第33話 夢
――ん?どういうことだ?
困惑しつつ彼女の顔を見ると、奈々子ちゃんは相変わらず真っ赤な顔で、ぎゅっと唇をかみしめている。その手は、小さく震えていた。
「……奈々子ちゃん?大丈夫?」
「大学のときから、先輩のことがずっと好きでした」
へっ?
「ゆ、夢みたいです……」
消え入りそうな声。奈々子ちゃんの瞳にうっすら涙が浮かんでいる。
マジか。――マジか。
うれしさと驚きで、頭がどうかなりそうだ。気づけば俺は彼女を抱きしめていた。
「―――マジですか」
「……マジです」
華奢な肩を抱きしめると、甘い香りが鼻をくすぐり、たまらない気分になる。俺はあらん限りの理性を動員して体を離し、奈々子ちゃんの頬にそっと手を添えた。奈々子ちゃんの涙で濡れた目が、キラキラと揺れている。
――ああーーなんて可愛いんだ……。女神か。天使か。
「――俺と付き合ってくれる?」
ミディのトラウマを払拭すべく、もう一度言葉で確認する。奈々子ちゃんは、小さく何度もうなずいた。
「……はい。私なんかでよければ」
うおぉぉ!!!やった、やったぞ、俺は……!!!
久しぶりに感じる幸せを噛み締めながら、俺は彼女の手を握り、指先にそっとキスを落とした。
「ありがとう。絶対に、大事にします」
耳まで真っ赤になった奈々子ちゃんの目から、ぽろりと涙が零れ落ちる。このままの勢いでプロポーズしたいくらいだぞ、俺は…!
はやる気持ちを抑えて、俺はできるだけゆっくりと彼女に近づき、受け入れてくれていることを確かめながら、唇にキスをした。奈々子ちゃんの肩が、ピクリと緊張したのがわかる。安心させるように、優しく頭をなでて、もう一度口づける。
彼女の手が、遠慮がちに俺の首に回る。―――あああああ嬉しすぎる…!!
理性の砦にピキッとヒビが入った瞬間だった。俺はもうちょっと深く口づけ、彼女の唇を舌で割る。ためらいがちに彼女もキスに応えてくれて、ますます頭が熱くなってしまう。
――まずい、まずいぞ、これ以上は…!
俺は最後の力を振り絞って、生き残っていた理性の残骸に大集合をかけ、キスを中断した。ちゅっといやらしい音がして唇が離れ、奈々子ちゃんが、ちょっとぼんやりした、色っぽい表情で俺を見ている。
――落ち着け、暴走するな、落ち着け…!
深く深呼吸をして、彼女に微笑みかける。
「ひとまず、今日は送ってくよ。次いつ会えるかな?」
奈々子ちゃんは、小さく呼吸を整えて、それから恥ずかしそうに目を伏せた。
「……帰りたくないです」
ふぇっ!!!!
動揺しすぎてソファから転がり落ちそうになる俺を、奈々子ちゃんは小動物のようにかすかに震えながら、キラキラした目で見つめる。耐え切れないくらいに恥ずかしい、という表情が、たまらなく煽情的だ。
「――1回だけでも、思い出をもらえたらって思ってたんです、ほんとは。男の人の部屋に入るって……そういう覚悟をしてるってことですから」
「え、え、え、え」
俺が都合の良いほうに解釈していいのか!?俺、幸運が一気に襲ってきすぎて、今日死ぬんじゃねーか!?
「……いいの?」
心臓バクバク状態で、できる限り平静を装いながら、奈々子ちゃんを見つめ返す。彼女は煽情的な、でもしっかりと意思を宿した目で、うなずいた。
「先輩のものにしてください」
こうして俺の理性は完全に玉砕し、俺は彼女を抱きかかえてベッドルームへと直行したのだった。
====
そこからはもう、夢中だった。俺は骨抜き状態。メロメロのドロドロ。
激しくキスをしながら、俺は彼女のブラウスを脱がしていく。意外にも奈々子ちゃんは立派なおっぱいをお持ちで、ブラウスの下から現れたたっぷりとボリュームのある胸の谷間に、思わずごくりと喉を鳴らしてしまった。
「は、恥ずかしいです…」
頬を赤くしてうつむく仕草が、まさに俺が追い求めていた大和撫子そのもので、ますます興奮してしまう。ブラウスに続いて、スカートとストッキングもできる限り丁寧に脱がせて放り投げ、ブラジャーを外す。
形のよいおっぱいと、薄いピンク色の乳首。な、なんていい体なんだ奈々子ちゃん……。俺はもう涙を流さん勢いで、自分のシャツとズボンも脱ぎ捨て、改めて彼女に向き直った。
「可愛い」
「……あ、あんまり見ないでください」
「可愛すぎるよ、奈々子ちゃん」
ボキャブラリーが一気に貧困になった俺。再度口づけて、彼女の口内を舌でゆっくりとまさぐる。奈々子ちゃんの柔らかい舌に自分の舌を絡め、上あごをかすめ、歯の裏をなぞる。その動きに反応して、ピクリと肩をこわばらせる奈々子ちゃんが可愛すぎる。俺のモノはもうガッチガチだ。
そのまま唇を首筋に移動して、鎖骨へと降りていく。同時に両手で彼女のおっぱいに触れると、奈々子ちゃんが恥ずかしそうに顔をそむけた。
なんという、ぷにぷにと柔らかな、揉みごたえのあるおっぱいなんだ……。感動すら覚えつつ、俺は彼女の乳首にそっと舌を這わせた。
「んっ……」
奈々子ちゃんが小さく声を漏らし、それがますます俺の興奮をあおる。ベッドに押し倒し、上にまたがる態勢になって、再度キスをする。そして乳首を舌先で丁寧に舐めながら、もう片方の乳首を指先で刺激すると、彼女は恥ずかしそうに体をよじった。
「あっ…せ、先輩…っ…」
「痛くない?」
「は、はい…んっ……はぁっ……」
奈々子ちゃんの甘い声が、俺の股間を直撃する。ズキズキと痛むくらいに勃起したのは久しぶりだ。奈々子ちゃんも感じているようで、乳首がぷくっと立ち上がってきた。俺はたっぷりと唾液を使って彼女の乳首を舌で転がす。自分の指が、奈々子ちゃんのおっぱいに柔らかく埋もれる感覚がたまらない。ちゅうっと軽く乳首を吸い上げると、奈々子ちゃんの腰がビクッと浮いた。
「はぁっん……!」
頬が上気し、潤んだ目で感じている表情がめちゃくちゃにエロい。うっすらと汗ばんだ肌と、濡れた唇が、俺の興奮を煽り立てる。彼女のソコをパンツの上からそとなぞると、しっとり湿っているのがわかった。
「…濡れてる」
「い、言わないで……」
消え入りそうな掠れた声が耳をくすぐる。割れ目を指で優しくなぞるように上下に動かすと、さらに水分が増してきて、くちゅっと音がした。
――感じやすいんだ。めちゃくちゃ可愛いなほんと……。
俺は理性が死滅しないようになんとか心を整えながら体を起こし、奈々子ちゃんのパンツを下ろしていく。なんてことないピンクのレースの下着が、いかにも彼女らしくていっそう愛しくなる。
「あんまり見ないでください……」
あまりに奈々子ちゃんが真っ赤になって恥ずかしがるものだから、つい意地悪したくなって、まじまじとソコを見つめてしまう。
「パンツに糸引いてるよ」
「や、やだっ…」
「めっちゃ濡れてて可愛い……」
濃いピンク色のソコはわずかに割れ目が開いていて、愛液で濡れて光る様がめちゃくちゃエロい。俺はごくりと喉が鳴るのを自覚しながら、あふれ出た愛液を指で塗り広げるようにして、入り口から徐々に上に摺り上げ、敏感なところを探す。
「あっ…んぁっ…!」
俺の指がその突起にたどり着くと、奈々子ちゃんがビクリと腰を浮かせて反応した。安心させるようにキスをして、できるだけ優しく親指の腹でそこを撫でる。
「あっ…ん、ん……やぁっ…」
恥ずかしそうに喘ぐ声がたまらない。あーあーあーもう挿入したい!!という欲がムクムクと湧き上がってくるが、もうちょっと彼女を指でイジって気持ちよくさせたいという欲もある。
親指で刺激を続けながら、中指の先端を彼女の入り口に浅くくぐらせてみる。――ぐっちょぐちょに濡れてる。
「はぁっ…せ、先輩……」
「痛かったら言ってね」
奈々子ちゃんが何度もうなずくのを確認して、俺はゆっくりと指を中に沈めていく。うぉ~~めっちゃキツいぞ……。キツいのに濡れまくってるから、さほど抵抗なく指が沈んでいく。
「あっ……ん~…んっ…」
奈々子ちゃんの耳たぶに舌を這わせ、彼女の太ももに自分の痛いくらいに勃起しきったモノを押し付けつつ、俺はさらに指を進める。熱くて濡れまくってて、こんなの絶対気持ちいいやつじゃねぇか。早く入れたい……。
はやる気持ちを必死で抑え、指をぐるりと回して膣壁を優しく刺激する。
「ふぁっ…あ……んんっ…」
俺の指の動きに反応して、腰を浮かせて甘い声を出す奈々子ちゃんが可愛すぎて、鼻血出そう。しかも、肩がピクッと震えるたびに、おっぱいがプルプル揺れるのがとんでもなくエロい。少しずつ指を動きを早めながら、たまらずピンと尖りきった乳首を口に含んで吸い上げると、奈々子ちゃんの声がさらに艶っぽくなった。
「あ、あっ…!!だ、だめです…んぁっ…!」
乳首を舌先で転がしながら、中指の動きを激しくすると、濡れまくった膣の奥からさらに粘度を増した愛液が染み出してきた。同時に、ぬぷっ、チュプッとだいぶいやらしい水音が響きだす。膣の内側が熱を増し、うねうねと波打ってくる。クリトリスへの刺激を強め、膣の上壁のほうを指の腹で擦るように動かす。
「んっ…ん、あ、あ…はぁっ…」
奈々子ちゃんの腰が浮き、足に力がこもっていくのがわかる。そして次の瞬間、ビクビクっと膣の中が痙攣を始めた。
「あっ…んんーっ……!!!」
声にならない悲鳴を上げて、奈々子ちゃんがギュッと目をつむり、ぐっと背を逸らす。あーすっげぇ膣の中がうごめいてる…。キュッキュッてめちゃくちゃ指を締め付けてきて、トロットロに蕩けてる。さすがの俺も、我慢の限界点を超えた。
イッたばかりで、焦点の定まらないとろんとした目で、小さく呼吸を整えている奈々子ちゃんに、貪るようにキスをする。
「せ、先輩…」
快感の涙で瞳をウルウルさせた彼女が、俺を見上げている。うぉぉ~~めちゃくちゃにヤリまくりたい性衝動と、可愛すぎて愛しすぎてただただ見つめていたいピュアな気持ちがせめぎあって、ものすごく複雑な気分だぞ…!
「入れていい?」
おでこにキスを落としてからそう聞くと、奈々子ちゃんは、恥ずかしそうに微笑んでうなずいた。
「先輩の、入れてください」
この一言で、俺の理性は完膚なきまでに完全崩壊。痛いくらいに勃起したモノに、ベッドサイドの引き出し内に常備している(このへんはスルーしてくれ、独身の男のたしなみだ!)コンドームをコンマ数秒で装着する。
ひとつ息を吐いてから、彼女の濡れまくった入り口に、自分の先端をこすりつける。「ふっ…」と彼女が鼻にかかった声を漏らす。この、柔らかく閉じた穴をこじ開けていく感覚がたまらない。一気に奥まで挿入したい衝動を抑えて、俺はゆっくりと腰を進めていく。
偏屈独女だって、溺愛されたい!? ~独身荘の女たち~ @akagawayu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。偏屈独女だって、溺愛されたい!? ~独身荘の女たち~の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます