第2話~ドキドキな学園生活がそして…~
前回までのあらすじ
最強魔王と最凶勇者との間に生まれた「ジャスマダンテ」と「デスティーナ」の仲良し姉妹は、期待と不安を胸に転校初日を迎えることになった。
果たして彼女たちは、無事平穏な学園ライフを送ることが出来るのだろうか!?
「さて、到着!…にしても本当に立派な学園だよな~。ここからアタシたちの新しい学園生活がはじまるのか~。ワクワクな気持ちで胸がいっぱいだな!!…ただ同時に不安な気持ちで胸がいっぱいでもある…アハハ」
「ううう、お姉ちゃん、緊張して身体が急に動かなくなっちゃたよぉ~!知らない子たちがいっぱい歩いてるし…、こ、こわいよ~ふぇえええ」
目に涙を浮かべながらデスティーナは、姉の後ろに隠れる。その時である、彼女たちの元に一人の男性が歩いて来た。
「おふたりとも~!どうも~!!」
(うわ~何この人、超イケメンじゃん!!)
見たところこの学園の教師と思われるその男性は、緊張したふたりに優しく語りかけてくる。
「待っておりましたよ、ジャスマダンテさんにデスティーナさん。ワタシはこの学園の剣術教師カムイ・カンナギと申します。さぁ校長先生がお待ちです」
話しかけて来た男性ことカムイ先生は、そう言うと笑顔で2人を校長室へと案内する。
移動の際、カムイ先生はデスティーナの顔を何やら神妙な面持ちで見つめてきた。その視線に気がついた彼女は、慌てて姉の後ろに隠れた。
「あ、あの~、先生…、妹がどうかしましたでしょうか?」
「………あっ!いえ…、その、決して『やましい気持ち』があって見つめていたワケではございません…!し、しかし女性に対してのマナーがなっておりませんでしたね……デスティーナさん、本当に申し訳ございませんでした!!」
「あっ、えっと…センセ…、お気になさらないでください…」
彼のこの誠意ある謝罪の言葉に安心したのか、デスティーナは隠れることをやめた。
「さて、到着しましたよ。ではワタシはこれで失礼致します」
カムイ先生と別れたふたりは、ドアをノックし校長室の中に入った。
『し、失礼しま~すぅ!!!』
緊張のあまり勢いよく校長室に入室してしまうふたり。するとそこには、長身かつ筋肉質の男性が、椅子に腰をかけながら静かにコーヒーを飲んでいた。
「いや~待っていたよ。ジャスマダンテちゃんにデスティーナちゃん…」
校長先生ことクリフハルトは笑顔でそう言うと、ふたりを優しく迎え入れた。
「はい!お、お久しぶりです…『おじさま』じゃなかった!クリフハルト校長先生、…あっ!アタシたち姉妹をその、こんな素晴らしい学園に迎え入れて下さり、本当にありがとうございます!父と母も…、いえ、…家族共々感謝してもしきれません!!この御恩は一生…、一生忘れません…ッ!!!」
「ははは、ジャスマダンテちゃんは本当に礼儀正しい娘さんだ!…デスティーナちゃんも心配しないでね。この学園は、前の学園と違って優しい子たちが多いはずだからね。あとご家族だけじゃなく、私を含めこの学園のすべて教師がキミの味方だよ…だから安心して」
校長先生のその優しい言葉を聞くと、デスティーナの目からは大粒の涙が溢れてくる。
「校長センセ~ありがとうございます~!ワタシ、ワタシ、…がんばってお友達いっぱい作ります~!苦手なお勉強も頑張ります~!ふぇえええーん!!」
「うんうん、しかし…本当に、本当に今まで…ずっと、ツラく悲しいことがあっても…、堪えに堪えて必死に頑張って耐え忍んで来たんだねぇ………ッ!ふぐぅ…っ!えっぐぅぅぅ!あああ…絶対に守ってあげるからね~…い、いかんな~、まったく私としたことが、生徒の前でこんなみっともない!…さて、そろそろふたりの担任の先生が来てくれると思うのだが…」
すると校長室にノック音がする。そしてふたりの女性が部屋に入って来た。
「失礼致します、校長先生。ジャスマダンテさんをお迎えに参りましたわ」
「コーチョ~デスティーナちゃんのお迎えにさんじょ~しましたよ~うふふ~」
「あー待っていたよ、リーズロッテ先生、カミュ先生」
(ひゃあ~ふたりとも物凄く美人!えっ!もう同性のアタシでも見惚れちゃうレベルだよ…スゲ~)
「はじめましてふたりとも、ワタクシはこの学園の聖学教師リーズロッテ・M・セクシャルバインですわ…。…?校長先生どうかしましたのですか?えっ…と、もしかして泣いていらっしゃいます?」
「ハロハロ~!ワタシは~この学園の攻撃魔術教師カミュ・フリークアせんせいどぅえ~す~♪いぇーい!!……コーチョ~なんで泣いてるの~?もしかしてお腹イタイ?『救急ドラゴン』でも呼ぼか~?」
涙と鼻水で顔がグシャグシャな校長を心配するふたりの女教師。
「いや、大丈夫だぁ!ただ目にホコリが入っただけだ!!…そんなことよりも彼女たちのことを頼んだぞ!」
「あっ…はじめまして!アタシはジャスマダンテ・ホロウ・ボスーンと申します!」
「はっ、はひめましてぇ!ワ、ワタシはデスティーナ・ホロウ・ボスーンでっすぅ~!!」
ふたりは緊張しながらもしっかりと自己紹介を済ませた。
「うふふ、ふたりともそんなに緊張しないで。それにしても…『本当によく似てますわね』…特にデスティーナちゃん、アナタは…お姉さま…ママに本当にそっくりなのね~……あはん♡」
「ホントホント~ジャスマダンテちゃんなんてさ~魔王さまの面影すっっっごくあるもの~『お姉ちゃん』が見たらどんなリアクションするのかしら~イッヒッヒ~♪」
「こらっ!それくらいにしなさい!ふたりが困っているじゃないか!…まったく、ジャスマダンテちゃん、デスティーナちゃんごめんね…」
「だ、大丈夫です…」
(パパとママの知り合いが多く働いてるとは聞いていたけど、ちょっとやりづらいな~。まぁ安心ではあるけれども…)
「じゃあジャスマダンテさん、そろそろ教室に行こうかしら」
「はい!…じゃあねデスティーナ。お互い友達いっぱい作れるように頑張ろうね!!」
「うん!ワタシ…がんばりますぅ!!」
「ウッフッフ~♪じゃあ~デスティーナちゃんは~、今からセンセと仲良く中等部の校舎に行くわよ~」
こうして姉妹はそれぞれの校舎に向かうこととなった。
(あーっ!緊張してきたな…どうしよう。と、とにかく第一印象が大事だよね!リラックス…、リラックスしないとぉ~!ファイトだあっ!ジャスマダンテ…、おまえなら…おまえなら出来る!)
そんな彼女の緊張した様子を見て、リーズロッテ先生は優しく話しかけてくる。
「あらあら~そんなに緊張しなくて良いのよ…ジャスマダンテさん。ウチのクラスの子たちは、…まぁ確かに『個性が強烈な子』も多いけど、基本は優しい良い子たちばかりなのよ!だから心配しないでね♡」
「ううう、先生、アタシ…、クラスに馴染めるかな~。見た目も全然女の子らしくないし、頭のこの大きな二本の角だって全然魅力的じゃないし、体もちょっと筋肉質だし…顔も全然可愛くないし」
「あらそんなことないわよ!頭のそのおっきな角は、とってもキュートでラブリーだわ。それにしても…本当に…お、おっきいわねその角…あん♡顔だって…、あぁぁぁぁぁ、よく見ればお姉さまの面影がぁああ……か、肉体(からだ)なんてぇ~…スゥウウ…ッ!『スゴくおいしそう』……ねぇ、今から特別に『どんな緊張も一瞬で吹き飛ぶ素晴らしいこと』をしてあげましょうか?はぁはぁはぁ…」
「えっ!?そんな素晴らしい緊張を吹き飛ばす方法があるんですか!是非お願いします先生!」
「うふふ、じゃあ準備はいいわね…?いくわよぉおおッ!!」
〈すぱーーーーん!!!〉
突如ジャスマダンテのお尻を強い衝撃と激痛が襲う!
「イギィッ!?イッッッタァーーーイ!!!…先生……ぇ?今アタシのお尻を思いっきり『すぱーん!』ってしましたね!!な、なんでいきなりそんなことを…」
混乱する彼女を尻目に、リーズロッテ先生はドンドン自分の世界へとのめり込んでいく。
「あぁああああ~んッ!懐かしいわ~お姉さま…♡…これはね、アナタのママが昔ねぇ~、怖じ気づいたワタクシに気合を注入してくれる際に、よくしてくれたことなのよ…♡まさかこのワタクシが、お姉さまの娘のアナタに、コレをする日が来るだなんてぇ……ッ!……あああ、もう感無量ですわ~~~!!…グヘヘ」
「ヒィッ!?せ、先生ぇ…?」
「こ、怖がらないでぇ!!…ねぇ、ねぇジャスマダンテさん…、こ、これからぁっ!…これからも、もし『ふたりきり』になることがあればね…、その時はアナタのことを、その、はぁはぁはぁ…『お姉さま』って呼ばせてもらうわね~っ!い、いいわよねぇ!?ねぇ…お姉さま~~~~~ッ!!!!!」
「い、いいワケないでしょうぉ~!!!ひぃいいいい、だ、誰かぁ~~~!!!!!」
〈ゴチーン!!〉
その時である!暴走するリーズロッテの頭に強烈なゲンコツが炸裂した。
「イッッッタァァァイですわ~~~!!だ、誰ですのぅ!?か弱き元聖女で、現在すべて生徒たちからも愛され尊敬される『素晴らしい聖職者』たるこのワタクシの頭に、無慈悲にゲンコツを食らわす不届き者はぁ~!神罰が下りますわよ~!!」
リーズロッテ先生は怒りの感情を激しく爆発させる。
「ワタシです…。まったく…心配だから様子を見に来ればこのざまか…、リーズロッテ先生、生徒に手を出す行為は犯罪ですよ?」
そこには鬼の形相のカムイ先生が立っていた。
「あっ…あら~カムイ先生ぇぇぇ~、コ、コレはですね~その~、ス、スキンシップを…、そう『生徒との健全なスキンシップ』ですわ~!!『一教師』としてですね、ジャスマダンテさんに、親身になって寄り添っていくことは至極当然ですわ~!!!ああっ!ワタクシはなんて愛に溢れた素晴らしい聖職者なのでしょう!!」
「……ジャスマダンテさん、怯えていますよ?なら『一教師』としてワタシは、アナタのその『煩悩にまみれたクソ身勝手な暴走行為』を見過ごすことは出来ませんね…もう一回ゲンコツされたくなければ、今すぐ彼女に謝罪し、二度とこのような暴挙に出ないことをこの場で誓いなさい…」
「……ッ!!!」
この言葉を聞いたリーズロッテ先生は、カムイ先生を、怒りの感情をむき出しにしながら睨みつける。しかし彼のそれを遥かに上回る怒りの表情を見て、すぐさま視線を反らした。
「…ですもん」
「えっ?聞こえませんよ…言いたいことがあるなら、ハッキリとワタシの目を見て言ったらどうです?まったくいい大人が本当に情けない…」
「だって……だって~ぇぇっ!ジャスマダンテさん…スッゴく可愛いんですも~ん!ジャスティーナお姉さまの面影を残しつつ、彼女独自の魅力もいっぱいですわ~!!それに本当に寂しかったですも~ん!『あんなヒドイ捨てられ方』をしたワタクシの気持ちも、少しは考えてくださいまし~!あの現場にいたカムイさんなら…、きっとわかってくださるはずですわぁあああアアアアン!!!!!」
リーズロッテ先生は、まるで子供のように大声を上げながらその場に泣き崩れた。その光景にジャスマダンテは、ただ言葉もなく呆然と立ちすくんでしまった。
「あ~…ジャスマダンテさん、すみませんね。色々と驚かせてしまいまして…実は彼女は、リーズロッテ先生はですね、勇者時代のアナタのお母さんの元仲間だったんです…ちなみにワタシも」
「ええっ!?そうだったんですか…ママに勇者時代のことを聞いても、あんまり詳しくは話してくれなかったので、その…、全然知りませんでした…」
(…まぁ言えるワケないだろうな~ジャスティーナは、本当にヤバい勇者だったからな……)
「ぐすぐす…っ!よく考えたらぁっ…!お、お姉さまの子供ってことはぁッ!『ワタクシの子供』ってことでもありますわよね!あら…?あぁぁぁぁ!今思い出しましたわ~!そうだぁぁぁぁあああった~!!ワタクシが…、ワタクシがあの時…、お姉さまの『中に』ワタクシの子種を仕込んで……って!イッッッタァァァァイッですわ~~~!!またカムイ先生からゲンコツを食らわされてしまいましたわぁぁぁぁぁ!!!!!」
カムイ先生の怒りのゲンコツが再び彼女の脳天に炸裂した!
「……オマエ、本当にいい加減しろよ?リーズ…そんな事実はないし……そもそもオマエは女だろまったく……ジャスマダンテさん、本当にごめんなさい!今回みたいなことがないように、ワタシもキツく指導しとくので、勘弁してやってください……」
「あ、あはは、ちょっと…というか、かなりビックリしましたが、今回の件はママにも問題がありそうなのでその、…リーズロッテ先生ごめんなさい!……アタシからもママに、ちゃんと先生に謝罪するように言っておきますね…」
「ジャスマダンテさん……ッ!!なんていい子なのかしら~!この子はまさに勇者の血を…、お姉さまの血を引く高潔で素晴らしい生徒ですわ~~~!きゅーん♡」
「えへへ、そんなこと言われるとなんか照れちゃいますねぇ♪」
「……キミの…、キミのその笑顔には『彼女の面影』があるね…フフ」
「…?えっ??カムイ先生、何か言いましたか?」
「いえ!お気になさらず…とにかく無事でよかったです!ではワタシはこれで…」
そう言い残すとカムイ先生はその場を去っていった。
「ジャスマダンテさん、その…、先生ちょっと『どうかしてしまっていた』みたいですわね。ごめんなさい…では参りましょうか……」
教室に向かう際、ふたりの間に言葉はなかった。しかしジャスマダンテは、リーズロッテ先生からのアツい視線をずっと感じていた。このことやさっきの暴走から見ても、彼女はまだママに未練があること、そしてママの娘の自分に対して『生徒と教師の関係以上の危険な感情』を秘めていることは、容易に想像できた…。
「さぁ付きましたわよ!ここが普通科一般クラス2年A組ですわ~!」
そうこうしているうちに、遂に教室の前に到着した。
「ではジャスマダンテさん、ワタクシが合図するまでここで待っていてくださいね♪」
「は、はい…っ!」
ジャスマダンテの覚悟は完了した。
「みんな~おはようございますですわ~!楽しいホームルームをはじめる前に、今から素敵な転校生ちゃんが、みんなにご挨拶しますわよ~!どうか温かく迎えて揚げてくださいまし~!それではジャスマダンテさん、どうぞ~」
彼女の合図と共にジャスマダンテは、少しぎこちない動きで教室内に入った。
(うわ~!みんなの視線がアタシに……ッ!!大丈夫!ジャスマダンテ、アナタならならきっと出来るはず!昨日寝る間も惜しんで考えたこの「渾身の自己紹介」を今こそ炸裂させる時だわぁ!!!)
「皆さん、はじめまして!アタシはジャスマダンテ・ホロウ・ボスーンと申します!アタシのこの特徴的な容姿を見て、不思議がる方もいらっしゃると思います!実はアタシのパパは元魔王です!そしてママは元勇者です!魔王と勇者が結ばれることは、本来絶対にあり得ないことらしいのですが、こんな『奇跡』のようなことが起こり生まれたのがアタシです!だからアタシは物心付いた頃から、ずっと奇跡を信じております!今日こうしてみんなと出会えたことも紛れもない奇跡だと思います!こんなアタシですが、友達になってください!よろしくお願いいたしましゅ!!」
(ヤバぁッ!ちょっと噛んじゃったぁああ!!)
〈パチパチパチパチ!!〉
リーズロッテ先生とクラスのみんなは、彼女に温かい拍手を送った。
「みんな~ジャスマダンテさんと仲良くして上げてくださいね~!……もし彼女をいじめるような行為を発見した際は、速やかに先生の権限を行使して、停学処分もしくは退学処分にするのでそのつもりで…ね?」
(いやいや、先生にそんな権限ないでしょ!…ないよね?)
「それじゃ~ジャスマダンテさん、あの一番うしろの隅っこの空いているお席に座ってくださいね♪」
先生の指示通り彼女は、一番うしろの隅っこ空いた席に移動し、そのまま着席した。その際に彼女は、隣の席の女子生徒をチラ見した。そこには銀髪の美しい少女が静かに座っている。その少女は幼い顔立ちだが、同性の自分でも思わず見惚れてしまうほどの、どこか「得体の知れない危険な魅力」を感じた。
(うわ~お人形さんみたいな可愛い子だな~!あの雪のような白い肌と魅力的なピンクのくちびる、そしてあの綺麗な赤い瞳~…、あ~…なんか吸い込まれてしまいそう………はあっ!…えっ…と、とりあえず挨拶しよう!)
「あ、あの……」
「……なに?」
少女の冷やかな態度と冷たい口調にジャスマダンテは思わず言葉を失う…。
「あ、あああ……その…あの、えと……あうあう~」
「……アナタ、お父さんが魔王でお母さんが勇者なんて変わってるわね…この世界は本当に興味深いわ……」
「あっ…!あはは~!そうだよね~っ!実は変わってるって、自分でも思うんだぁ~!あっはっはっはっ~!ははは…」
「クランクラよ…」
「……えっ?」
「ワタシはビシュー・クランクラよ。よろしくね……ジャスマダンテさん」
「……!!う、うん!よろしくねクランクラさん!あの…よ、よろしければアタシのトモダ……」
「無理……」
「えっ……」
「友達になってください」と言いかけたジャスマダンテだったが、ビシューはその言葉を無慈悲に遮ると彼女を拒絶した。
「ごめんなさい、必要以上にワタシと関わらないでちょうだい…ガッカリさせてしまうかもだけど…ワタシね、アナタと深い仲になるつもりはないから……悪しからず」
(えええええッ!?そ、そんなぁ~~~!ショォオオオックゥウウウ~ッ!!!)
「は、はひ~、気安く話しかけてごめんなさい~、あと生まれて来てごめんなさい~アタクシは『忌み子』でございます~グスン」
(~~~ッ!ベ、別にワタシはそんなつもりで……ごめんなさい。「深く関われない理由があるのよ」……また誰かキズつけてしまったわ。ワタシのバカ……)
そんな中、傷心するジャスマダンテの様子を見るひとりの女子生徒がいた。
「………へぇ~、ジャスマダンテさんか~『魔王のパパと勇者のママの間に生まれた子』。本来生まれるはずのない『奇跡の子』…か。ニヒヒヒ、なんだかスッゴく面白そうな子じゃ~ん♪……コレは毎日がとっても楽しくなりそうな予感がするねぇ~~~!」
果たして彼女は味方なのか!?はたまた敵なのか!?…ジャスマダンテのドキドキな学園生活がそして…「かけがえのない幸せな日々」が今はじまろうとしていた……。
(つづく)
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