第4話 コミュ障と告白
なんて返せばいいかわからない時は黙ってやり過ごしてきたんだけれどついに会話できんくなった。そんな悲しい僕は神社へとやってきた。
「うぇっ!。。うはh。。。」
「あれっ千冬、僕君起きたよ」
「おっ起きたかい僕君。
いきなりぶっ倒れたからびっくりしたよ。千春を呼んでここまで運んできたんだよ。」
目を開けると鳥居と神社の本堂が見えた。
両脇を見ると喫茶店の自動投資さんと神様が僕を支えている。やってきたというより運ばれてきたようだ。
「歩けるかい。
なんかやばそうだったから小百合の神社まで運んだんだ。」
「あっdす。。。」
そういや倒れたんだったな。てか小百合。。。
神様ならなんとかしてよ千春さんよ。。小百合は多分あかんよ。
「あれ千冬、千春どうした!あれってか僕君じゃん!」
「。。。」
「僕君が心霊スポットでぶっ倒れて「真由美。。違う僕じゃない!!」ってずっと叫んでてやばそうだったから連れてきたんだ」
そうだ僕じゃないんだよ。
ていうか連れて来るところ間違ってんじゃないかな神様。
「僕君。。久しぶり。小百合だよ。。覚えてるよね。あの日以来だね。。」
「。。。」
僕君まさか本当に葬式サボってこいつと。。
「まあそんなことはどうでもいいさっさとこっちにきて。なんかヤバいのが憑いてる!」
本堂に上がり蝋燭が灯された部屋へと入った。
「今から儀式を始める僕君に取り憑いている真由美を祓うんだ。
というよりその幽霊と和解してもらい成仏してもらう。」
こいつ。。
「始めるぞ!」
そういい小百合が何か唱え始めると、次第に体の怠さがひいて、やがて蝋燭がフッと消えた。
「僕君。。。どうして私じゃなくて!その女を選んだの!!」
唐突に声が聞こえてきて一同が驚く。
「真由美私葬式行けなくてごめん!
僕君が後追い自殺しようとしてたから止めてたんだ!!
その後僕君と一緒にお墓参りに行ったよ!僕君と私はそれだけ!!」
「うるさい!!うるさい!!どちらにせよみんな私を選ばなかったんだ!!」
「僕君どうなんだい!!」
小百合。。
どうとか言われても、僕は僕君じゃないんだよ。もう間に合わないかな?
「あっ。。h。。じt」
「僕君!」
自動投資さん。。!!
「僕君。。!」
神様。。。!!
ぼっ僕は。。僕は実は、、実は!!!
言わなきゃ!!
「。。。b。。ぼっ僕は!真由美!!君が好きだった!!今でも君を夢に見るし、君と会いたかった!だからこうして話し合えて嬉しいんだ!!
真由美!!大好きだっっ。。。!!」
「トゥンク。。僕君!!やっぱり!!私も僕君が好き!!私、ずっとその言葉を探し求めてた!。。ありがとう。。私もだい。。好き。。だ。。。よ。。」
静寂の後、僕らの荒い呼吸音だけが聞こえるようになった頃。僕達は真由美が成仏したんだと悟った。
「終わった。。!」
「やったー!」
僕は最後までみんなに勘違いされてみんなを騙した。それでも、言葉を形にして伝えて幸せになるのならそれでいいのかもしれない。
「この後、喫茶店でお祝いしよう!」
「。。。ふっ。。そうだな!」
だってこんなに!!楽しいのだから!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます