第91話クラスメートのやきもち⁇
樹君と朝陽君達とで釣り勝負をする事になった。一方で、H組ではクラスメート達は朝陽君達が二人加わり、元の四人組が復活する事で、陽翔君の友達として盤石な物になってしまう事を恐れた。クラスメートは陽翔君の友達の位置を外されて仕舞う事を良しとはしなかったのだ。一番それを恐れたのが神津大翔君だった。大翔君はいつも陽翔君の側にいて、親友だった。その地位を脅かされるまでは行かない者の影響力を削がれかね無い心配があったのだ。
「大翔君。しっかりしなさいよ。今に陽翔君を取られたら、どうするつもりなのよ。あの子達に出しゃばられでもしたらどうするつもりなのよー。あんたは陽翔君の側近でしょ。今だって、新葉君はあんたと肩を並べているんだからね。新葉君には人気者の大地君と護衛の樹君だって着いているんだからね。大翔君側の筈だった陽太君だって、今じゃ大地君の事を意識してかしょっちゅう連んでいるみたいだし、この上、あの四人を手下にしたら、あんたとバランスが全然取れないじゃ無いのよ。今じゃ私達だって気軽に話せなくなっちゃったし、一体どうしてくれんのよ。これもあんたのせいでしょう!」
「「「そうよ。そうよ。しっかりとしなさいよねー」」」
陽翔君ファンの子が一人言い出すと我とばかり、女の子達は怒りを吐き捨てた。男の子達も面目丸潰れと思い、大翔君に八つ当たりの言葉を投げつけた。
「何、言ってんだよ。馬鹿馬鹿しい。僕と陽翔君の仲はあいつら、纏めて掛かって来たって、敵わないんだよ。僕と陽翔君は親友なんだ。幼馴染なんだよ。それを途中から入って来たやつに盗られる訳ねーだろうよ。あいつらが何人束で掛かって来たって、僕と陽翔君との仲には入り込む事は出来ないんだよ。良い加減な事を言うなよ!」
大翔君は精一杯に反論する。大翔君は勿論自信はあった。しかし、面白く無いのも事実だ。どんどん陽翔君をシェアされるのは許し難い事でもあった。
「僕はみんなに約束する。僕達の方が本命の友達グループだって! 仕方無いから、誘ってやっている仲間達なんだって自覚させてやるからさー。それに今にあいつらには飽きるさ。今は物珍しいだけなんだからさ!」
大翔君は僕達の知らない所でこんなやり取りをしていたんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます