第40話和弥君の事、押し付けて来るのは困るけど!
「違うよ。和弥君とは何でも無いよ。ただのクラスメートだもん。友達だもん」
音葉は完全否定して言った。
「音葉ちゃんは和弥君の事が好きな訳じゃ無いんだね。でも、クラスの子は誤解したんじゃ無いかな」
葵彩ちゃんが問い掛ける。
「だって、私には一年上に好きな子がいるもん。その好きな子にも好きな子がいるんだ」
音葉は事情を述べた。
「だったら、皆んなの前で否定しないと。皆んなクラスの子達は二人は好き同士だと思われたと思うよ。あの子も皆んなが誤解する様な事言っちゃって困った子よね」
葵彩ちゃんが心配して言って、くれた。そこへ心配した陽菜ちゃんも合流して来た。
「でもね。帆南ちゃんは悪い子じゃ無いのよ。和弥君が私の事が好きだと思って私も和弥君と仲良くなればいいって思ってそれで私と和弥君を口付けようとしてるって言うか。何て言うか………………」
言って、音葉はしどろもどろに答える。
「それって、音葉ちゃんが他の子の事を好きだって、その子は知ってるの?」
陽菜ちゃんが聞く。
「知らないよ。私言って無いもん。帆南ちゃんは知らない事だよ」
音葉は言った。
「音葉ちゃんは帆南ちゃんに他の人が好きな事知られたく無いんだね」
陽菜ちゃんが聞いた。
「うん。だって、恥ずかしいもん。知られたく無いんだ。それに帆南ちゃんは和弥君の事、押し付けて来るのは困るけど、いつもはとても優しい良い子だよ。大好きな友達なんだ」
音葉は笑顔で言った。
「そうなんだ。分かった。だけど、困った事があったら私にいつでも言って、私は音葉ちゃんの味方よ」
陽菜ちゃんは元気付けに言った。
「私もいるからね」
葵彩ちゃんも言った。それから暫く、三人が話をしていると、
「音葉ちゃん。こんな所にいたの。心配して探しちゃったじゃ無いもう」
言って、音葉を探していた帆南ちゃんが連れに来た。
「じゃあ。また」
音葉は二人に手を振って、帆南ちゃんに連れて行かれた。残された二人は。
「ハハハハハハッ。確かに悪い子じゃ無さそうね。私達も行こっか?」
二人は笑いながら後を追った。
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