第2話テスト結果と平均点。

      ー次の日ー


 問題のテストの結果が戻って来た。結果を見て新葉は落胆した。渚も落胆して言葉も出ない。


「やっぱりダメだったわ。私なんて今まで見た事も無いような点数を取っちゃったわ」


 渚ちゃんは嘆いていた。僕も同じだ。こんな点数などとった事が無かったのだ。平均点は五十二点。一・二年生の時はほぼ満点に近かったと言うよりは満点が多かった新葉達にとっては落胆するのも無理も無かった。二年生までのテストは簡単だったんだろうか?


「大地君はどうだったの」


 新葉は大地に聞いて見た。


「僕も点数は下がったんだ」


 言って、大地も落胆した。それでも大地は平均点は七十点だ。


「大地君も下がっちゃったんだね。やだよね」


 新葉はさらに言った。


「どれどれ」


 陽奈ちゃんは大地のテストをひょいと取り、それを見る。大地は焦り、取り返そうとする。いつの間に来たんだと二人は焦りを表す。


「へぇー。凄いじゃない。平均点が七十点もあるじゃない。このテスト半分の点数が有れば良い方なんじゃ無いの。あんた顔がいいだけじゃ無くて頭もいいのね。感心したわ」


 大地のテストの点数を見て陽奈ちゃんが言った。大地はテストを取り返した。


「新葉あんたのも見せて」


 言って、陽奈は新葉のテストも取ろうとする。


「ダメだよ。絶対っ」


 言って、新葉はテストを隠した。陽奈が言った半分の点数だ。


「あっそ。じゃあ。渚は見せてくれるんでしょ。渚ちゃんが見せてくれたら私も見せるわよ」


 言って、今度は渚の点数結果を強請る陽奈。


「嫌よ。そんなの恥ずかしいもん」


 渚はキッパリと断る。平均点五十五点の渚は点数だ。とても見せられない。


「私も見せるって言ってるのにケチ」


 陽奈は剥れる。その時だった。


「君だったんだ。僕の得意な算数の点数を五点も抜いたのは。後は抜かれて無い物を寄りにも寄って算数を……………。君はいったい何者だい」


 言って、少年が大地に近付いて来て言ったのだ。周辺の生徒達は二人に注目している。陽奈もきょとんとしている。

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