第8話新たな目的

「これって」

私が見つけたのは捜索願いの張り紙が付けられていた看板だった。

「中村柊和さんの死体が見つかった……ね」

大方指輪を無くしてしまった為、探しに山に入ったのだろう。

「私を襲ってきた理由って……無くした指輪を持っていたからだったのかな」

きっと指輪を持っていた私のことを、指輪を盗んだ悪い奴と勘違いしていたのだろう。

「もし……指輪を無くしたのが理由で殺されて幽霊になったから探してたのかな」

私はそう呟きながら、簡素ながら墓を作って柊和さんを埋めてその場を後にした。

「結局あの場所にはなんにも無かったな……本当咲奈どこに行ったのかな」

結局田んぼに来たのは無駄骨だった。

ただ柊和さんに攻撃された時に、当たりどころが良かったのか、私は骨の1本折れることは無かった……ヒビくらいは入っているかもしれないが。

「もしあれで骨でも折れてたりしたらどうしよ……いや!そんなこと考えてる場合じゃない!」

私は、視界に映る目的の大きな山のへと歩を進めた。

「待っててね……すぐに迎えに行くから」

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