第8話邪魔ばっかすんな‼︎
紬ちゃんは樹君をその場から連れて行こうとする。それを嫌がる樹君は紬ちゃんを突き飛ばす。
「新葉君」
渚ちゃんの一声。渚ちゃんの言葉に咄嗟に動いてしまう僕。本当は怖くて堪らないんだけども、
「女の子に乱暴な事しちゃダメだよ」
言って、新葉は止めに入る。
「ドカッ」
音がする。樹君が紬ちゃんに蹴り飛ばされる。樹君が紬ちゃんに詰め寄る。間に入って止めようとする新葉。
「お前なー。さっきから邪魔ばっかすんな。女の子に乱暴な事すんなって言うけど、あいつの何処が女の子なんだよ。女だと思って手ぇ出さねー事をいい事にオレは散々やられてんだよ。乱暴してんのはあっちだ。どっからどう見てもわかんだろ」
樹君は言った。
「そうだけど、それでもダメだよ。樹君。女の子には優しくしなきゃ」
新葉は言う。いつの間にか樹君と普通に話していた僕。
「紬。第一お前に関係ねぇだろ」
樹君は紬ちゃんの方を向き言う。
「あんたみたいな。空っぽな人間は私が注意しないといけないわよー」
「何だと」
樹君が怒る。心春が悲しそうな顔して頭を抱える。
「違っ。違うんだ心春。オレはただ。お前に………………」
樹君は必死に心春に話し掛ける。しかし、心春は俯いたままでいた。
「樹君。もうやめるんだ。樹君が投げ飛ばしたサックペンはとても大切な物なんだ。引っ越しして行った広平君から貰った思い出の品なんだ。大地君に取ってとても大切な物なんだよ」
新葉が言った。樹君はしゅんとして立っている。
「凄い。樹君が説教されてる。嘘でしょ。面白〜」
女の子が前に出て来て言った。
「それまでだな樹」
男の子も前に出た。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます