第74話なんか君達大丈夫なの?
はると同士の交流も緊迫感がそこにはあった。
「壱平君には見事に断られてしまいました。君からも誘ってはくれないだろうか?」
陽翔君は交流する事を求めている。だが、やはり、陽斗君もよそよそしく距離をとっている様だ。
「やはり、僕は皆さんに嫌われてるのでは無いだろうか?」
落ち込む、陽翔君。
「決してそうでは有りません。僕達はただ目立ちたく無いだけです。それにこうして陽翔君達と仲良くしていようものならば、何言われるかと気が気でなりません」
陽斗君に軽く断られた形となってしまった。
「そうだね。きっと、友達になる前ってちょっとだけ勇気がいる事なのかも知れないね。僕と友達になったら、君はこう思うよ。陽翔君なんて普通の子じゃ無いかって、大した事は無いと!」
陽翔君はそう告げるとその場から去って行った。その後に陽翔君が向かったのは朝陽君だった。そこには将磨君もいたのだった。
「朝陽君。昨日はどうも、今日は気が変わったりはしないだろうか?」
陽翔君はどんな言葉で気持ちを変えられるか試してみる。
「気が変わったって、昨日に今日で気が変わるとか、僕を揶揄っているんですか?」
朝陽君は揶揄われている様で良く思わない言葉に苛立った様だ。
「そんなつもりではなかったんだ。また、やってしまった様だね」
陽翔君は仕方無く、今日の所は諦めた様だった。陽翔君は少し、落ち込んでいる様だった。
「新葉君。僕はこんなにも人を怒らせてしまう様だ。力不足でごめん」
陽翔君は僕にそんな事まで言っている。生徒達にも異変が起きている様だった。そんな中、
「なんか君達大丈夫なの?」
駈君と友達になった浜松蓮君が、駈君にそう告げたのだ。蓮君は心配していた。それもその筈、陽翔君には沢山の友達がいて、遠足の時も新葉達とランチを楽しんでいた。クラスの人気者を取られた形となっている。そこまでは認めるとして、目立ちもしない、釣り合いも取れない。いるかいないか知れない朝陽君達のチームの子に友達になろうと言われているにも関わらず、平気で断っているのだ。あってはならない事だ。クラスメートも面白い筈も無いのだ。
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