第3話 まっ、まって!!

「大丈夫?」と、他校の制服を着た男の子が声をかけてきた。


私はびっくりしたが泣いている顔を見られたくなくて、「大丈夫。ありがとう」と下を向いて帰って欲しいアピールをした。男の子はそれに気づいたのか「もうすぐ僕らの学校の通学時間だから見られたくないならここ離れた方がいいよ。」といってハンカチをくれた。


正直涙で顔がぐちょぐちょになっていたのでありがたかった。「そうなんだね。ハンカチもありがとう」といったが、私は帰るところもない。

もう諦めてこのままここでまるまって泣いていようと思ったとき。


「何があったか無理に言わなくてもいいけど、学校嫌ならちょっと散歩付き合ってよ。」

と私の手を引いて駅を出た。


10分くらい走った後

「ま、まって。はぁ、はぁ。私急に立ち上がったり走ったりするの無理なの、めまいがする。」といって休もうといった。


男の子は「あ、わりぃ。きずけなかった。もしかしてめまいとかって、お前起立性調節障害なのか?」と聞かれ。


「うん。」と返事をすると…


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