お風呂

@tsot

第1話

なんて運が悪いんだ?!


すぐにお風呂に入ろうと思っていた。

しかし、夫は明日も仕事、自分は休み。お風呂は空いているが、(ここは夫が入るのを待って、続けて入ろう!)と思い直した。


幸い、程なくして夫が入浴。がしかし、ここで娘が起きてきて(お風呂に入ろっかな?)とのたまった。

「!」一瞬固まるも「入るといいよ~」と勧める。少し入る時間が遅くなるだけだ。

しかし、夫と仲良しの娘は、夫がお風呂から上がった後、話に花が咲いて、いっこうにお風呂に入ろうとしない。

だが、私は、「入ろうかな」と娘が言った以上、先に入らせたい。そこで、「お風呂上がりの髪がいつもとてもきれいだ」などと褒めて、入浴を促す。

娘は「2日お風呂に入っていないから入ろうね~」と言いながらも、まだ夫との話に夢中。

「ママ、先にお風呂入っていい?」の問いかけの声も、届かない。


仕方なく部屋に戻ってフテ寝を決め込む。

ちゃんとした布団は敷かず、ヨガマットの上に毛布を敷く。


バイトを始めて三カ月が経った。経済状態も、少しは改善されてきている。

(上向きだ、上向きだ…)そうつぶやきつつ、掛毛布にくるまり眼を閉じた。

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