第17話体育はドッチボールだ。

 新葉は一つも良くないんだけどと思いながらも了承し、大地君と共に樹君と体育館に向かった。こうしていつの間にか新葉は樹君と友達と言う事になっていた。不服な点はある物の心春ちゃんが樹君は本当はとても優しい子なのよ。と言う言葉を信じる事にした。新葉にとっても友達が沢山出来る事は望ましい事なのだ。だが、そうするとジューフレンの仲間割れ、リーダー格達に目立ちすぎの問題が山積みだ。もうとっくに手遅れなのかも知れない。その上、友達を沢山作るどころの問題では無くなる。しかし、渚ちゃんや心春ちゃん達はどんどん仲良くなっている。ここで水を刺す様な真似は出来ない。もうどうにでもなれっと言った所だ。樹君を含む僕達は廊下を通って一階に向かい体育館を目指した。


「待ってよ」


 言って駈が追って来た。


「ごめん。ごめん。駈君一緒に行こう」


 新葉は言って駈も加えて体育館に向かった。一行は体育館に着くと改めてマジマジと中を見る。大きな体育館に圧倒されてしまう。


「新葉君。ここで運動するんだけど、まずは基礎的な準備体操をするんだ。それと、ここではF組とG組と僕達H組の三クラスが集まって体操をするんだ」


 樹君は説明して行く。


「そうだったよね。そう言ってた先生が…………………」


 新葉も納得しながら聞いて行く。


「で、ここからは新葉君も知らないと思うけど、他の曜日にはA組とB組。そして、C組とD組とE組がそれぞれ体育やるらしいぞ」


 樹君が教えてくれた。


「あっ。そうなんだ。それは知らなかった」


 新葉は初めて聞く情報だった。


「もっといい情報があるぞ。今日はドッチボールがある。オレはスポーツ万能だから、オレがいれば勝つ。オレと同じチームに入れば必ず勝つからな。安心しろよ。同志よ」


 樹君は言って威張った。


「何言ってんのよ樹君。勝つのは私のチームよ。私がいる限り勝つのは私のチームに決まってんでしょ。まあ。せいぜい私のチームに入れると良いわねー。私の後ろに隠れてなさい」


 紬ちゃんが言って捲し立てた。

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