第77話 間違いないか?
前世でもこういう『プライドだけが高くて中身が無いにも関わらずその事に本人が気付いていない為他人に対してマウントを取るのだが、矛盾点を指摘されてしまうも、その指摘に対して反論をするのだが、その反論がそもそも自分にブッ刺さってしまっており、その事にすら気づけていない愚か者』というのはいるのだが、ルドルフはその典型的な人物であり、恐らくルドルフ本人はちゃんと矛盾無く俺に指摘して、正しいのは自分であると本気で思っているのだろう。
だからこそこういう人間は『自分が思っている以上に底辺の、それこそ見下している目の前の相手よりも下のレベルの人間である』と理解できない限りは、何を言ったところで無意味だろう。
はじめから知ってはいたのだが、やはりこういう人間を言葉で相手にするのはストレスが溜まるし面倒くさい。
「それで、もう一度聞こう。 まだ俺に攻撃されるか、土下座して謝罪の上罪を償うか、どっちを選ぶ?」
「うぐ…………ふ、ふざけるなよっ。土下座して謝罪し、罪を償うのは俺では無くお前ほアベッ!?」
しかしそれは言葉や文字でしかこちらの扱える武器が無い場合のみであり、武力を行使しても良いという状況下でかつ、こちらが圧倒的に優位な場合は、これ程楽しいオモチャはそうなかなか無いだろう。
「あと、お前何か勘違いしているみたいなのだが、さっきお前が行使した魔術など俺からすればイカサマなんか使わなくても砂上の城を壊すよりも簡単に壊す事ができるからな? てかさっきからお前は自分の理解できない事をイカサマだとほざいているんだが、一体どんなイカサマをすれば離れているお前に衝撃波を喰らわし、お前の土魔術を無効化して抜け出す事ができるんだよ? その方法を知っているからイカサマだのなんだのと言っているんだよな? というか普通に俺とお前の力量の差だろうが。いい加減その事を認めたらどうだ?」
「だ、誰が認めるかっ!! そもそも俺はお前よりも魔術の才能が長けいる上に当然魔術を行使する技術も俺の方が上であるにも関わらず、俺がお前に負けるなどという事が起きる時点でお前が何かしらにイカサマをしているのは明らかだろうがっ!!」
「あっそ。じゃぁ俺がお前よりも魔術の才能も技術も上だって事を解らせれば良いんだな? ちなみルドルフは確か行使できる魔術に最高段位が六だった気がするんだが間違いないか?」
「あぁそうだっ!! だからこそ俺には魔術の才能があり、お前には魔術の才能も技術も俺よりも下だと言っているのだっ!!」
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