第79話リーダーの資質!

大地君は深く深く溜息をする。


「なあ。イケメンってさ、良い様で不自由な物だよな。周りが過剰な期待するからさ。自分が持つ以上の期待されて仕舞う。厄介な物だ。一応皆んなからはチヤホヤされているとは思うけど、イケメンだからって誰や彼もと好かれている訳じゃ無い。好きな子から好かれるとは限らない。寧ろ、意外な子から好かれてる事だって、有るだろう。別も然りだ。僕はさイケメンがリーダーにならなきゃならない理由にはならないって思うよ」


大地君は今の気持ちを伝える。


「僕が言ってるのはイケメンってだけで言ってるんじゃ無いだろう。君の方が頭も良いし、トータルでも圧倒的に高いだろうって言ってるんだ。人気だってあるじゃ無いか? リーダーとしての資質の問題を言ってるんだ。どうしたって、君の方が圧倒的に優れているだろう。なのに何故だ。君がリーダーに見えないじゃ無いか?」


陽太君は歯痒くしている様だ。


「君は今。君がリーダーに見えないって言ったよね。それが真実だよ」


「それは一体どう言う事なんだよ!」


「新葉君は普通の子にしか見えないって言ったよね。頭の良さも普通だと、そう言う意味では君の言う通りなのかもしれない。けどさー。リーダーの資質がと言ったね。新葉君にはリーダーの資質が十分あるんだよ。僕には敵わない程のリーダーの資質がね。良く考えて見て欲しい。あの樹君を手懐けたのは誰だ。新葉君だ。朝陽君を持って行ったのも新葉君だ。陽翔君と友達になったのも新葉君だ。悔しくてもそれは僕じゃ無い。君は知らないかもしれないけど、新葉君の周りにはいつも男女問わず、人が沢山いる。僕達イケメンしてると女子には特にモテる。それは否定しない。けど、如何だろう。仮面を取ればただの観賞用。飽きられればそれで終わりさ。リーダーの資質ってさ。本人が決める者でも誰かが決める者でも無くて、いつの間にかそこに出来ている物なんじゃ無いかな? 君はそう思わないかい⁈」


大地君がそう言うと、陽太君は黙ったままそこに立っていた。

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