第一章 第六十八話 Some Happening(起こり得る幾つかの事象)

1136 俺はもう逃げない!!

 第一章・第六十八話 Some Happening(起こり得る幾つかの事象)が始まるよぉ~~~♪

(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 068【Some Happening(起こり得る幾つかの事象)】


 『落ち込んでる暇もねぇ。……大広間に戻ったら、そんな余裕すらありゃしねぇじゃん』


 自室で眞子にザックリと気分が凹まされたまま、大部屋に戻って来ざるを得ない状態になったのは仕方が無い事だ。

この大元になってる素直の件自体が、まさに俺が招いた情けなくも無惨な結果でしかないんだから、自業自得。


此処に関しては、なにも言い訳する部分が見当たらねぇぐらい、テメェの責任だ。


現実的に見ても、素直の気持ちを何も考えてやれずに、ただ自分勝手に突っ走って『良かれ』と思ってやっちまった当初の【2B-GUILDへの参入】が、アイツにとっては完全なまでに負担に成ってしまっていたんだから言い訳のしようもないし。

眞子や、素直の言葉でボコボコに打ちのめされても、なにも言い返せない程の酷い失態だと言え様。


今はただ只管に黙して、反省するしか俺には手立てが無い。


そんな風に非常にマイナスの気持ちを心の中で引き摺ったまま、山中と大部屋に戻って来たんだが……

そんな俺の気持ちに反して、室内では既に、各バンドの交流の場として大きな盛り上がりをみせていた。


俗に言う『アルコールの入ってない宴会』レベルだ。


その光景を見た瞬間、俺は、この場に相応しくない心持ちの人間だっと思えたのと同時に、今のこのみんなのテンションに馴染める自信があまりなく。

それ処か、どちらかと言えば、この場から直ぐにでも逃げ出してしまいたい気持ちで一杯に成っていた。


……けど俺は、此処で部屋を去る事だけはしなかった。

さっき眞子の言われた、ある言葉を耳に残っていて踏み止まる事に成功した。


『逃げても、問題は、後で追い駆けて来るだけだからね。絶対に逃げちゃダメだよ』


……そう、この眞子の言葉が、今の現状に置かれている俺に重く圧し掛かってきたんだ。


故に俺は、今までの様に逃げる様な行為は自身で完全に否定。

テンションが低くても、この場に身を投じる決意を固める。


まぁ……それになによりな。

眞子の言葉以前の問題として、他にも色々と気になる事が有るんだよ。


①客人を招いて置いて、主催者の俺が全てを放棄する訳にもイカネェのも現実だし。

②当初の目的である『真菜に知り合いを作る』ってのも、今現在は完全に把握出来てる訳でもないだろ。

だったら尚更、テンションが高かろうが、低かろうが、そんな自分勝手な理由だけで、この場から逃げる訳にはいかないからな。


そんな訳でだ。

俺は、山中を携えて、真菜が座っている場所まで移動する。


……の、つもりだったんだが。

俺が居ない間に、誰かが、何所に連れて行ったのかは知らないが『真菜の姿が無い』


仕方なく、直ぐ近くに電波怪獣チヒロンが居たので、コイツに真菜の所在を聞こうと思い、この電波ウーマンの横に座る事にした。



あぁ因みにだが、千尋の近くには康弘・理子さん・真上さんと、眞子ん家のチビッ子が居るな。


それにもう1人。

少し日に焼けた健康的な女の子が、真上さんの横に座って、微笑みながら真上さんと話し込んでいる様なんだが。

こちら側からだと後姿しか見えないだけに、それが誰かなのかを確認する事は出来ずにいた。


でも、恐らくは、真上さんと楽しそうに会話している訳だから、眞子か、真上さんの知り合いで間違いないんだろうなと認識し。

そんな軽い認識のまま、その輪に入って会話を始める事にした。



「おぉ、なんか楽しそうにやってんな」


此処はまず、さっきの出来事を、一旦、心の中に仕舞い込み。

出来る限り平常心を保ちながら、相手と接する事に専念してみた。


此処で、おかしな言動が出ちまってたら、折角盛り上がってくれてるみんなの雰囲気も悪くなるだろうし。

なにより平常心が保ててなかったら、俺自身も情けなくなっているメンタル面が垂れ流しに成ってしまいそうな勢いだからな。


簡単に、そんなミットモナイ・ボロは出せねぇ。


だから、こうやって在り来たりの言葉とは言え、普通に接したつもりなんだがな。

変にさっきの素直の件が残って、おかしな言葉を吐いてないだろうな?

それに下手糞也にも、作り笑いは上手く出来てるだろうか?


今はまだ、そんな余計な不安ばかりが残る。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ♪<(_ _)>


眞子の言葉に影響され、逃げ出す事を辞めた倉津君。

どうやらこの言葉は、倉津君の成長を促す良い切っ掛けに成ったみたいですね。


そぉ……結果的に言えば、自身に降りかかってきた問題からは、どうやっても逃げ切れないので、その都度最善を尽くして、少しづつでも解決していくのが一番良いんですよ♪


さてさて、そんな風に少し精神的な成長を見せた倉津君なのですが。

次回は、この会を設けた趣旨である「真菜ちゃんを探す」訳なのですが。


果たして見付ける事が出来るのか?


そんな感じの話を書いて行こうと思いますので、良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る