光と異世界

 俺、青葱静あおぎせいはアニメや本が好きだ。周りからオタクだと言われるほど好きなのだ。

 ある時、異世界に行った。今だにあの光景は思い出す。俺にとってはいい経験が出来たと思う。異世界に行くことが夢だったからな。夢が叶うとこんな嬉しい気持ちになるのだな。


 入学式から1ヶ月が過ぎた頃。

 いつものように登校をして誰もいない教室に入った俺は、本を読み始めた。森の中で涼やかな風に当たっているような感じで読んでいた。誰かに呼ばれ、気づけば約20分を過ぎていた。

 なぜだか、周りに人がめっちゃいる。「なんだなんだ」と思わず声が出た。本を読んでいた俺が、なぜこんなにも注目をされなければならない。

 前にいた先生も気がついたようで、では「SHR《ショートホームルーム》を始めます」といつものように学校の開始を宣言した。

「キーンコーンカーンコーン」

 チャイムが鳴った。それは休み時間の合図なのだ。

 俺はいつものようにノートに魔法陣を描いていた。理由はアニメや本が好きだからだ。

 周りから見たら変なやつだと思われるだろうが、これは1つの楽しみだから誰にも邪魔されたくない。

「また何か描いているぜ」「何してるんだろうねー」と周りから慣れたせいなのか言われなくなった。

「ふっー完成!」と思わず声がまた出た。

 すると、ノートが光った。

『普通なら、ノートは光らないはずなのに』と思ってしまう。その光に気がついたのか、周りは俺をいや、光を見始めた。

 その光は、魔法陣を描いた順から発光し始め、発光するごとにだんだん大きくなっていった。

 それは一瞬、止まった。光は、クラス全員を包むように輝き、包み込んだ。

 この時の俺はこれがを招くとは、まだ知らなかった。


 なんてことをやるのだ!神様よー!と怒鳴りながら思ってしまう。

「ここどこ?」「あの遠くにいるのは何?」「えっ!?何これ?」などと周りはざわめいていた。

 ざわめく気持ちも分かる。

 なぜなら、森にいて、目の前にステイタスと書かれた掲示板みたいな物が写っているからだ。

 そのステイタスには「力、素早さ、防御力、魔力」と書かれている。それらのよこに数字も記載されている。それぞれ「105、120、85、99」と表示がしてある。

 あとは、魔法・スキルと書かれている欄がある。まだ、何もないようだ。

 ステイタスを見終わろうとしていた。その時、目の前に映画館にあるようなスクリーンが登場した。

『勇者様、よくぞ来てくれた』と謎の男性は喋っている。

『君たちが居た世界から私たちがここに呼んだ』と高らかに言っている。

『私は、この国の王様だ。魔王軍に対抗するために我々いや、この国民のために力を貸していただきたい。無理だとは思っている。この通りだ』と言い終わって、正座になってお辞儀をした。

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