第68話遠足の翌日。
遠足の翌日。僕達は既に学校へ到着していた。昨日の楽しかった遠足の余韻冷めぬままに皆んな遠足での楽しかった話で盛り上がっていた。
「昨日は天気が良くて良かったね。風も強く無かったし、程良い風のあたりが心地良かったよね!」
結愛ちゃんは昨日の話をしている。
「あそこで食べたお弁当美味しかったよね!」
結菜ちゃんも昨日の話を心春ちゃんにしている。
「四葉のクローバーどうした?」
渚ちゃんも心春ちゃんに聞いている。
「私はね、しおりにしたのよ?」
「同じだねー。大事にしよっと!」
そちらこちらで昨日の遠足の話で盛り上がっていたのだ。僕達男子もやはり、昨日の遠足の話で盛り上がっていた。
「また行きてー。昨日楽しかったなー新葉君!」
樹君はまだ、うずうずしている様だった。
「樹は本当に楽しかったんだな。去年の樹とはまるで別人だな!」
陽翔君が揚々としている樹君に言って来た。
「ああ、素直にそう思うよ。また、来年もこのメンバーで行きたいな。その前に次の行事が楽しみだぜ!」
樹君はあっさりと認めた。いつもの樹君なら、否定や嫌味の一つも言いそうなのだけれども、本当に楽しかった様で素直に認めた様だった。
「樹君。腹痛は直ぐに治ったのかい? あの時の腹痛は僕達は見てないから、どんな感じだったのか知らないんだ。弁当もガツガツ食べていたし、直ぐに治ったのか、不思議に思ったんでね」
大地君は昨日腹痛で皆んなに追い付けないで歩いた樹君の事が気になって聞いて来たのだ。樹君と僕は意表をつかれた様に聞かれ、正直焦った。樹君。心春ちゃん。僕。渚ちゃんの四人がいきなり、着いて来なかったのだから、気付いた時には相当焦っただろう。皆んなには本当に悪い事をしてしまったと僕達は思った。樹君から渚ちゃんと二人っきりにしてやると聞かされて直ぐの腹痛なので、僕は何と無く、片棒を担いだ様でドキリとした。
「ああ、それね〜。昨日は本当に悪かったねー。うんこしたら、スッキリしたのかなー」
樹君は誤魔化したのか、本当の事を言ったのか。本当の事は分からないけど、一番の回答だったのかもしれない。丸く治った。
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