挨拶2

そして華雅さんは一人の生徒の近くに向かう。


「……ねぇ」


「は、はい!な、なんでしょうか!」


華雅さんが話しかけた女子生徒は返事はするもガチガチに固まってしまう。


(この感じやっぱり嫌われてるのかなぁ?やっぱりショック……)


相手の反応を見てショックを受ける華雅さん。

相手はただ顔面が国宝級な人に急に話しかけられて緊張してるだけなんだけどね……。


(っていうか挨拶するのにわざわざ声かける必要あった?よくよく考えたら最初から挨拶した方がよかったかもしれない……)


そうして少し華雅さんと女子生徒の間に無言の時間が流れる。

するとこの無言の時間を破るように女子生徒が口を開く。


「もしかして私何かしちゃいました?だったらすみません!まさか私が華雅さんの邪魔をしちゃうとは……。私の人生で一番の恥です……」


女子生徒が華雅さんの邪魔になったと勘違いしめちゃくちゃ申し訳なさそうに謝る。


「どうお詫びしたらよいか……そうだ!今から家に帰って財布を取ってきますので少々お待ちください!」


そんな頭のおかしいことを言ってダッシュで家に帰ろうとする女子生徒。

挨拶をしようとして初めて声をかけた人がお金持ってこようとするってどうなってるの?


そして華雅さんより女子生徒の方が前に居たので華雅さんの横を通り抜けて帰ろうとする。


「あっ……」


その時女子生徒が慌てすぎてしまったのか体のバランスを崩してしまった。


そこで華雅さんは危ないと思い、咄嗟に女子生徒のことを抱きとめる。

こういう所はイケメンだと思うんだけどどうして体を動かすことはできるのに喋ることはできないんだ……。


「ケガはない?大丈夫?」


華雅さんが心配そうに声をかける。

普段からそんな感じで喋りかけることが出来たら楽なのに……。


「あわわわわわわ……」


女子生徒はそう言うと鼻血を出しながら幸せそうな顔をして気絶した。


「え?………」


訳がわからなさすぎて固まってしまう華雅さん。

まぁ、咄嗟に抱き留めた人が急に鼻血出して気絶したら誰でもそうなるよね……。


その様子を見ていた周りの人が華雅さんに話しかける。


「その人は私たちが運んで行くので華雅さんは教室に行って大丈夫ですよ」


そう言ってその話しかけてくれた周りの人たちは一切の動揺も見せずに気絶した女子生徒を持って保健室の方向に消えていった。


(今のはなんだったんだろうか……)


そんなことを考えた華雅さんだった。




後日、鼻血を出して倒れた女子生徒が万札を渡そうとしてきたが華雅さんは丁重に断った。



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深夜に書いてるので文章がおかしいところがあるかもしれませんが後で直そうと思ってるのであまり気にしないでくれると嬉しいです。


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