第11話 思春期Ⅱ

6年生になり、母が妊娠をした。

むっちゃんとの子供ができたのだ。

複雑ではあったが嬉しかった。

6年生の終わり、弟が生まれた。

年が離れているからか可愛くてしょうがなかった。


友達もできて落ち着いて暮らせているはずなのに

私は荒れ始めていた。

まじめな学校で髪の毛を染めてる子も化粧をしている子もいない。

いわゆるヤンキーがいるような地域ではなかったから

荒れ方が人とは違ったかもしれない。


万引きを繰り返していた。

最初は駄菓子から始まってどんどん高価なものになっていった。

休みの日に試して遊ぶだけなのに化粧品やポーチ、靴やカバン。

欲しいものは万引きして親には友達がくれたと嘘をついていた。

ある時、万引きが多いからと私服警備をしていた人に

声をかけられその時は何も取っていなかったら大丈夫だったけれど

そろそろやばいかもと思い落ち着いた時期もあった。


親からお金を取ることもしていた。

親のお財布からお金を抜いていた。

500円、1000円、5000円、10000円と金額は大きくなっていった。

もちろんバレる事も多く何度も怒られた。

それでもなぜか止められなかった。


いつのどこかで本当の私は出せていないと感じていた。

友達はいるけど、何か違う。

人見知りだからいつも同じ友達といるけど、

本当はみんなと仲良くなりたいしなれる自信もあった。

だけど行動ができるわけでもない。


女子のグループはわかりやすい。

誰とでも仲良くなれる陽キャの1軍

友達は割と多いけど男子とは喋れない2軍

普通以下くらいの3軍

それ以下のオタクの4軍


私は3軍だった。

本当は1軍な性格だと思うのにそう行動できない自分が嫌でしょうがなかった。

おとなしい子、主張がない子。

周りはこんな印象だったと思う。

それでも小学生の時はマニュキュアをして学校に行ったりもしていた。

私は本当は明るい子なんだよと

そんなところで主張したかったんだと思う。


そして小学校を卒業した。

学校に行ってない時期も1年くらいあったから

勉強にもついていけないし転校もあったりと

私にとって小学校生活はとても長く感じていた。

















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