悩み事
ゆ〜 @WGS所属
悩み事
家から学校まで12分。
測ったことがあるわけじゃない。
いつも登下校に聞くラジオが12分。
それを聞き流しながら考える。
――「
帰り道、
ラジオの言葉を遮るようにずっとずっと…
莉織に目をつけられたらおしまいだ。これまで静かに気配を消して生活してきたのに、いじめられないようにって。私のような静かな陰キャはいじめられやすいことは知っている。明日からはどうなってしまうのだろう。
でも、二人に害がないならそれはそれでいい気もする。
こんな考え方だから、いつも妹と比べられて見下されるのだろうか。
それ以外に何も考えられなくてポツリと一人で歩いていると、前から来た自転車の人に怒鳴られた。
「おい!!下見て歩くなよ!ぶつかるだろっ!!!!」
私はとっさに車の波に飛び込もうとしていた。
別にもういいよね、疲れたし――
「でもさ、明日のことをビクビクしていたらいつまで経っても進めなくね?
てか、そんなん人生損じゃんか」
不意に聴こえた声とメッセージ。驚いて顔を上げてしまう。
しかし、そこには誰もいなくて淡々と車が真横を通り過ぎていくだけだった。
あの聞き慣れた声は何だったのだろうか。
でも、確かにビクビクなんかしてないで、
明日のことなんて予知できないし、できたとしても楽しくないだけだ。
そう考えているうちにラジオがプツっと消える。
顔を上げるとやっぱり家に着いていた
悩み事 ゆ〜 @WGS所属 @MainitiNichiyo-bi
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