第62話もう一つの遠足。
僕達はこうして遠足を楽しんでいる中、もう一つのストーリーがあった様だ。
もう一つの遠足。
これはもう一つの遠足の主人公であるC
「もう、香子ちゃん。何処行っちゃったんだろう。こんなに広い所で逸れちゃってどうしようかな!」
このお話はC組の花菜恵ちゃんと同じくC組の香子ちゃん。H組の宮森香子ちゃんとは同姓同名である。香子ちゃんと逸れてしまい、探している所から始まる。
「ここはどの辺だろう。C組の皆んなとも逸れちゃったし、香子ちゃん共会えないし、もう、私何やってるんだろう!」
私は困り果てながら、芝生や歩道などをてくてくと香子ちゃんを探しながら、歩いていた。暫く、歩道を歩いていると、何やら歩道の脇に並んでいる低木の脇から生えている草木から、
「ガサガサガサガサガサッ」
音が聞こえて来た。何の音だろうと恐る恐る見て見ると、そこには頭を上げた蛇がいたのだった。その蛇はたった今、落ちて来ただろうヒヨドリの赤ちゃんを飲み込もうとしていたのだった。親鳥が雛を助けようと羽をバサバサ動かし、雛を守っていた。
「キャー。やめて!食べないであげて〜!」
私は悲鳴を上げるが蛇が怖くてなす術が無かった。勿論、自然界は弱肉強食こんな事は当たり前の事で仕方がない事は分かっている。けれどもいざ、自分の前で襲われている雛鳥の親子を見捨てるのは嫌だと思った。
「待ちなさい。あっちに行くのよ!」
そこには同じ位の年の女の子が立っていた。
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