最後の戦い

一曲目で覚えたらしいカイルは、サラの手を取ってダンスの輪に入る。


2人向かい合って挨拶をして組合い曲を待つ。

緊張でサラの手先は震えてしまう。


「出だしはどっちの足だった?」

カイルが小声でサラに聞く。


「えっ⁉︎そこからですか⁉︎」

びっくりして仰ぎ見るといたずらっ子の笑い顔でこちらを見ていた。


曲が始まり動き出す。カイルはさっき覚えたてとは思えないくらいスムーズにリードしてくれる。

初めはカチカチだったサラだったが、クルクル回され、抱き上げられて段々楽しくなって来て、最後の方はひと目も気にせず、まるで2人きりの時の様に笑い合って、終える事が出来た。


サラ達に向けらたのかは分からないが、会場内は拍手喝采、ボルテとルイも満面の笑みでこちらに拍手を送っている。


「もう一曲踊るか?」

サラは少し息が切れてしまったのに、まったく平気そうなカイルを羨ましく思う。


「さすが、カイル様…、私はちょっと休みたいです。」


「分かった。」

可笑しそうに笑いながら、乱れたサラの前髪をサラッと触って整えてくれる。

微笑み返しながらお互い見つめ合っていると、


「仲が良くて何よりだが、ちょっと焼けるな。」


近くで声がして振り返ると、国王陛下が立っていた。


2人は急ぎお辞儀をして国王と向き合う。


「サラ嬢、一曲踊ろう。カイル少し借りるぞ。」


サラは、差し出された手を握るしか無く、カイルは苦笑いをして、場所を譲るしか無かった。


「一曲だけですよ。」

ただ、カイルは入れ替わるタイミングで国王にそっと威嚇する事は忘れなかった。


「カイルがダンスをする日が来るとはなぁ。」

サラと組合いながら、国王が呟く。


「先程聞いたら、軍学校以来だと申しておりました。」


「そうなのか⁉︎それでそつなく踊れるのか…さすがにアイツには敵わないよ。」

サラに笑いかけながら国王が言った。


「学生時代から、アイツにだけは勝てなかった。勉強も運動もなんだって1番だったんだ。良き友でありライバルだ。」


「そうなのですね。

たまに、お二人を見ていると羨ましいくらい仲がよろしくて、きっと国王陛下のお心の広さで、そのようなお付き合いが出来るのですね。」

サラは微笑みカイルを見る。


「だから、少しは嫉妬させてやろうと思って

。」

そう言って国王も笑ってカイルを見る。


カイルは渋い顔をしながら腕を組んでこちらを見ている。


曲が始まり、国王と共に踊り始める。


カイルとまた違うが、上手にリードしてくれてとても踊りやすい。


踊りながら、段々カイルのいる場所から離れていく。

国王のダンスを観ようと、大勢のゲストが集まって来る、カイルはサラから離れ無いように、一定の距離を保って着いて行ったが、人混みに押されてそれも難しくなる。


曲が中盤に来た時、


突然、ホール内の灯りが一斉に消えた。


しまった、とカイルは咄嗟に思いながら、一目散にサラがいた場所に向けて走り出す。


人々は突然の暗闇にパニックになり慌てふためく。

「大丈夫です!落ち着いて、その場にしゃがんで!」

人々は我先に出口に向かいぶつかり合い、押し合いになる。


「声をかけ、非常ランプを持て!」

指示を出しながらサラが先程いた付近まで辿り着く。

「すまん。カイル、サラ嬢が見当たらない!!」

国王の声で事の事態を察した。

「大丈夫です!直ぐに見つけます。

陛下は警備の者と一緒に退室を。」


「近衛、国王と王女を保護室へ。」


「はっ!!」


「カターナ国王の警備はショーンがやれ!」


「了解!!」


暗闇ながらも、近くにショーンや団員がいる事を察して指示を出しながら、歩みは止めず、サラはどこだ目を凝らす。


緑に光る場所を探す。


サラにプレゼントしたネックレスには特殊な塗料が塗られていて、暗闇でも一定時間光り続ける。


3番出入り口付近に、緑の光を見つける。


「3番閉鎖!」

カイルは叫び、人混みを掻き分け近づく。


「すいません、突破されました!目標人物は背が高く大柄、人質を肩に抱えております。」

警備兵は負傷しながらも、特徴をカイルに伝える。


その時点でホールの灯りは再び付き、人々のパニックも収まり始める。


明るいホールの方へ人々が戻ってくる。カイルはその中を逆流し玄関付近に出る。


「玄関封鎖!!」

間に合うか⁉︎

カイルは走りながら指示を出し、玄関付近で揉み合う人影に突進していく。

門兵が3人がかりで男を抑えつける。

担がれていたサラが投げ出されるのを目にしてカイルは咄嗟に走り寄る。


一寸先に覆面の小柄な男が現れ、サラが床に叩きつけられる寸前で受け止め、また担がれ窓に向かって走る。


カイルは一瞬サラの指先に触れたが氷のように冷たく、心が凍り付く。

サラは大丈夫だと自分に言い聞かせ、奮い立つ。

カイルは体制を立て直し、覆面の男を追いかける。


男は窓からするりと外に出て、カイルもそれを追う。


「1人ついて来い!!」

大柄の男を押さえていた門兵が、1人カイルの後を追って駆けつける。



覆面の男は、

階段下に待機させていた馬車に乗る。


カイルと団員は近くに待機してあった馬に跨り後を追う。


2人で挟み打ちを仕掛けるが馬車は巧みに交わし続ける。


突然、空から突風が吹いたかと思うと、馬車を守る様に黒い竜が炎を吹きカイル達を追い払う。

このままでは埒があかない。


カイルは笛を吹きハクを呼ぶ。


ハクの後に続けてブルーノも飛んできて、空では竜同士の戦いが始まる。

火の粉が空から降り注ぐ中、カイル達は馬車を必死で追いかける。


馬車は道を外れ、温室の方へと消えて行く。


「温室を包囲する。待機の部隊に至急伝えろ。」

「了解!!」


団員は待機部隊を呼ぶ為、今来た道を戻る。

カイルは一人サラを追い、温室へと馬を走らせる。


温室はホール程の広さで、忍び込まれたら見つかり難い場所でもある。


馬から降りると同時に軍服を脱ぎ、身軽になって走り出す。


温室の中は照明が落ちている為暗く、まるでジャングルの様だった。


カイルは素早く、頭に温室の地図を思い描き、人が隠れ易い場所を考える。


温室の中央に管理室がある。肥料庫も地下にある。どっちだ?

一瞬迷うが、入口から近い地下に焦点を決め、銃を構えながら先に進む。


慎重に歩き進めると、地下に降りる階段の扉が若干空いていることに気付く。

ここだと確信し、用心に越したことは無いと、閉められないよう扉の鍵を壊してから中に入る。


階段を5段ほど降りた所に、サラが履いていた華奢な白いヒールの靴が落ちていた。


思わず手に取り抱き締める。

靴はまだほのかに温もりを感じる。

サラは大丈夫だ。


心が少し落ち着きを取り戻す。


階段を降り廊下を進むと両サイドにドアが並ぶ。

どこだ?

銃を構え片っ端からドアを開ける。


鍵がかかっている部屋もある。


このままでは埒があかない。


カイルは足を止め、心理を揺すぶる事にする。


「貴方の身元はもう既に割れている。逃げ切れると思っているのか?」

見えない相手に向かって言う。


「カターナ国王、カサンドラ第二皇子。

俺を消したいならさっさと出て来い。彼女を解放しろ。」

低く落ち着いた良く通る声が地下に響く。



「さすがだな。この短期間で、もうそこまで辿り着くとは、侮れない男だ。カイル竜騎士団長。」


奥から2番目のドアが開きカサンドラが顔を出す。


「彼女を解放する事は出来ない。

例の聖水とやらの在処は彼女のみが知るのだろう?」

ニヤリと嫌な笑いをしながらカサンドラが仮面を外す。


「彼女以外にも知ってるとしたら?」


喋りながらカイルは徐々に距離を詰めていく。

カサンドラは籠城を決めたのか今居た部屋に戻る。カイルはドアが閉まる直前で部屋の中に滑り込む。


肥料置き場の様な場所は埃が立ち、視線が遮られる。


カイルはサラを探す。


カサンドラは意識なく横たわるサラを抱き抱え細い首にナイフを当てる。


「これ以上近付いてみろ、彼女を殺すぞ。」


「彼女に手を出したら聖水は手に入らないぞ。」


「武器を捨てろ。カイル!

聖水は二の次だ、我々の目的はお前の首だ!」


「そう簡単には死ぬ訳にはいかない…」

カイルは身に付けていた武器を全て床に投げる。

何よりも最前にサラの命を守らなければ。


サラの首からナイフが離れる。


ホッとしたのも束の間、ドアから人の気配を察しカイルは警戒する。


3人屈強な男が入って来て、カイルは羽交締めにされる。

サラと共に脱出する為、ここは大人しく捕まるべきだと判断する。


後ろ手に縄で縛られカイルは、手荒く床に放り投げられる。

サラはまだ目を覚まさない。


カイルとサラは運良く同じ部屋に閉じ込められた。


今頃、竜騎士団によってこの建物は包囲されてる筈だ。

下手に動くより応援を待つべきか?

それともサラを担いで脱出するか…


足と手を縛られながらもカイルには勝算がある。カイルにとっては縄抜けなんて簡単な事だった。

ものの5分で手の縄を解き、足の縄を外す。

急いでサラに近付き抱き上げる。


体が冷たい、息はある、カイルはホッとして息を吐く。


「サラ、サラ?」

呼びかけてみる。動きが無い。

唇に鼻を寄せる。微かに刺激臭を感じる。

薬品を嗅がされたか?


聖水が効けばいいが…。


サラからもらった小瓶を取り出す。

半分程口に含み、口移しで流し込む。


サラがこくんと小さく呑み込む。祈りにも似た気持ちで祈る。目覚めてくれ。


後ろ手に縛られた手をそっと解く。指先が氷の様だ…ぎゅっと抱き締めて暖める。


ビクッとサラの体が揺れる。

「サラ?分かるか?」


冷たい指先が微かに動く。

カイルは息を吹きかけサラの指先を温める。


サラの瞼が揺れる。

「サラ?」

サラの頬に触れてみる、薄く目が開かれる。


「サラ?」


視線が揺れて目が合う。

「分かるか?」


「…カイル、様…。」


「ああ…良かった…。」

カイルにとって、こんなに恐い事は今までなかった。頬に触れていた手が震える。両手でぎゅっと抱きしめる。


「もう、大丈夫だ…。

怪我は無いか?痛い所は?」


「…大丈夫、です…。」

体のあちこちが少し痛いし、頭がボーっとして意識がはっきりしないけど、カイルが側にいるからもう大丈夫。


サラもカイルの体に手を回し抱きしめる。


「脱出する。…走れそうか?」

こくんと頷き、サラは立ち上がろうとする。まだ足に力が入らない…


「大丈夫だ。サラくらい抱き上げて走れる。」

カイルは笑って答える。

「体が冷たい。もう少し、聖水を呑めるか?」

小瓶を渡そうとする。サラは首を横に振り、

「持って、きてます…。」

どこに?どう言う事だ?


サラは何とか立ち上がり、カイルから離れる。カイルもすかさず立ち上がり、支えようとする。


「あの…、ちょっと後ろを向いていてくれますか?」

首を傾けながらもカイルは後ろを向く。


「実はスカートに少し細工をしています。

何かあった時身軽になれる様に…。」


ガサガサとサラは何やら音を立て、小瓶より少し大きめの入れ物と、短剣をスカートの中から取り出す。

スカートのボリュームを出す為の下着、パニエが簡単に取り外し出来るよう作られている。

パニエを外して、スカートの布を外し裏返しにするとマントような外見になる。

もちろん下にはズボンを履いていた。


「…もう大丈夫です。」

カイルが振りかえると、先程とは一転した黒一色の装いになっていた。

一見、男装をしていた頃の様だ。


「…凄いな。どうなってるんだ⁉︎」

まるでマジックを見せられた時の様に、唖然としているカイルにサラは笑いかける。


「マリナさんに、作ってもらったんです。

いざと言う時に逃げられるように、いろいろ細工をしてもらいました。」


「分かったから、とりあえず聖水を呑んでくれ、顔色が悪くて心配だ。」


カイルに促され、持参した聖水を半分ほど呑む。

徐々に体がぽかぽかしてくる。

カイルは目を合わせ、生気が戻ってくる様子を確認して安堵する。


「…ここは?…あっ!ネックレスが…。」

最後手首に巻いて持っていた筈のネックレスが無い。

サラは慌てて床を這う様に探す。


「サラ、今はいい。

もうネックレスは役割を果たしてくれた。」

そう言って抱き上げる。

ドアの開く側と反対側に二人身を隠し、

カイルはドアに耳を当てそっと聞き耳を立てる。


「ドアの向こうに3、いや4人いる。」

カイルが隠し持っていた短剣をズボンの裾から取り出す。ボルテから預かっている。カサンドラ家の家紋の付いた短剣だ。


それをサラに握らす。

カイルはサラが隠し持っていた短剣を持ち構える。

「ドアが開いたら、扉の後ろに隠れて。俺が一気に4人倒す。」

サラは頷き身構える。


ガチャっとドアが開く瞬間、カイルは素早く1番初めに入って来た男を足蹴りする。

その勢いで後ろの男も一緒に吹っ飛ぶ。


すかさず仮面姿の男が懐から銃を取り出す。


カイルは即座に反応し、銃を構える前に銃口を握り、力で相手側に銃口を向けさせる。と同時にみぞおちに肘を食らわし、怯んだ隙に銃を奪い仮面の男の眉間に当てる。


咄嗟にもう一人が襲いかかるがカイルが持っていた短剣を投げる。太ももに刺さり男は唸り声をあげながら倒れる。


応戦しようと吹っ飛ばされた男達は起き上がるが、仮面の男を盾にしたカイルに躊躇し近づけない。

カイルはその隙にサラをドア裏から連れ出し担ぎ上げる。


仮面の男は眉間に銃口を当てられたまま、動く事が出来ない。


「走るぞ、捕まれ!」

サラにそう伝えると同時に男達に向かって、仮面の男を押し投げ、カイルは走り出す。


サラを抱えているのに全速力で階段を駆け上がる。

サラは速すぎるスピードに翻弄されて、目をぎゅっと閉じて必死でしがみ付くしか出来ない。

あっと言う間に地上に出ると、空に向かって3発銃声を打つ。


その時すかさず、サラを抱き締め耳を抑える事も忘れない。


「大丈夫か⁉︎」

サラはこくんこくんと頷く事がやっとだった。

木の影に隠れて2人、応援を待つ。


数分もしないうちにバタバタと団員が流れ込み地下からボロボロになった4人を連れ出し連行していく。


仮面の男は被っていた仮面を剥ぎ取られ、後ろ手に縛られながらも、カイルに鋭い視線を飛ばし、ニヤリと笑う。


カイルは嫌な予感がする。

きな臭い…

瞬時に脳裏に直感が走る。


「全員、直ちに建物から脱出!!」

そう叫び、サラを抱えて目の前のガラス張りの壁を足でぶち破り外に飛び出す。




ドォーーン!!!!


大きな音と共に爆風で飛ばされて、外の芝生に投げ出される。カイルはサラを咄嗟に庇って下敷きとなる。


ドォーーン!!!!


再度音が鳴り、バラバラと火の粉が落ちてくる。


「皆、無事か⁉︎」

煙で辺りが真っ白となり、サラ以外何も見えない。

「ゴホッゴホッ…。」

煙で咳込む。 


「サラ⁉︎サラ、大丈夫か⁉︎」

腕の中のサラに呼びかける。

「…はい。大丈夫です……皆は?」



「全員号令!!」

カイルが叫ぶと、近くから

「…1」と叫ぶ声がする。

徐々に…2、…3、と聞こえ、最後15まで号令が聞こえた。


「皆、無事だ…。」

カイルはここでやっと安堵のため息を吐き、サラを抱いたまま芝生に寝転ぶ。


「カ、カイル様⁉︎大丈夫ですか⁉︎」

サラがびっくりして、抱かれたまま顔だけ起こし、カイルの顔を覗き込む。


「……大丈夫だ。……さすがに疲れた…。」 

そう言って、サラの頭に手を回し唇にキスをした。


「…あっ……んっ…。」

サラは長いキスに翻弄される。ぺろっと唇を舐められたかと思うと、舌まで差し込まれ、びっくりしてカイルの胸を軽く押すが、なかなか離してくれない。


やっと唇が解放されて、息を乱しながらカイルに小声で抗議する。

「ちょっ、ちょっとやり過ぎです…団員に見られちゃいます。」


「しばらく煙で何も見えない。」

そう言って、また唇を奪う。


「カ、カイル様…早く撤収を…、また爆破したら大変…。敵が逃げちゃったら…」


「大丈夫だ、うちの団員はそんなにヘマじゃ無い。」

そう言って満面の笑顔をむける。


突然空から突風が吹いて、煙がサッと吹き飛ぶ。

空を見上げると、ブルーノが燃える建物に水を噴きかけ火がこちら側になびくのを食い止めていた。


「ブルーノ無事だったのね。良かったぁ。」

空を見上げてサラは涙ぐむ。


意識を失う瞬間、ブルーノとハクが黒い竜に向かうのが目に入った。

ハクもぐるぐると飛び回り、羽で風を巻き起こし、煙がこちらに来るのを防いでくれている。


あの、黒い竜は⁉︎と周りを見回すと、羽から血を流して横たわっている大きな黒い固まりがある。


サラはおぼつかない足で立ち上がり、フラフラと竜に近づと、持っていた瓶の中の聖水を全て竜の傷ついた羽にかけてあげた。


カイルもサラに手伝い、傷付いた竜の為に聖水を口に流してやる。


「お前はもう自由だ、新しい主人を見つけてもいいし、好きに生きるといい。」

そう、カイルは竜にいい聞かせる。



「よし、撤収するぞ!」


「はっ!!」


カイルはサラを横抱きに抱いて歩き出す。


「もう、大丈夫です…歩けますから。」

サラは恥ずかしくて俯きそっとカイルに言う。

「俺が大丈夫じゃ無い、もう二度と離さないからな。」


サラに真剣な眼差しを投げかけられる。

「心配かけてごめんなさい。助けに来てくれてありがとうございます。」


「サラのせいじゃないから謝るな。

ただ、今は触れていないと不安でしょうがない。」


カターナ国からの密偵と、第二皇子は爆破のどさくさで逃げるつもりだったらしいが、出来ずに直ぐに拘束された。


一緒に来ていた国王と近衛達も、事情聴取で連行され全ての元凶を一気に捕まえる事が出来た。


どうやら事の真相は、カターナ国王の近衛大臣により、そそのかされた第二皇子が海賊と、薬の取引をし私腹を肥やしていったらしい。

その事に感づいたボルテが邪魔になり、無実の罪で拘束された事が分かった。


国王陛下は秘密裏に薬を摂取され、本人の知らないうちに中毒になり、薬欲しさに善悪の判断が付かず、第二皇子によって操られていたに過ぎなかった。


カターナ国はこれからリアーナ国王陛下の指導の元、新たな国王を立て、すべてを一掃する事になる。


これで、国民も重税で苦しむ事は無くなるだろう。


時間はかかるだろうが、これから腐り切った貴族政治を変え国民の為の国民の政治が出来るように、人選にはボルテも一役買うつもりだ。


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