第9話 幼少期Ⅷ
初めて会ったその日、笑顔で挨拶してくれたその人は
大丈夫な人だと直感で感じた。
誕生日だからとディズニーランドで好きなものを買ってくれた。
珍しく私の方が懐くのがはやかった。
本当に楽しかった。
久しぶりにこうゆう場所にこれてとても楽しい一日となった。
その人をむっちゃんと呼んだ。
帰り道、むっちゃんとバイバイをしてから
母は私に言った。
「むっちゃんと一緒に住んでいい?」
私はいいよと答えた。
何よりも事前に話してくれた事がうれしかったのかもしれない。
そこからむっちゃんがうちに引っ越してくるまでは早かった。
一緒に暮らすようになってからは確かに最初に会った時の印象とは変わったけど
そこまでいやとかはなかった。
あの時までは。。
それは写真を現像してきてと頼まれて
現像をしその写真を見てしまった。
そこには裸で笑っている母の姿。
キスマークがたくさんついた体で二人で楽しそうに笑っていた。
むっちゃんと旅行をしたときの写真だった。
そういえば前に母が会社の旅行だと言って
泊まりに出かけたことがあった。
その間、妹と二人で過ごした。
あの時か。。
まだあの男と付き合っていた時だ。
母は男好きなのか?
男にだらしないのか?
そんなにSEXが好きなのか?
子どもをおいてまでもすることか?
いい加減、親の性を見せるのはやめてくれと思った。
一気に気持ち悪くなり
むっちゃんの事も無理と思うようになってしまった。
そこから私の反抗期が始まった。
大人になった今思うと、子どもを一人で育てられるのは大変で
母は男の人の力をかりて安定できるようにしてくれていたのかもしれない。
母になったら恋愛してはいけないなんてことはなくて
母が幸せになれるならそれが一番大事なのに
当時の私はそう思うことができなかった。
でも、性の部分はできれば子供が見えないところで隠してほしかった。
自分はいらない子、そうゆう風に殻の中にこもってしまったのかもしれない。
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