楽しい作業でした。僕はこれを考えるのが最も好きです。
何度も言いますが設定というものは作者が必要だと思う範囲で作れば良いというのが僕の考えです。前回の創作論で、キャラクターの設定はしっかり作るべきだと言ってはいたはずですが、それすらも個人的な考えでしかありません。
なにも考えず、とりあえず文字を書き出してみるのだって、それが合う人なら問題ないと思います。そういう書き方をする人も存在するはずで、僕も短編を書く時なんかは何も考えずに文字を書き出す。ということはよくあります。そういう書き方も楽しいですね。
設定というものは作っていても、作っていなくても良い。ただ、設定はキャラクターの書き分けや話の展開を考える上で作者の助けになってくれるはずです。僕も前もって作っていた設定から面白そうな話の展開を思いついた。なんてことは一度や二度ではありません。
今回も色々と書いてきましたが、話をまとめると『世界観』つまりは主人公が感じるものや人を設定として作っておけば、きっと作者を助けてくれます。ただ、これは万人に言える話ではなく、主張しているのも界隈で結果を出していないワナビですから、話し半分くらいに聞いてください。
さて、世は六月になり、そろそろ今年も後半戦となってきました。次のカクヨムコンも近づいてきて、僕も何か有益な情報を発信できればと考えてはいるのですが、いかんせん話に説得力がないのは自覚しています。
次のカクヨムコンでこそは結果を出したいと思い、そのための前準備、世界観の設定などは、そろそろやらねばと考えているんです。
僕の場合は世界観の設定から物語を作っていく。というスタイルはあっているのではないかと思うのですが、それが万人に共通する絶対の方法ではないはずです。
物語というものはタイトルから考えはじめても良いですし、その作品の売りがなんであるかを考えるところから初めても良いはずです。
人の数だけ考え方があるように、人の数だけ物語の作り方があっても良いのかもしれません。細かい部分まで考えれば、物語の作り方は人によって変わり、全てが被ることはないのかも。
なんてことを考えたりする六月の夜でした。
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