第14話樹君の変化。
樹君が朝の挨拶に続いてやって来て、僕と大地君の仲間の様に入って来た。僕と大地君とでこの取り扱いにどの様に接して良いか戸惑う二人。
「明日初めての体育だってさ。分からない事があったら言ってくれ。俺はまあ、運動には少し、自信があるんだ」
と、樹君が話し掛けて来たー。この後の返事の返しは何が正解なんだー。今度は大地君よりも早く返さなくてはならない。
「うん。是非お願いしようかなあー」
って僕は何を言い出しているんだ。皆んなには樹君と関わるなと言われてるし、皆んなの希望とは反対な行為をしているのでは無いのか? それにまだ、仲良くする振りをしながら、意地悪するチャンスを考えているのでは嫌々それは考え過ぎか? 僕は何をあれこれ考えているんだ。
「新葉君。どうかした?」
樹君が顔を覗き込む様に聞いてくる。
「うううううううん」
何か悟られたか? 僕が要らぬ事を考えて居たから何か疑われたのでは無いのか? 何にしても僕に飽きるまでの間は上手く話に乗って置こう。時期に僕に飽きるだろう。
「所で君達は運動神経は良いのかい?」
樹君は普通に聞いて来る。
「えっと。僕達は学年でも六人しか居なかったからさ、それを言われても答えようが無いんだ」
新葉はそう答える。
「あーそっかそっか。そうだね。明日の体育の時に分かる話だったな。明日分かるんだ。楽しみにして置くよ」
樹君は愉快そうにイタズラ顔をしている。
「僕達は六人の中では速い方だ。全力を尽くすよ」
大地君が僕達の会話に入って話を聞く。
「そうか。なら、君達の学校がどのくらいか君達を見れば分かるんだね?」
樹君は澄ました顔で答える。そこへ渚ちゃんが入って来る。勿論親友の海咲ちゃんもだ。何やらややこしい事になりそうでとても不安だ。
「渚ちゃん。お早う御座います」
心春ちゃんが満面の笑みで渚ちゃんに挨拶する。
「お早う御座います。心春ちゃん。あっ、大地君のサックペン拾ってくれてありがとうございました」
渚ちゃんは思い出した様にお礼の言葉を伝えた。
「いいえ。私は当然の事をしただけだから!」
心春ちゃんは右手を左右に振り、謙遜する。
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