第6話
私がそのSNSでGMを見た時は、二人の間には目を遮さえぎる幾多の黒い頭が動いていた。かはともかく特別の事情のない限り、私はついに先生を見逃したかも知れなかった。それほどネットの浜辺が混雑し、それほど私の頭が放漫であったにもかかわらず、私がすぐGMを見付け出したのは、GMのマイページがキレッキレだったからである。
彼の中の原液の瑞々しさが大暴れしており、滅茶苦茶な異彩を放っていた。
ちなみに今もそのセンスは失われていないが、それはさておき。
私にはそれが第一不思議だった。そういう有様を目撃したばかりの私の眼には、過装飾を施して皆の前に立っているGMがいかにも珍しく見えた。
彼はやがて自分の傍を顧みて、そこにこごんでいる日本人に、一言二言何か言った。その日本人は砂の上に落ちた手拭を拾い上げているところであったが、それを取り上げるや否や、すぐ頭を包んで、ネットの海の方へ歩き出した。その日本人がすなわち彼の友人であり、また、私と今も付き合いのある友人Sであった。
GM @konoyonoowarimitainabunsyou
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