教える(勉強編)3

かなり強引だったが一応勉強を教える許可?をもらった華雅さんはさっそくその生徒に勉強を教えることにした。


「……で、どこの問題が分からないの?」


「は、はい!この問題です!」


「……そこの問題は─────」


そうして華雅さんが一人の生徒に対して勉強を教え始めた。


一応言っておくが華雅さんはコミュニケーションが苦手なだけであって説明をするのは全然大丈夫なタイプの人だから普通に人に勉強を教えるのが得意だ。


「───だからこうなるってこと。……わかった?」


「はい!自分一人で勉強してた時間がめちゃくちゃ無駄だったと思うぐらいには理解できました!」


そう目をキラキラ輝かせて尊敬の眼差しを華雅さんに向けるその生徒。


「っていうか華雅さんめちゃくちゃ勉強教えるの得意ですね!日頃から誰かに勉強教えてたりするんですか?」


最初の頃の遠慮を微塵も感じさせない勢いでその生徒は華雅さんに喋りかける。


「……別に誰にも教えてない」


「へぇ~そうなんですか、それなのにあんなに勉強教えるのうまいってすごいですね!」


その生徒の目の輝き具合が上がる。


(いきなり聞かれたから誰にも教えてないって言っちゃったけどたまにに勉強教えてるんだよね……)


嘘を言ってしまったことに対して少し罪悪感を抱きながらもそれよりも人とコミュニケーションを取ることが出来ているという事実が華雅さんのテンションを上げた。


「……ありがとう。それで他にもどこかわからないところある?」


「え~と、ここの部分もわからなくて……」


「……ここは────」


そうしてこの生徒に分からない所を説明していったが次第に華雅さんのほうが勉強を教えるのに熱が入っていって最初は口頭で説明してたのが、紙を持ってきて説明して、最終的には教室の前にある黒板を使って説明した。


「───だからこうなるってわけ」


そう説明しきって華雅さんが後ろを振り向くと熱が入っていて気づかなかったがいつのまにか教室にたくさんの人が集まっていて廊下にもギャラリーがいるくらいに人が集まっていた。


そして華雅さんが説明しきると集まっていた人がみんな一斉に拍手した。

華雅さん……一体どんなに凄い教え方したらこんな風になるんだ?


戸惑っていた華雅さんだったがそのたくさんの生徒の中から一人の先生が出てくる。


華雅さんは怒られるかもと一瞬心配になったが先生の一言でその考えは一瞬で消えた。


「華雅さん!私の代わりに授業してみない?」


そう提案される華雅さんだった。




ちなみにその後先生の提案は普通に断った。

そりゃそうだ。






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