故郷
誰に動かされてまた今日を駆け抜ける
黒いスーツを着た働き
今日も陰湿だ。
陽気な大気を溶かすオーラだ
うずくまった僕を吹雪のような風が責め立てる
革靴の乾いた音は無数にこだまする
迷路のような人掻き分けて
何かに憑かれた僕は歩く
改札は僕を通さないだろうか
切符でどこに行くだろうか
路上に彷徨う僕はどこへいくだろうか
歌なんて役に立たないと睨み
陰は陽に隠れていると叫ぶ
余裕はとうに沈んだと目をつむる
美しい風景なんて描いても意味がない
まぶたの裏はただの闇だ
くたばっちまえ
くたばっちまえ
僕は帰るんだ忘れ去ったガラクタの故郷に
くたばっちまえ
くたばっちまえ
夜の星は苦しみの天の川を魅せる
朝はどこまでも僕を呼ぶ
僕がくたばり果てるまで穏やかな陽は昇る
線路が音をたてる頃
鳥が空を渡る頃
生活が平穏を取り戻す頃
俺は退屈な故郷に帰る
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます