第6話機転

「やっぱり居るよなぁ」

私は鍵がある場所まで戻ってきた。

そこには水死体のお化けが3体ほど居た。

「どうしよう……」

私は使えるものがないか辺りを見回した。

「何か……何か使えるものはないの?正面突破は流石に出来ない……」

縋るように辺りを見回すが、何も見つからなかった。

小石以外はなにも。

「ん?小石……」

私は小石を掴み、思考した。

「もし……奴らに音に集まる習性があるなら……突破できる?」

私は半ば縋る思いで、鍵から遠く離れた位置へと小石を投げた。

すると3体のうち2体のお化けが小石の方へ行き、鍵付近に居るのは1体だけになった。

「奴らに追い回されて1つ分かった事……奴らは私でも撒ける!」

私は全力ダッシュをし、鍵を拾い上げたあとすぐに鉄格子の所へと引き返した。

***

「ふぅ〜なんとか成功ね」

私は無事に鉄格子の元へと辿り着くことが出来た。

「さて……何か手がかりだけでもあればいいんだけど」

跡をつけてくる気配に気付くこと無く、奥へ進んで行った。

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