挨拶

(今日こそは誰かとまともに会話をして見せる!)


 いつもそう考えていた華雅さんだったがそう考えて数日、事務的な会話はあったもののそれ以外の会話は一切なし。


 そこで華雅さんはこのままじゃ駄目だと思い、家でどうすればよいかを考えた。


(相手から喋りかけてくれるのが一番ありがたいのだけど……。でも実際に相手に喋りかけられたとしてもすぐに会話が終了しちゃいそうな気もする……)


 華雅さんは悩み続ける。


(う~ん、まず自分から喋りかけるのに慣れた方がいいのかもしれない。でも自分から話しかけて話題を振るなんて高等技術、私にはまだ早い……)


 そうして悩み続けた華雅さんだったがいい案を思いつき目標を一つ定めた。


(決めた!まずは自分から挨拶をしよう、そうして相手も返事してくれればそれはもうコミュニケーションを取ったも同然!)


 そんな頭が悪そうな考えをする華雅さん。

 テストで全教科満点を常に取る女とは思えない考えである。





 そうして次の日、華雅さんはさっそく実践だと思い挨拶をしようと声をかけようとした………のだが現実は残酷なものでそう都合よく成功などはしていなかった。


 最初、華雅さんは近くにいる人に声をかけようとしていたのだが


(周りの人から距離取られてない?)


 そう、なぜか周りの人たちに少し距離を取られているのだ。


(え?普段からあんまり気にしたことなかったけどもしかして私って嫌われてる?チラッと周りを見てみると何か私を見てヒソヒソ言ってる気がするし。もしかして皆私の陰口を言ってるんじゃ……)


 華雅さんの想像

『華雅さんって普段から喋らないから何考えてるか全然わかんないよね~』

『わかる~何かそう考えたら華雅さんと同じ空気吸うのも嫌だよね~』



(こんな感じのこと言ってるのかもしれない……)



 実際の周りの人の会話

「今日も華雅さんは凛々しくて美人だな~。華雅さんの姿を見るだけで今日一日がんばろうって思えるし」

「わかる~何かそう考えたら華雅さんと同じ空気吸うのも贅沢な気がしてきたよ~」



 見事に想像と現実が真反対である。

 この事実を華雅さんが知ることはないのだが……。


(でもこんなので諦めてちゃ挨拶をするなんて夢のまた夢、勇気を出して声を出すんだ!)


 一見壮大な感じに見えるがただ挨拶がしたいだけである。




 ───────────────────────────

 ある程度の話数を書いたら投稿頻度を落として1週間に一本ペースで投稿したいと思ってます!

 まぁ人気次第ではずっと毎日投稿の可能性もあるけど……。


 あと基本的に投稿する場合は朝七時に投稿することになると思います。



 少しでも面白いと思って感じたらぜひフォローと☆☆☆を付けてください!

 作者のモチベーションになって投稿頻度が早くなります!

 あとたまに応援コメントもしてくれると嬉しいです!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る