教える(勉強編)2

華雅さんが頭が悪そうなことを閃いてしまったその日の昼休み。

華雅さんは昼食を食べ終えた後、教室に戻り周りを軽く見渡した。


(誰か勉強で困ってそうな人いないかな~)


そうして軽く探してみると都合よく勉強で困っていそうな生徒を見つけた。

これはチャンスだと思いその生徒の元に華雅さんは向かう。

それにしても本当に都合よく見つかったな……。

勉強も運動もできて運も良いって、天は人に二物を与えずって聞いたことあるけど全然そんなことないじゃん……。

まぁその分コミュニケーション能力がないからバランスは取れてるのか?


そして華雅さんがその生徒の元に着くとその生徒に対して喋りかける。


「……ねぇ」


「え!?か、華雅さん!?わ、私に何か御用でしょうか!?」


その生徒は華雅さん話しかけた途端困っていた顔から驚きに満ちた表情に変わる。

この反応昨日見たぞ。めちゃくちゃデジャヴを感じる……。


「……勉強、わからない所あるの?」


華雅さんが目の前にいる生徒に尋ねる。


「は、はい!4時間目の授業で習ったここがわからなくて……」


そう言ってその生徒は困ったよう表情をする。


「……なら私が教えようか?」


「え!?華雅さんが!?いやいや、大丈夫です!そんな華雅さんのお手を煩わせるわけには……」


その提案を聞いたその生徒は華雅さんの「お手を煩わせる訳には……」と華雅さんの提案を拒否する。

まぁ学校で大人気で高嶺の花である華雅さんに突然喋りかけられてそのうえ勉強まで教えると言われたらこうなるのは仕方ない……のか?

……いやこんな風に同級生の生徒に対して謙譲語なんて普通は使わないか。


「……別に遠慮しなくていい」


「ですが……」


「……いいから、それに教えることによって私自身、勉強の復習になるし」


華雅さんが諦めずに何度も言うとその生徒は申し訳なさそうにしながらも渋々了承してくれた。

華雅さんはその積極性を普段から出せば一発でコミュ障なんて解決すると思うけど……。






───────────────────────────

華雅さんってこれもう一種の宗教的な対象として扱われてない?

高嶺の花がどんなもんかわからないけどその範疇超えてる気がしてきた……。

……気のせいなのかな?



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