第68話 自分探し出来ました。

 私は思い知りました。私にはこの世界が合っています。もう元の世界に戻る気も有りません。私はこの世界で生を終えるまで暮らしていこうと思います。それが自分なのです。


 身体不自由者だった私を健康で若返らせた身体でこの世界に転移させて下さった【イザカミ】様どうもありがとうございます。


 今日は釣った魚の処理をしていきます。海タナゴは干しておきましょう。身が柔らかいので干すことで水分が抜けて旨味が増して焼いたとき身崩れしにくくなります。カレイも半分は干しておきましょう。昨日はアメマスが釣れたので嬉しくて岩魚いわな山女魚やまめの塩焼きでビールをグビグビ飲んで早目に寝てしまったので干し魚の作業が出来ませんでした。


 楽しいです。生きてて良かった【イザカミ】様私をこの世界に転移させてくださって本当にありがとうございました。

何度もお礼を言ってしまいます。


 脳梗塞になって半身不随になった時は生きる希望も無くしてしまった私です。今こうしていられることが本当に嬉しくてたまりません。


 明日は村に帰りましょう。

そして、私が居なくなっても困らないように色々準備していきましょう。


 村に帰った私はキャリーちゃんをプロのイラストレーターに仕立て上げることにしました。マネージャーとして彼女の妹を付けて

仕事の交渉事を任せられるように特訓しました。


 農業担当者たちの中でリーダーを選出して貰って商売のノウハウを覚えてもらうために商業ギルドに出向させました。


 1年後、彼ら彼女らは私無しでも決断決行出来る様になっていました。


 私は技術研究所を訪れて、宇宙船の研究の進捗状況を教えて頂きました。

「申し訳ありません、未だに動力機関を起動出来ていないんですよ。

「よろしければ私にやらせて頂けませんか?」

「仙女様がですか?いいですよ少しでも前に進めるヒントが見つかるかも知れませんし、お任せします」

 藁にでも縋りたい思いだったのでしょう。了承して頂きました。ハミサム人の船長さんに付いて貰って自分達の宇宙船の操作手順を教えてもらいました。その通りにやっても起動しません。

あの戦闘で目に見えない所が壊れてしまったのでしょうか?

 エンジンの燃料となる核を鑑定して見ると、どうやらこの船を起動できるのは登録された者だけみたいです。

 魔法で登録変更出来ないかと試したところ、操作パネルと操舵パネルと、燃料核の3か所を書き換えなければ駄目みたいです。


 私は、そのことを研究所所長さんに伝えて書き換えの許可を頂きました。さてこの船は誰を登録しましょうか?所長さんに決めてもらうことにしました。



会議のすえ。うちゅ宇宙船の3人操作許可登録者はハミサム人の船長さんキッドさん。操舵種手に若手研究者のバイリ君、燃料核は機関長候補のネッツさんに決まりました。

魔法以外の登録方法だと出来ませんでしたが、幸いにも魔法で出来ました。


ダイクロ星人にとっては魔法では無く科学技術の1種なのかもしれません。私の魔法では違和感の有る点を修正しながら試していくと、ピタッと当て嵌まった感覚がして登録変更魔法が出来上がりました。


宇宙船は無事起動して浮き上がりました。水平飛行も進行方向変更も出来ました。レーザービーム発射については今回は手を付けませんでした。事故が起きては大変です。でもエンジンが動いたことでレーザーも発射出来るでしょう。


 あとは射手の人選ですが、そこは王国軍の問題なので私は手を付けませんでした


 私が確立した。【登録魔法】に付いては王都から国軍の魔法使いが出向して来るらしいのでその時魔法陣を使って教えることになりました。魔法陣の詳しい分析は国にお任せします。

そのくらい自分達でやって貰わないと、進歩発展、しませんからね。


 この国開発の飛行船は何時出来るのでしょうね。

それが出来た時が私が新大陸発見の旅に出る時です。


◆◆◆◆


明日の投稿時間は18時になります。宜しくお願い致します。

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