5. おしえてレイン先生!




『そう……あなたが私のバディだったのね……』




「――はッ!?」


 


 俺――水鏡みかがみ律季りつきは、ベッドの上で飛び起きた。

 蹴とばした布団、軽く汗ばんだ体、鳥が窓の外で鳴いている。




 ……ぜんぶ夢、だったのか……? 

 その考えを、思いのほか早く受け入れている自分がいた。




 それもそのはず、『想いを寄せる先輩が、エロ衣装を着た魔女として現れて、最後には自分も力に目覚めて共闘する』……夢にしても突飛すぎて、あのタイル張りの空間で天道先輩と一緒に歩いているときも、内心ずっと夢かうつつか半信半疑だったのだ。こうしていつも通りの朝を迎えて、ようやく現実感を取り戻せた感じだった。


「――って、まだ5時半じゃねぇかよ。朝練もねえってのに、損した気分だぜ」

 

 二度寝しようにも、あの夢の中の冒険のせいで体が興奮状態になっている。今までにないぐらい目が冴えてしまっていた。

 ……まあ、しょうがない。夢とはいえ、好きな人と一緒に誰もいない世界を歩くのは正直楽しかった。お化け屋敷のような浮ついた気分でいたのを、今でもはっきり思い出せる。




 そう――全て覚えている。あの湿気たタイルの匂い。天井から水滴が垂れる音。隣を歩いていた天道先輩から伝わってきた炎の温度。 

 。まるで、『念じてみろ』と言っているかのように。




「……いやいや。寝ぼけてんのか、俺? そんなわけねーじゃん」




 ――分かっているのだ。あれは全部幻だと分かっている。だが、それでも……胸の中で、期待が膨らむのに収拾がつかない。どこまでも平凡なこの自分が、不思議な力で好きな人のピンチを救った――あの時の高揚感を忘れきれないと、俺の心が言っていた。


 だから……そう、これは、なんというか……儀式だ。今の俺が夢をきっぱり忘れて、現実へ戻るために必要な儀式。




 ――期待なんかしていない。がっかりなんかするものか!!

 



魔装形成フォーミングアーム……『生命力の鉄拳リビドー・ナックル』」




 次の瞬間、視界が虹色の光に包まれた。その光が消えた時、俺は両の拳にナックルダスターをまとい、パジャマの上にマントを羽織って――まさに、夢の中で見たそのままの姿に変貌していた。

 ……それ以上は、特に劇的な事は起こらない。しばらく呆けたあとで、のそのそと立ち上がってカーテンを開けてみると、朝日が差し込み、鳥のさえずりやバイクのエンジン音が俺を迎えた。今日も平和な朝だった。平和じゃないのは、部屋の中の俺の恰好だけだ。まるでキツネにつままれたかのようで、喜びよりも困惑が先に来る。


(キツネ面といえば、天道先輩。……あの人はどうなったんだろ?)


 事態を飲み込み切れない俺が、『生命力の鉄拳リビドー・ナックル』とやらを日光にかざして矯めつ眇めつしていると、スマホが通知音を鳴らす。『天道炎夏』からのメッセージが二件来ていた。




『起きた?』

『早めに登校して保健室まで来て。会わせたい人がいるわ』




 カーテンの締まった暗い部屋。その文面を表示するスマホの画面には、虹色に輝く俺の目もうっすらと映っていた。
















 





 この真序高校には、天道先輩のほかに、もう一人爆乳美女がいる。



 名前は、雹冬ひょうどう冷音レイン――通称レイン先生。先輩と並んで『二大美女』と呼ばれる彼女は、むっちむっちで豊満な大人の魅力あふれるバストを持つ、この学校の養護教諭だ。



 日はまだ登り切っておらず、朝練に取り組む生徒がちらほらいるぐらいで、ほとんど学校に人がいない時間帯だ。昨日の夢に通じる不気味さを感じるほど、校舎は静まり返っているが――にもかかわらず、たどりついた保健室には明かりがつき、中から人の気配がしていた。

 ……天道先輩の言う『会わせたい人』とはレイン先生なのか? 二人はいったいどんな関係なのだろう。


「失礼しまーす……レイン先生、いらっしゃいますかー?」


「――む、来たか水鏡」


 ドアを開けると、奥の窓から差し込む逆光の中で、二つの爆乳が俺を出迎えた。

 お、おっぱいが喋った――!? 一瞬本気でそう考えてしまった俺だが、光の具合が変わって、『彼女』の顔が見えるようになる。




「ゆうべは災難じゃったの。よもや、わしの学校で『夢』の被害者が出てしまうとは思わなんだ」




 独特の口調の違和感を、吹き飛ばすほどに美しい――日本人らしからぬ硬質の美女が、そこにいた。





 左目を隠したアイスブルーの髪、右目にかかったモノクル。理知的で落ち着いた眼差しと、セクシーな泣きぼくろ。無表情ではあるがそれが逆に造作の美しさを引き立てている。

 上半身は白衣の下に黒いシャツを着た露出度の少ない恰好をしており、天道先輩をもしのぐ超特大サイズのバストの谷間にネクタイが挟まれている。(あのネクタイは前世で世界でも救ったのか? 俺がはさまりたいわそんなもん)

 下半身はタイトなミニスカートにガーターベルトを着用し、すばらしい太ももがバッチリ見えて、ただ椅子に座っているだけで計り知れないエロスを醸し出している。ただ歩くだけでフリフリと揺れるそのデカケツが、我々男子生徒たちにとってどれほど目の毒か、本人は知る由もないようだ。



 ――長々と話したが、彼女こそ我らの憧れ、レイン先生である。俺は久々に見た先生のプロポーションにしばし見とれていたが、やがておかしいことに気づいた。俺に起きたことや『夢』のことを知っているということは、つまり先生は――




「そう……レイン先生は、炎夏わたしと同じ『機関の魔法使い』よ。そして私の上司でもあるわ」





「天道先輩。……上司?」




 カーテンの影になったベッドに座っていた天道先輩が、俺に向かって言う。空間のデカパイ濃度が急激に上昇した気がして、一瞬俺はクラッときた。

 クール系爆乳美女のレイン先生と、活発系爆乳美少女の天道先輩のツーショットである。なんだここは? 天国か?


「昨晩のことは炎夏から報告を受けておる。おぬしをここへ呼んだのは、我々から伝えることがあるからじゃ。――『機関』のこと。魔法のこと。そして、我々の敵について――既に魔法使いの身となった以上、おぬしは知っておかねばならぬ」





















「『機関』とは、魔法使いたちが連帯して作られた秘密組織の名前じゃ。活動の目的は大きく分けて三つ。一、『夢』に飲み込まれた人々の命を救い、被害の拡大を食い止める事。二、魔法使いとなった者同士のコミュニティを築き、自分の正体を気づかれることなく社会生活を営むための互助組織たる事。三、『教国』の魔法使いたちを討ち、その脅威に対処する事。構成員は世界中に散らばっているが、主な活動拠点は日本やアメリカに集中している」




 ――ぼいんっ♡♡ ぼいんっ♡♡ む゛っち♡♡ むっちぃっ♡♡




 レイン先生のオトナ爆乳が目の前に張り出している。涼やかな声が脳随に直に入り込む。




「魔法使いは先天的に能力を持ってるタイプと、なんらかの精神的な圧迫によって後天的に力に目覚めるタイプに分かれているの。水鏡くんは後者だけど、私は生まれつきのサイキックだったから、昔から炎の魔法が使えたし『夢』の存在も知ってたわ。当時の私は他に魔法使いがいるって知らなかったから、中学ぐらいから個人的に『夢』の中での戦いをやってて、そこをスカウトされて機関に入ったの」




 ――たぷっ♡♡ だぷんっ♡♡ ゆさっ♡♡ ゆさっ♡♡




 天道先輩のJK爆乳が息遣いに合わせて細かく動く。強気そうな声が心地よく頭に響く。





 ――難しい話は分からないけど……俺、魔法使いになってよかったぁ~~~~~~っ♥♥

 おっぱい近くで見れるの楽しい~~~~~~~っ♥♥ おっぱいおっきいの幸せ~~~~~っ♥♥」


「……おい、こやつ聞いておらぬぞ。胸しか見とらんではないか」


「しかも全部声に出てるし……まったくもう、ここまで露骨だと怒る気にもなれないわよ」


「――はっ!?」


 二人の美女からジトッと白い目で見られる。焦る一方、癖になりそうなぐらい興奮した。

 特にレイン先生の、メカクレ・モノクル越しのあきれ顔はとても新鮮だ。なんというか『失敗作を見る天才科学者』みたいな趣があって、M心がくすぐられる。でも、天道先輩の胸の下で腕を組んでおっぱいを強調するポーズもエロかわいくて実にいい。一挙手一投足ごとに幸せをくれるとは、あなたたちが女神か? 


「まあそれはそれとして……知らないワードが一個出て来たんですが、『教国』ってのはなんですか?」


(いや、なぜ突然片膝をついたのじゃ?)


「西ヨーロッパ・グレゴリオ教国――魔法戦力による世界征服を企てる悪の組織。我々機関にとっての最大の敵よ。機関の情報網をもってしても謎が多いけれど、『夢』が存在する理由も彼らにあると言われているわ」


「え!? それって、あのマナ教団の総本山の?」


 マナ教団――それは、世界四大宗教に次ぐ、世界第五位の勢力を誇る宗教の名前だ。俺もそう詳しくは知らないが、『異能力を扱う超人』を救世主として待望する思想があると授業で習った事がある。中国の仙人崇拝とかと似たようなものだと、その時教師は言っていたが……ここに実際に魔法使いがいるということは、マナ教団の方もまた、本物ガチの超人集団だということになる。




「ヤツらは人畜無害な宗教団体のふりをしながらも、世界各地から密かに魔法使いをかき集めておる。いずれ世界に対して征服戦争を仕掛けるための戦力を、着々と育てておる状態じゃ。極まった魔法使いは一個人で核兵器を上回る力を持つゆえ、ひとたび事が起これば、『第三次大戦』の勃発は免れぬ」




「第三次大戦!?」


「その最悪の未来を防ぐことこそ、我々『機関』の任務じゃ。裏を返せば――『機関』が『教国』に負ければ、もうヤツらの脅威を止める術はない。我々はそういう存在なのじゃ。そして――」




 ――おぬしも既に『機関』の一員!! この戦列に加わっておるのじゃ!!




「!!! ……ど、どうしてですかッ!?」


「君が私のバディだからよ……水鏡くん」


 痛切な表情で天道先輩が語る――その右目には、模様の形をした光が浮き上がっていた。すると彼女に共鳴するがごとく、俺の視界の右側に紋章が現れる。近すぎて全体像がつかみづらいが、どうも先輩の目に出たそれとまったく同じ形をしているようだった。


「『バディ』? 夢の終わり際にも言ってましたけど、それって……」


「別名『二人のおきてルール・オブ・ツー』。我々にとっての絶対的ルールよ。魔法使いは右目にそれぞれ紋章があって、同じ物を持っている人同士で引きあう性質があるの。その相手、および紋章で結ばれた二人組を指す言葉が『バディ』……バディ同士は魔力を互いに分け合ったり、口を使わずテレパシーで会話したりすることができるわ。水鏡くんも、無意識にテレパシー能力を使っていた」


「バディは大抵の場合、その者にとって最も絆の深い相手が選ばれる。己の存在自体が呼び水になって、バディにふさわしいと思う相手を魔法使いの才に目覚めさせるのじゃ。だから炎夏の場合は、親友の文月螢視がバディになるのが自然な流れだったのじゃが、これがどういうわけか覚醒せずじまいでの……。今に至るまで、相手がなかなか見つからなかったのじゃ。自分と実力の釣り合う魔法使いに出会えば、初対面でバディになることもあるが、炎夏の場合は本人が優秀すぎてそれもかなわんかった」


「そう……それこそが、水鏡くんが危ない理由なの」


「? どういうことです?」


「水鏡くんと私の間に、交流がなかったわけじゃないわ。でも私の一番の親友は、あくまで螢視ケージなの。それで君が私のバディになったということは、ということになる。魔法に目覚めたその瞬間に魔装形成フォーミングアームまで至ったことから考えても、君は――」




 恐ろしいほどの、魔法の才能を持っているわ。




「教国は『夢』の中の出来事を絶えず監視しているゆえ、おぬしは教国から危険分子と見なされている可能性が極めて高い。つまりおぬしは、ゆうべの時点でヤツらに目をつけられ、我らの戦争に足を踏み入れてしまっていたのじゃ。危険を回避する術は既に無い」




「――!!」




 衝撃が体の芯を通り抜けた。自分がすでに、魔法使いたちの戦争に巻き込まれている身――それも雑魚や端役としてではなく、『天才の危険分子』なる役柄を負わされている状態だ。

 黙り込み、さらに沈痛な面持ちになってうつむく天道先輩に、今の俺は気づかない。たった一夜の間に、とんでもないことになってしまったものだ……。




(水鏡くん……ごめんね。私があの時、君を危険な目に遭わせなければこんなことには――きっと、私の事怒るよね……?)




「よおし! だったらこうしちゃいられませんね! 教えてくださいレイン先生、俺はどうしたら強くなれるんですか!?」




「――へっ?」「……ほう」




 滲んだ涙を引っ込ませて呆然とする天道先輩。口の端を吊り上げてニヤリと笑みを浮かべるレイン先生。

 俺だけが危ないのなら尻込みもするが、しかしこれは俺自身だけの問題ではない……天道先輩は今まで、ソロゆえに見逃されていたというではないか。それが俺とバディを組んだせいでいっしょくたに狙われることになるなら、それはつまり、彼女の安全の全責任が、この俺にあるということだ。これは自分の身を守るだけではない。自分が原因となって生じた危険から、好きな人を守る戦いでもあるのだ。ならばどんな理不尽にも、全力で食らいついていくほかあるまい。

 。知識も実力も足りないのは承知だが、襲い掛かって来る悪意には立ち向かうのみだ……!!


「ふふふ……なるほど、正義感の強い炎夏のバディになったのは、やはり偶然ではなかったな。では、使・水鏡律季に、雹冬レインから最初の指令を下そう」


「レ、レイン先生!?」


「決断は早い方がよい。どのみち最大限のサポートはするつもりだったのじゃ。本人の意思が決まったのなら、応えてやるしかなかろう?」


「……!!」(つ、ついていけないわ……!? なによこの超展開は!?)


 天道先輩はめまいを覚えたかのように額に手を当てる。俺が心配そうに見返すと、「あ、ありがとう……」と引き気味に感謝された。

 しかしレイン先生が放った指令は、俺たち二人から全く同じリアクションを引き出した。




「――律季、炎夏。おぬしら二人、『今晩あたりデート行け』」

 



「「……はぁっ!?」」




 いや……全く同じでもなかったか。声こそ一緒だったが、俺は喜びいっぱいだったのに対し、天道先輩は困惑しまくっていた。

 まあ、なんで? とは確かに俺も思った。でも理由なんか二の次でいい。天道先輩とデートできるならやるに決まってる。


「バディになったのならツーマンセルの戦いが基本になる。息を合わせるためには仲良くなるのが手っ取り早い。新米バディにとって一番大事なのはコミュニケーション……異性同士ならなおさらじゃ。そんな事、炎夏ならとっくに知っておろう?」


「そ、それはそうですが……。あのですねレイン先生。言ってませんでしたが彼は――っ!?」


 これでおっぱいへまた一歩近づいた――その実感を得て俺は拳を握りしめる。天道先輩のおっぱいをガン見しながら、それを掴む日への予行演習もかねて。

 惚れさせてみせる。おっぱい揉んでみせる。その助けになるというだけでも、バディになったのは儲けものだ。天道先輩は付き合うどころか、デートさえ今まで誰にも許したことがない鉄壁……そこに風穴を開けられたのに、戦争に巻き込まれるぐらいなんだというのか。


「あ、ああ……水鏡くんの手が、閉じたり開いたりを繰り返して……わ、わたし、揉まれてる。水鏡くんの頭の中で、おっぱい揉まれちゃってる……っ♡」


「ふふふふ……そうですよ先輩」


 涙目になって両手で胸を隠す先輩に、俺は手の動きを見せつける――わきわき。わきわき。


「妄想の中の私のおっぱいが、水鏡くんに……つままれて、こねくりまわされてる……あ、ああっ、そんなところまでっ♡ い、いやらしい♡ 最低……♡」


「俺の妄想が現実になるまで、このデートが第一歩です。覚悟はいいですか? 俺はできてます」


 揉む手つきをやめ、本物のおっぱいへ向けてビシッ! と指さす俺の手。

 先輩はプレッシャーの限界を迎え、潤む左目の中に、小さな炎を揺らめかせ――



「う、うにゃああああああぁぁぁぁぁ~~~~っ!!?」



 突如魔装に変身し、廊下の彼方へ駆けて行ってしまった!


「せ、先輩!?」


「認めない! 君が私のバディなんて、ぜったい認めないからね~~~~~~っ!!!!」


 おっぱいが揺れないように抱えて走っているが、乳暖簾がその手で隠されて裸みたいになって余計にエロい。

 あの姿が自分以外に見られるのは御免だ。先輩のエロい恰好は俺だけが知っていればいい。俺は魔力を解放し、レイン先生の保健室を飛び出したのだった。





















「――息災で何よりじゃ、水鏡律季。顔を合わせるのはもう三年ぶりになるな。お前は覚えておらぬじゃろうが」


 



 誰もいなくなった保健室で、レインが虚空へ独り言ちる。




「……おぬしも、炎夏も、何も知らなくてよいのだ。おぬしの左目に宿る真の力にも、おぬしの正体にも、まだ気づいてはならぬ……。今は、わしと『彼女』だけが全てを知っておれば善い」




「さあ、『リツキ・ミカガミ』よ……『破壊のLuminaに魅入られし者』よ。今こそ我らの約束の時じゃ。

 世界の平和の為。我々の願いの為。――そして我が仇討ちの為。ともに教国をこわすとしようぞ」




 レインが前髪をどける。そこにあったのはだった。

 ダイヤモンドダストのように、冷たく、烈しく、凶暴な輝きをたたえていた――






◆あとがき





 ・天道てんどう炎夏ほのか


 ヒロイン。バスト124cmRカップで黒髪ロングの大和撫子。

 今回ちょっと影が薄かったのは、律季を機関の戦いに巻き込んだことに負い目を感じて、口数が少なくなっていたため。「償いとしておっぱい揉ませる」とかそういうのは無いが、これから何が起きようが全力で律季を守るつもり。

 余談だが、律季の手の動きだけで「揉む」「つまむ」「こねくりまわす」の三通りを見分けることができる。このむっつりスケベ、さては一人の時は相当盛ってんな?




 ・水鏡みかがみ律季りつき


 主人公。短髪でデコ出しで鼻絆創膏の少年。童貞。

 自分と炎夏が危険な状況にあることを知り、秒で受け入れて戦う覚悟を決めた。本来のプロットではもうちょっと悩ませる予定だったのだが、動かしてるうちにあんなことになっていた。(後半の行動はマジで作者本人にも制御不能でした。この子頭おかしいです)

 またしても正体についての謎が増えた。なにやら過去にレインと関係があった様子だが……?




 ・雹冬ひょうどう冷音レイン


 機関の偉い人。132cmUカップでメカクレモノクルでタイトスカート。全身エロの塊の養護教諭。

 のじゃ口調で大人の魅力満載のエロボディだが、実年齢はなんと23歳(!)。純粋な日本人ではないらしく、それがこの言葉遣いに関係しているかも。

 真序高校二大美人の片割れで、生徒たちの人気は炎夏にゆずる分、教員たちからはほぼ例外なく下心を向けられている。しかし二年前、彼女にセクハラした当時の教頭と体育教師が、『真夏に低体温症で相次いで入院した』ことがあり、それ以来誰も手が出せない状況。珍しい苗字も含めて、「雪女である」という噂が一部で漂っている。「凍らされたい」という声も上がっている。



律季

「先生に凍らされながら先輩に焼いてもらったら、ワンチャン永久機関になるんじゃ……。俺の股間がメドローア」


炎夏

「ポップにあやまりなさい。てか上級者すぎるでしょ」



 もうちょっと後に登場する予定だったが、説明回が退屈になりそうだったので急遽ここで登場させることに。

 おかげでだいぶ難産でした。更新が遅れて申し訳ございません。





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