一話

「実験体二号...?」


「そうだ。君は作られたんだよ。私と君の祖父によってね。」


「??」


「簡単に言えば人造人間だ。」


「人造人間...」


「信じられないだろうが事実だ。私がロボットを東京に集めたとき君も電波を感じ取ったんじゃないか?」


「..........」


「東経139度45分53秒、北緯35度40分39秒」


「!!」

あの時私の頭の中に流れてきた数字だ。


「心拍数が上がったね。心当たりがあるんだろう。それにロボット達に出した指示が君にも届いて実際にここにきているじゃないか。」


「それはけーちゃんがいると思ったから!!」


「結果は同じだ。君がどう言おうと事実は変わらない。」


「もういいから!!けーちゃんを返して!!そしたら私たちはもう帰るから!!」


「それは無理な相談だ。君は何のために生み出されたと思っている。」


「生まれる事に理由なんていらないよ!!ただ私は明日をけーちゃんと過ごしたいだけなの!!」


「残念だ。だが最後にCAREに会わせてやろう。来なさい」


研究所の奥にあるエレベーターが開きCAREが現れた。

段々と近づいてくる。


「けーちゃん!!」

CAREの目が黄色に光っている。

初めて見た。

いつもは優しい青色をしているのに。


「このCAREには君の祖父が残したデータがインストールされてあったんだよ。彼は天才だからね、CAREに私が干渉できないようにプログラムを書き換えていたし大変だったよ。」


「もういいから...早く家に帰して...」


「もう一度言うよ、残念だ。」


私は緑色の液体の中に入れられた。

もう終わりなのかな...

せっかく今日まで生きてきたのに.......................................................


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プシュー...

「んん...?どこ?ここ?」

真っ白い部屋の中、謎のカプセルの扉が開いた。


「っとと」

ここはどこだ?

私は誰なんだろう。

振り返って自分の出てきたカプセルを確認する。


「実験体一号...?」

前に向き直り部屋を歩いて回る。

モニターがある。


ジーー...

「あ、あああ、聞こえるかな?」

モニターに老人が映る。


「おはよう、レド。突然だが緊急事態だ。レイの危険をCAREが察知した。君の妹だ。助けてやってほしい。」





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