1135 最後に余計なひと言を……

 崇秀との行為は、倉津君と比べると「6倍位の快感がある」と言う奈緒さん。

『では何故、6倍なのか?』と尋ねたら、その快感を得る為に、その分を回数で補ったからと言われ……


***


「あの、あのね、奈緒ネェ。6倍の意味は解ったんだけど、一回で、そんなに、いっぱい吸い取ったら。その内、真琴ちゃんが干乾びて、一反木綿みたいになっちゃうよ」


取り敢えず、これ位までなら言い返してもギリギリ大丈夫だと思う。


現実的に6回もした訳だしね。

但し、これ以上は危険だろうから、調子に乗らないようにしないとね。



「ちょ……アンタって、何気に酷い事を言うよね。私はサキュバスじゃないって言うの」

「サキュバスですか?……あぁ、でも、サキュバスって、相手を夢の中で、ゆっくり衰弱しさせて行きますけど。奈緒ネェのはリアル吸収じゃないですか。……だから、奈緒ネェの勝ちですね。圧勝です」

「ふ~~~ん。あっそぉ、そう言う事を言っちゃうんだ」


( ゚д゚)ハッ!しまったぁ!!

調子に乗らない様に心がけてたはずなのに。

ついつい余計な事を言ってしまい、こんな怒りを買う羽目に成ってしまった!!


また、やっちゃったよぉ。

しかも、途轍もなくデカイ地雷を踏んだみたいなので、奈緒ネェからは嫌な殺気すら感じる。


これは、早急に言い訳をかまさないと確実に殺される!!



「あぁ……うっ、嘘です、嘘ですよ……じょ、冗談です。ごっ、ごめんなさい」

「はい、ダメェ~~~。久しぶりにオッパイの刑ね。下も捏ね繰り回し付きでね。それでアンタがさっきからズッと気にしていた「仲井間さんのテクニック」の一環を、私が身をもって教えてあげる」

「ごっ、ごめんなさい。もぉ2度とこんな事は言いませんし、2度と逆らいませんから許して下さいよぉ。人の家の洗面所で、そんな刑罰を受けるのなんて嫌ですよぉ、辞めてくださいよ」

「そんなん知らんわ。まぁ、精々声が出ない様に頑張りなよ」

「いやあぁぁ~~~っ……せめて、下だけは辞めて下さいよぉ。そこに触って良いのは崇秀だけなんですから……」


助けて……


***


 ……15分経過。


もぉなにも聞かないで……


くすん……こんな悲惨な状態で戻る訳にはいかないから、もう一回、風呂に入らなきゃいけなくなっちゃったよぉ。


***


 ……っとまぁ、最後の1シーンは、さて置き。

素直ちゃんに、お節介をするつもりで風呂に入った筈だったのに。

いつもの間にか、自分が奈緒ネェにお節介をされる立場に『逆転していた』って嫌な話だった訳ですね。


こう考えると私って……自分の事すら見えてないみたいだから。

まだまだ、人に説教をするには値しない様な人間でしかなかったと言う事が証明されちゃったね。


素直ちゃん……さっきは偉そうな事を言って、ゴメンね。


それともぅ1つ、ごめんなさいなんだけど。

途中からは奈緒ネェとの話に夢中になりすぎて、奈緒ネェに、素直ちゃんの話を完全には説明が出来てなかったね。


コチラも、ごめんね。


【その為にも私を、ちょっとだけなら罵倒しても良いよ】


まぁまぁ、そんな間抜けな私であっても。

今回の一件で、最低限度「素直ちゃんが前を向く切っ掛け」だけは作れたと思うので、その切っ掛けを上手く利用して少しでも早く立ち直って欲しい。


今は、それだけを望む。


***


―――次回予告。


ダメだ。

これはマジでヤベェ。


素直の件を眞子に任せ、山中と一緒に大部屋に戻って来たまでは良かったのだが。

部屋の中に入ってみると、もう既にみんな、ある程度、固定で話すメンバーが出来上がってしまっていた。

これじゃあ、今更、どこのメンバーに話し掛けていいのかわからない様な状態だし。

今後の素直との関係を気にかけてる場合でもない様な雰囲気なので、あの件で凹む暇も無いみたいだな。


まぁ、そんな中に有っても唯一救いが有ったとするならば、みんなが紹介された真菜を可愛がってくれてる事。


此処だけは、何とか俺と眞子の思惑通りに行ってるみたいだ。


そんな感じの中、次回。


『Some Happening』

「起こり得る幾つかの事象」


……を、お送りする訳なんだが。


奈緒さん、眞子、早く帰って来てくれぇ~~~!!


こんなもん、もぉ俺1人じゃ対応しきれねぇよ!!


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ♪<(_ _)>

これにて第一章・第六十七話 Bath time(風呂場での出来事)は、お仕舞に成るのですが如何でしたでしょうか?


まぁ当面の目的である【お風呂に入って素直ちゃんの表面上の状態を戻す事】と、長きに渡って問題に成って来た【素直ちゃんの倉津君への片思いを断ち切る切っ掛け】を作る事は出来ましたので、如何に眞子の最後が間抜けであっても、今回はかなり頑張ったと思いますです(笑)


……っとは言っても。

これは偶然、そういう機会に恵まれたから、素直ちゃんの件が少し片付いただけの話。

この会の趣旨である「真菜ちゃんの件」が、まだまだ片付いていない状態なので。

次回から始まる第一章・第六十八話 Some Happening(起こり得る幾つかの事象)では、倉津君をメインとして話をしていきたいと思います。

そんな感じなので、良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~♪

(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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